ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

毎年、卒業式や入学式のことを書いている気がしますが、今年も、中学校、小学校の卒業式に参列させてもらいました。壇上に上がって教育委員会としての「告辞」を間違えないように読むお仕事を果たすのと引き換えに、たくさんの感動を味わわせてもらいます。

今日、出席した小学校では、2歳、3歳のころに「ことばの相談」でお会いしたことのあるお子さんや、かかわったことのあるお子さんのきょうだいなど、何人ものお子さんが卒業しました。
成長ぶりに、本当に感動しました。
また、子どもを大切に育てている・・・という学校の雰囲気も心地よいものでした。

そして、どのお子さんも、卒業式の会場に入場する時と、退場する時とでは全く違って、一回り成長した感じになるのが不思議でした。

校長先生にそう言うと、「そうなんです。式の練習の時にも、一回ごとに成長するんです」とおっしゃっていました。

子どもは成長するのがお仕事・・・・なのでしょうか。

  最近、日置真世さんのブログ中毒になっています。
その日置さんのブログ「新サロン日記」の3月4日付けに、「まじくるフェスタ」後のことが書いてあるのですが、大変読みでがあります。

 「まじくるフェスタ」でも取り組まれた「制度を作る」というテーマについて、7月1日からの一週間の間に、全国で「何か」のイベントをやることが決まったそうです。

そのための呼びかけ文(案)の中に、こんな一文があります。

「あいつが悪い! と指差したその先には 自分自身がいる」

今は、世の中あげて、あいつが悪い、こいつが悪い、と何でもかんでも人のせいにして指弾するばかりになっているような気がします。自分は何にも悪くなくて、完全な被害者のような顔をして。 

「あいつが悪い!と指差したその先には、自分自身がいる」という自覚ってとても大事なことだと思います。

自分に対して自省的になる、ということ。
いろんなことを人のせいにしないこと。
そして、自分にできることは自分(たち)でやる。

当たり前だけれど、なかなかできない。
最近、身の回りでいろいろなことがあり、ついつい「あいつが悪い」「こいつだダメだ」と心の中で 言い募りがちだったので、これではいけない、と反省しました。

  「どんなひとのどんな悩みにも よりそって 一緒に解決する方法を探します」をめざす「よりそいホットライン」が 3月11日午前10時から始動します。

 いじめられているけど 誰にもいえない
 収入が不安定で先が見えない
 住む家も食べるものもない
 理由もなく解雇された
 夫の暴力を誰にも相談できない
 家族がバラバラでつらい
 さびしい、生きていくのがつらい

などなど、どんな悩みでも、24時間通話無料でかけられます。
電話番号  0120−279−338  
期間は3月31日まで。

「そんなこと、ほんとにできるの?」と思えるようなことですが、ほんとにやろうとしている人たちがいます。

事務局を担うのは 一般社団法人 社会的包摂サポートセンター

どんな人たちがやってるの? ⇒  こんな人たち

応援しましす!

 「メディカル朝日」という医家向けの月刊誌があります。(税込み定価1020円)
今発売中の2012年3月号の小さなコーナー「子どものみかた」で、「ことばの遅れ」について寄稿しました。
山口の田原先生(たはらクリニック)からお話があったのでした。

3ページの特集ですが、市中の小児科のお医者さんたちに知っておいていただきたいことを、コンパクトに書いてみました。

どこにでも置いてある雑誌ではありませんが、見かけたらご覧になってください。

なお、「ことばの遅れ」以外の特集は
■胃ガン治療
■“眠れない”を治して、病気を治す
■再破裂の可能性の高い、軽症クモ膜下出血を見逃さない
■医療の質と安全をシステムで高めるーー亀田総合病院
                   など、充実しています。

私のメインの仕事は、1歳半健診後に「ことばが遅いかな?」と相談に?遊びに?くる親子さんとお会いすること。
年齢は、早い子では1歳7ヶ月、ほぼ3歳代までです。
毎回、毎回 可愛らしく、楽しく、面白いことの連続です。
帰っていく親子を戸口で見送ったあと、その日の担当の保健師さんと、「可愛かったねぇ」と言います。

j順調に伸びて「じゃあ、今回でおしまいですね」となるのはうれしいながら、もう、この可愛らしい坊やと会えなくなると思うと、ちょっと悲しかったり。

とはいえ、発達障害を含む心配の兆しを見きわめて、なるべく早く、適切な支援につなげることがいちばんの課題なので、「可愛いと思う目」と「心配を見つけ出す目」の両方を持ちつつ、遊びます。
このなんともいえない緊張感が、この仕事を大好きな理由です。

先日、ある坊やが、棚の上のオモチャをじーーっと見ているので「これ? これで遊ぶ? 取ってあげようか?」と何の気なしに言ったところ、「うん」というお返事が返ってきたので、ものすごく感動してしまいました。

「ことばの相談」に来所するお子さんは、コミュニケーションが取りづらい、とか、一方通行的というお子さんが多いので、何か話しかけたときに「うん」とか「ううん」とか言うお返事が戻ってくることが、とても少ないのです。

あらかじめ、お返事は戻ってこないものと想定して、それでも、楽しく遊べる関わりは何か?と、あれこれ模索しながら関わることが常なので、「うん」だの「ううん」だのとお返事が戻ってくると、とても驚いてしまうのです。

その日も、担当の保健師さんと、「定型発達の子って、やっぱり、スゴイねぇ」「子どもが相づちを打ってくれるから、お母さんも、さらに関わろうという気持ちを引き出してもらえるのよねぇ。張り合いがあるもんねぇ」とひとしきり感動を分け合いました。

育てにくい子、反応の乏しい子を育てるお母さん、お父さんは、ほんとに日々大変。プロの手を借りて、ラクな子育てができるように、全国的な早期支援の受け皿がさらにさらに充実するといいな、と思います。

 2月25日、26日の2日間にわたる「第3回 まじくるフェスタ in  府中」終了しました。

何というか、充実の2日間でした。全部に参加してたわけじゃないのですが、講座も、メインのまじくるステージも、終わりの会も、一言一句聞き漏らすまいと前傾姿勢での参加・・・・という感じでした。

iprezen というソフトを使って、全国7箇所のサブセンターのようすを中継しながら、メイン会場とやり取りできる・・・という趣向も新しかったです。

まじくるブログにそのようすが載っています。

障害のある人や子育て中の人は、どんなに思いがあっても、その場にカラダを運んで参加することが難しいのですから、ネットを駆使して、なるべく多くの人が参加できる仕組みを作ること、大事と思います。
それに交通費と時間をかけなくても、いながらにして討論できるって、すごい。

全体のようすは、日置真世さんのブログ「新サロン日記」 2月25日、26日の分をご覧ください。

湯浅誠さんといい、又村あおいさんといい、もちろん日置真世さんといい、同じ方向を向いている、しかも、行動力があり、かつ、明晰な人たちって、ほんとにすごい、と思い、また、全国各地に、同じ思いの人がいて、思ってるだけではなく、やってる(行動してる)人もこんなにいるのか! と、心強くなりました。

日置さんのブログにもあるように、補助金をもらって無料で発行された「まじくる」マガジン、読んでください。

これからの地域社会、福祉のあるべき方向が指し示されていると思います。

 大阪(厳密には堺市)からの帰り、新幹線を新横浜で降りました。小田急線狛江までは、新横浜ー町田ー狛江 と行くことにしているからです。

新横浜で乗り込んできたのが、お母さんと一年生くらいの男の子。
お母さんは男の子の背負っているリュックをぎゅーぎゅー力任せにひっぱるというか押すというか、突き飛ばすみたいな感じで乗り込んで来ました。
たいそうな剣幕です。
「あんたのせいで ナンタラカンタラ!」と言っているみたいです。
男の子をぎゅーぎゅー引っ立てて、ドア脇に立たせました。
男の子は、反論するでもなく、されるままになっていました。
あらまあ、毎日、こんな具合に怒られてばっかりなのかしら、かわいそうに。

「あんたのせいで一電車遅れた・・・か何かかしら?」と思っているうちに私はウトウトしてしまいました。
10分くらいして目を覚ましたら、男の子は、少し離れたところの席に座っていました。お母さんは立っていました、男の子のリュックを手に持って。

男の子が何か言うと、お母さんは耳を寄せて聞き、リュックの中からお菓子らしいものを探し出し、男の子にやさしく渡していました。
「おかあさ〜ん、むにゃむにゃむにゃ」と男の子は甘えたようすで言っていました。

ああ、よかった。私がうたた寝してる間に、お母さんの怒りは収まって、いつもどおりの親子の姿に戻ったのね、と安心して、私は町田で降りました。

親子の生活の中には、いろいろな感情の時がありますよね。
一つの場面だけを見て、早々と決め付けることは、間違いのもと、クワバラクワバラ、と 自分に言い聞かせました。

 10年前にST(言語聴覚士)になるための養成所の時の同期生3人で立ち上げた「子どもの発達支援を考えるSTの会」(略称 子どもSTの会)です。

 最初は「100人も仲間ができたらうれしいね」と言っていたのですが、今や、800名近いお仲間ができたことは前に書きました。
北海道から沖縄まで、STの中でもごくごく少数派の、子どもの発達支援に取り組むSTや、「ことばの教室」の先生方、そして「1割を超えない範囲で入っていただこう、STだけだと井の中の蛙になっちゃうから」と、入っていただいている小児歯科の先生、教員や保育士さんなどがメンバーです。

昨28日に第9回の研修会を開催し、東日本大震災の被災地への支援についての現地からと、「子どもSTの会」事務所の担当者からの報告がありました。
東日本大震災の被災地にある療育機関で、私たちの会の仲間のSTが関わっていたところがいくつかありました。

建物は流され、療育スタッフの中にもなくなられた方があったと現地のSTから聞き、でも、遠く離れた東京で、いったい何ができるのだろう・・・・・と、みんな考えがまとまりませんでした。
でも、会員の中から「何かできることはないか、どこに配分されるか分からない義捐金ではなく、必要な所に渡るように支援金を集めて現地に送りたい」との提案があり、4月の会費納入に合わせて、支援金を募ったところ、総計100面円を越えるお金が集まりました。

そのお金で、現地に応援に行くというSTの交通費を出させてもらうなどのささやかな支援をしていました。
そして秋になり、子どもSTの会事務所として、被災地での療育担当の部署と積極的に連絡を取ってくださった結果、いくつかの市町村に具体的な支援が動き始めました。

特にかかわりが深いのは陸前高田市「ふれあい教室」です。
今回の研修会では、陸前高田に関わっているSTさんからの現地からの報告がありました。
テレビの画面で、死者何名、行方不明者何名、壊滅的被害・・・などと何回も何回も聞いていましたが、目の前のパワーポイント画面で、療育が行われていた部屋がガレキに埋まっている有様や、「ここに建物がありました」と今は何もない地面を示され、また、直接関わっている人から、被災前のようすと、被災後にどんな形で療育を再開して来たのか・・・・をうかがいました。
保育園の園長先生たちの思い、療育機関職員の思い、園児たちのけなげな姿、いろいろ聞いて、あらためて、STとして何ができるのかを考えずにいられませんでした。

でも、たくさんの人の努力で、別の場所で療育が再開されたことを聞き、また、支援金で修理した箇所や、寄贈した物が生かされている様子を画面で見せてもらい、本当に微力ですが、「人から人へ」気持ちが渡ったことに満たされた思いにもなりました。

ガレキ撤去などの力仕事では全くお役に立たない私ですが、被災地とのやり取りの中で、今年の6月と7月に、講演会を企画して、お話しに行くことが決まりました。
講演なら任せてください!  
子どもの発達について、大人のかかわりについて、保健師、保育士、教員、保護者、みんなが一緒に聞いて、思いを共有していただければうれしいと思います。
現地以外からも人を募って、一緒に行く計画が立てられています。一種のツアーです。詳細が決まりましたら、このHPでもご紹介します。

何ができるわけでなくても、「気にかけている」「忘れない」だけでも、少しは力になれているのかもしれません。
何ができるわけでなくても、「現地に行く」こと自体が応援になりうるかもしれません。

子どもSTの会の会員の暖かい気持ちを誇りに思うと共に、こういうすばらしい人たちが集っている会の「代表」を務めさせてもらっていることに感謝しました。

研修会でも、また、研修会後の懇親会でも、いつもはメーリングリスト上だけの知り合いと顔見知りになれて、やっぱり「顔の見える関係」って大事だなぁ、って痛感しました。



   

 市内の小学校に巡回の仕事で行きました。
久しぶりの雨だったので、みんな傘を持ってきていました。
1年生の傘立ては、一人分ずつプラ製の筒をセットして、で整理しやすくしてありました。その隣の筒なしの傘立てと比べると差は歴然。

 ちょっとした工夫ですが、これだけでも、うろたえやすかったり、整理が苦手だったり、探すのがへただったりする子のイライラや困り感は、う〜〜んと減らしてあげられて、おだやかな学校生活を送る助けになるだろうな〜〜と感心して帰って来ました。

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紅茶が好きです。たっぷりのミルクで「あ〜 おいしい〜」というのが至福のひととき。
最近、紅茶やコーヒーを飲みすぎないように注意しているので、なおのこと、おいしい紅茶はしあわせのもと。

おいしい紅茶といえば、釧路空港で飲んだミルクティーは最高でした。
数年前の冬、講演を終えて、雪の中をすいすいと釧路空港まで来てみると、なんと! 東京が積雪のため、羽田行きは欠航になるかもしれないとの掲示。ええ〜〜、うっそ〜〜〜。
釧路は積雪30センチでもすべての交通機関はすいすいなのに、東京はたった5センチやそこらでアウトとは。


最終便ですから、飛ばないと決まったら、空港で寝るか、釧路市街まで引き返してもう一泊するしかありません。
ガックリしながら、空港内のカウンターでミルクティーを頼みました。熱々で、ミルクの味がたっぷりして。
これほどおいしい紅茶は、生まれて初めてだ!というくらい感動しました。

2時間ほど待って、結局、飛行機は飛ぶことになったので、その日のうちに雪の東京に戻ることができました。

何年かたって、再度釧路に行くことがありました。
あの時は、危機的状況だからものすごく美味しく感じたのかも・・・・と思いつつ、また、同じお店でミルクティーを頼みました。
同じようにおいしかった〜〜、うれしかった〜〜〜。

家では、もっぱら「ウィリアムソン&マゴー」という銘柄の「ピュアアッサム」でミルクティー
をいれていました。ところが、最近、この会社のピュアアッサムがどこにも売ってないという悲劇。
やっとのことインターネットで探し当てたのですが、どこの店も売り切れ、入荷予定なし。
とっても残念です。

しょうがないので、いろんな銘柄の紅茶を試して、よく似た味のを見つけたものの、どうしても、なれ親しんだ味と比べてしまうので、気に入りません。
こういうのを「こだわり」って言うのね、と思いつつ。

お米とか、しょうゆとかには、強い「こだわり」はないので、助かります。
食べ物のことごとくにこういった「こだわり」があると、その特定の銘柄を探しまわるのに、ずいぶん時間がかかるでしょうからね。

 私と夫の母は、それぞれ91歳と89歳。あちこち悪い所はありつつも、健在です。
毎年お正月は、それぞれの実家に行くのが恒例になっています。両方とも同じ小田急沿線なので助かります。

私の実家の母は、この数年、「おせち料理を作れるのは、もう、今年が最後かも」と毎回言い続け、私たちもほんとにそうかもしれない・・・・と覚悟するのですが、年が明けて、お年始に行ってみると、たくさんのご馳走が並びます。子どもや孫の喜ぶ顔が見たい一心でがんばってしまうのですね。
母は、ありがたきかな、です。

今年も、「これが最後かも・・・」というおせちの写真を撮ってきました。ちょっとナナメに構えた構図ですが。
(お寿司は、まさか、自家製ではありません、念のため)


 「星の会ーー子どもを亡くした親と家族を支える会」をご存じですか?
グリーフケアに取り組んでいます。


私は、お仲間のST(言語聴覚士)の活動を通じて知りました。彼女(斉藤裕恵さん)は北九州療育センターに属し、生まれた赤ちゃんに口唇・口蓋裂があるとすぐに、出産された方のベッドサイドに行き、「誕生、おめでとう!」を伝え、これからの見通しや、「一緒にやって行きましょう」を伝える、という活動をしているとのことでした。
予期せぬ、見た目にも分かる障害と突然直面し、大きなショックを受けている親ごさんや家族にとって、どんなに大きな支えになることでしょう。

この「星の会」の中に立ち上げられた「折鶴ネットワーク」が東日本大震災後のグリーフケアを担うための支援金を募集しているそうですので、お知らせします。

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「『にもかかわらず、人生にイエスと言う』」ことは、できるのか。

これは、生きることの意味を見出せず、社会への違和感をかかえ、悩み多き青春を送った私の人生の前半の大きな課題でした。

上記のことばは、ナチスの収容所を生き延びた精神科医、ビクトール・フランクルの本(「それでも人生にイエスと言う」)の中にあります。

人間はあらゆることにもかかわらず――困窮と死にもかかわらず、身体的心理的な病気の苦悩にもかかわらず、また強制収容所の運命の下にあったとしても――人生にイエスと言うことができるのです。(山田邦男・松田美佳訳、春秋社)

このことばをめぐって、2011年4月11日付けの朝日新聞に記事が載っています。「自殺対策支援センター ライフリンク」代表の清水康之さんにかかわるものとして、です。
     記事「それでも 人生にイエスと言う」 
 

時が流れて・・・・・・
本当にいろいろなことがあって、いろいろな人と出会えて、いろいろな応援を得て、今は、「生命はもともとイエスから始まっている・・・・・らしい」と思えるようになりました。
障害のある人たちや、親子さんたちの生き方から学ばせてもらったことも、助けになっています。
「これで行こう!」と思い定めることができたのは、40代の半ばを過ぎてからでしたが。


とはいえ、痛みや病気にとても弱い私なので、病気や障害に直面した時に、「にも関わらず イエスと言」えるかどうか、自信はありません。

おりしも、40年来の友人が、ガンで入院しています。
私は「私には、知り合いはたくさんいるけど、友だちは少ししかいない」と考える人間ですが、その人は「友だち」の一人です。
痛みの合間に、病状をきわめて客観的に、おもしろおかしく伝える「闘病記」を、親しい人たちに送ってきてくれています。毎回、「クスッ」と笑えます。
生還したら、ひさびさにみんなで集まりたいね、と言っています。


「にもかかわらず 笑う」。
これは、ドイツ語のユーモアの定義だそうです。「死生学」「死の哲学」「死への準備教育」を牽引する、上智大学のアルフォンス・デーケン教授が、おっしゃることです。 
デーケン先生の講演録が、ネットにありました。

悩み、苦しみの中にあっても、ユーモアをもって「にもかかわらず、笑う」こと。
「にもかかわらず、人生にイエスと言う」とは?
「苦悩が意味を持つかどうかは、その人にかかっているのです。その人だけにかかっているのです」
フランクルの本の中にあることばを何度も読み直します。

平成23年8月30日付けで出された、上記「骨格提言」、療育分野や、教育分野の方で、まだ目を通してない方があるかもしれません。

いちど、読んでみてはいかがでしょう? テキスト全体版で印刷すると54ページです。
障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言
福祉分野は、こういう方向に進もうとしています。

実施までには、まだ紆余曲折も予想されますが、障害者の権利条約締結に向かい、障害によって差別されることのない、また、障害のある人や家族にのみ犠牲と努力を求めるのではなく、社会に「合理的配慮」を求める考え方が、やっと、市民権を得る日が近づいて来ている・・・と感じます。

 狛江市で放課後活動を中心に行っている地域デイグループ4団体で、15日、台東区のNPO法人「ほおずきの会」とNPO法人「りんご村」(台東区身体障害児を守る父母の会)を見学に行きました。
狛江市自立支援協議会の会長の赤塚光子先生のご紹介でした。

両方とも、保護者たちが立ち上げた会が、ずっと存続し、活動を広げ、必要な場を次々に作り、運営している法人でした。

説明してくれた人は、いずれも、創始者ではなく、若い職員で、だのに、熱っぽく理念と歴史を語ってくれました。次々、新しいスタッフが参加して事業をつないでいくのが、すごいなぁ、と感動しました。


狛江を11時に出発し、戻ったのは8時過ぎでした。ものすごく充実の一日でしたが、疲れました・・・・。二つの団体のパワーに圧倒されると共に、狛江に足りなかったこと(自分を含めて)、そして、今後できることに考えをめぐらせ、実りも多いけれど、宿題も多くもらった研修でした。

 先週の土曜(11月26日)に、柳川市で開かれた「ことばと発達の子育て支援講演会」に行きました。
主催は、STのYさんが中心となって活動している「柳川ことばの発達支援グループ」です。

健診後の相談に、ST(言語聴覚士)を入れてくれたら、必要な支援にスムーズにつないであげられるのにな・・・と思うのは、子どもの発達にかかわるSTには共通の思いで(と言っても、全てのSTがそう思ってるわけではありませんが)その意気に感じ、人寄せの役に立つならとの思いでお引き受けしました。

柳川は、琴奨菊関の出身地。場所中は、毎日(勝つと)花火が上がるというので、楽しみにしていましたが、残念ながら、負けてしまい、花火は見られませんでした。

講演会場で、「小さく生まれた赤ちゃん(低体重出生児・未熟児)のための親子の会  Nっ子クラブカンガルーの親子」の写真展示も行われていました。

ちなみに「Nっ子」の「N」はNICU(新生児集中治療室)の略だそうです。保育器の中のNっ子ちゃんたちは、実にけなげです。

私も未熟児の母だったことがあります。しかも、二人とも!!
お医者さんには「助からないかもしれないから最悪のことも覚悟しておくように」と言われるし、まるまる太った赤ちゃんを抱いて、嬉々として退院する大多数のお母さんたちに対して、こちらは、保育器に子どもを残し、一人でひっそりと退院です。
何とも悲しい思いがしました。

息子たちは、今や、そんなことも忘れてしまうほどの大人になりましたが、小さく生まれた赤ちゃんたちの写真を見て、そのころのことを思い出しました。
あの時は、ほんとに辛かったけれど、そういう思いをしたことは、今の私に、とても役に立っているなぁと感じます。

前日に柳川入りしたので、主催のYさんに、近隣自治体の保健センターに連れていってほしいとお願いして、自主的研修をもくろみました。
それぞれの自治体で、県や市の保健師さんや助産師さんも、子育て支援のスタッフも実にがんばっているのが分かりました。
全国いたるところ、「子どものために」と前を向いている人たちがいることに感動しました。

感動といえば、お訪ねした大川市は、家具の一大産地だそうです。市役所のデスクも、カウンターもベンチも、今どき珍しい木製でした。とても落ち着く・・・・・いい感じ。

実は、出発する前に、ネットで整理タンスを検索して、価格的にも、デザイン的にも、品質的にも、いちばんよさそうなのを注文したら、それが大川の家具でした。
安い海外産に押されているけれど、健闘しているそうです。

筑後川をいかだを組んで材木を上流から流したこと、もともと船大工が多く住んでいたことが家具生産につながったのだ、と、保健センターで教えてもらいました、ガッテンガッテン。

帰宅したら、家にタンスが届きました。作りは(クチコミ情報で選らんだのですから)もちろんしっかりしていますが、それより何より、きちんと、ていねいに梱包してあったことに感動しました。
担当の人が、心を込めて、大切に発送してくれたんだなーーと感じられました。

大切に使おうと思っています。 

 用事があって、狛江三中に行きました。二人の息子たちがお世話になった学校です。
中学の門から校舎へとつづく銀杏並木が自慢の学校です。
    (上記の三中のHPの表紙に並木の様子が載ってます)
ちょうど今は、キンナンが落ちる季節です。何の細工もしないで放置すると臭くてべとべとする 厄介者のギンナンですが、三中では、このギンナンで募金を行っています。

ちょうど、息子が在学していた年に雲仙普賢岳の爆発があり、多くの方が被災されました。
その年の生徒会担当の先生から、生徒たちでギンナンを拾って加工し、合唱祭などの折に来校者に募金してもらうお礼に配ろうと提案があり、みんなで大変な苦労をして、ギンナンを加工し、小袋に詰めました。
その結果、多くの募金が寄せられて、雲仙島原に贈ることができました。

その後も、この伝統は受け継がれ、毎年生徒たちがギンナンのクサイ皮をむいて、売れる状態にして、募金をユニセフに寄付してきたそうです。
どんな様子かは、こちらをどうぞ。http://www.komae.ed.jp/jh/03/index.cfm/1,210,13,13,html

ちょうど、昨日は、造園業を営む保護者がクレーン車を持ち込んで(木をゆさぶって)落としてくれた実を拾い集め、クサイクサイ皮をむく作業を、学年交替で行っているところでした。

今年は募金を東北大震災の被災地に送ることになっているそうです。

強烈な匂い、ねちょねちょの外皮。

思春期、カッコ悪いことはきらいだろうに、男女混じってみんなでゴム手袋をはめ、「くせぇ〜」とか言って閉口しつつも、粛々と、皮むきをしていました。
この苦労の結果が、お金を生み、人の役に立つとわかっていると、人はがんばれるんだな〜と、生徒たちのようすに感動しました。

同じような色のジャージーを着ているけど、「あれ?中年?」と思えた人は、先生でした。
すっかり生徒たちの中に溶け込んでいて、よく分からなかったのです。
号令や大声で生徒を動かす、という場面が見られない学校なので、生徒も先生もおだやかです。
地域の学校の卒業生保護者であることを誇りに思えるってうれしいな、って思いました。 

私は、ちょうど創立20周年の時に次男が在学していたため、行きがかり上 周年行事実行委員長をお引き受けしました。
その折に学校に記念品として贈呈したのが、「メモリーロード」と記念碑です。
メモリーロードは、門からのみごとな銀杏並木に沿って設置されたレンガの道です。

今年9月の台風の翌日、落ち葉が吹き寄せられていたのを、早朝練習の野球部の部員たちが自発的に掃除してくれたそうです。「学校だより」でそのことを読み、とてもうれしくなりました。
自分たちが思いをこめたものが、今も大切にされている、って、まるで自分が大事にしてもらえているようで。
狛江三中の紹介はこちら(わっこ=地域情報誌)

ST(言語聴覚士)になるために通った養成校の時に遠藤尚志さんという、頭脳明晰、ものすごく優秀な同級生がいました。

失語症当事者の集まりである失語症友の会の生みの親の一人でもあり、自慢の同期生です。  NPO法人 全国失語症友の会連合会

その遠藤さんの弟さん(遠藤一佳さん)の研究室のようすのビデオが見られるよ、とメールがありました。これが面白かった!!

東京大学大学院理学系研究科・理学部 地球惑星科学専攻  です。

古代ゲノム学とか、地球の歴史の一部としての生物と地球とのかかわりを遺伝情報で探ってゆくとか。

中でも、巻貝の殻が実に美しい「対数らせん」を描いて大きくなってゆくこと、なども紹介されていました。

生物学も、とても進歩して、「この世界の成り立ち」に迫ろうとしているらしいです。
長沼毅「世界をやりなおしても生命は生まれるか?」(朝日出版社)という本があるそうですが、目の前のことにセコセコしてないで、そういう本も読んでみようと思っているところです。

サイエンス、って、ほーんと、魅力的です。

今日、用事で中央線中野駅を通りかかったら
「ホームレスが売る雑誌 ビッグイシュー日本版」の販売員の人がいました。

300円定価のうちの160円が販売者の収入になる、という

仕組みの雑誌です。  ビッグイシュー日本版

中味もいつも充実です。

東田直樹くんの連載エッセー楽しみのうちです。

「いつも」といっても、限られた場所でしか販売していないので、

今までに4回くらししか買ったことがありません。販売場所 

というのも、私は人ごみが苦手なため、都心方向にはなかなか出かけないので・・・・・

現在発売中の176号の特集は「隣人 ちんぱんじんと考える希望と絶望」。

興味深い内容でした。

  「パーソナルサポートサービス」は、これから向かうべき方向の一つだと私は思っています。早い話が「困ったことが起きたら、専門的知識のある友人(パーソナルサポーター PS)のところに相談に行く。すると、彼(彼女)が、問題点を聞き取り、必要な場所を紹介し、必要があったら同行して手続きする。一ヶ所の窓口では終らないことが多いので、いくつもの窓口を全部網羅してくれる。一件落着したら、いったん、関係は薄まるが、再度問題がおきたら、解決するまで付き合ってくれる」というようなこと。
   パーソナルサポートサービス ← 分かりやすいイメージ図はこちら

これに関して、しばらく前、日置さんに質問して返事をもらったので、要点をご紹介しますね。

 ◆パーソナルサポートサービスについては、以下の内閣府のサイトをご覧ください。これまでの議論の流れが議事録になっています。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kinkyukoyou/suisinteam

◆要するに、地域生活何でも相談事業です。単なる個別支援だけではなく、ネットワーク型の相談支援体制を地域に構築することが目的です。

◆緊急雇用の制度を活用しているため、「雇用促進」「就労支援」の側面が強調されていますが、実際には生活面にいろいろな生きづらさを抱えている人たちの総合的、継続的、分野横断的な支援から、福祉的な要素(各種障がい、家庭環境など)への対応が多いです。

◆22年の中間まとめが以下のPDFとなっており、全国の一次モデル5地域(釧路、横浜、京都、福岡、沖縄)の特徴や実績が分かります。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kinkyukoyou/suisinteam

◆内閣府の企画事業を厚労省が引き受け、都道府県に配分している緊急雇用の基金を活用して、手を挙げた市町村が予算要求して実施主体は基本は市町村となっています。
    (都道府県直営もあります)

◆自治体によってプロポーザルにしたり、随意契約にしたり地域によってスタイルは異なります。
◆予算規模は多いところ年間1億5千万ぐらいから釧路がおそらく最も小規模で5千数百万です。

 

◆二次の地域が上記に加えて、14加わり、今は全国で19の地域で実施されています。
(岩手県、野田市、長野県、岐阜県、浜松市、野洲市、京丹後市、箕面市、豊中市、吹田市、大阪市、島根県、山口県、徳島県)
二次地域を含めると予算規模はもっと小さいところがあるかもしれません。

以上です。

お問合せ・ご相談はこちら

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

お気軽にお問合せください