ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

  発達障害かもしれないお子さん、育てにくいお子さんも、早期から適切な支援につなげつことができれば問題がこじれないですむことが多い・・・
  これは、現場にいるスタッフの誰もが感じているところと思います。

  乳幼児健康診査の内容を整備して、発達障害を早期にスクリーニングし、早期支援につなげるためのさまざまな研究が行われています。厚生労働省の「厚生労働科学データベース」にもたくさんの研究成果が収納されています。

  2009年3月の「乳幼児健康診査に係る発達障害のスクリーニングと早期支援に関する研究成果〜関連法規と最近の厚生労働科学研究等より〜」(69ページ)
  http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/boshi-hoken15/index.html
 は大変読みこたえのある、また、資料の充実した報告書です。
  健診に関わる方たちにはとても参考になると思われます。

  その後も、多くの研究が精力的に行われていると聞きます。   全国どこに住んでいても、等しく必要な支援が受けられる日をめざして、がんばっている研究者、関係者がたくさんいることに、何だか心躍ります。

  「支援の入り口としての健診」が実現しますように。

  「AERA with  BABY 2月号」(朝日新聞社)が発売されました。
  特集が「ことばの発達  大研究」です。
発達心理の専門家、お医者さんなどに混じって私も取材を受けました。
お話ししたことが記事にまとめられています。
私としては、いつでもどこでも誰にでもお話ししているような内容ですが、まとめるライターさんが違うと、料理の方法もちがっていて、おもしろいです。

主な項目は
◇おしゃべりは生まれた時から始まっている
◇「分かる」から「話す」へ ことばは変化していく
◇コミュニケーションからことばは育つ
◇からだ遊びでことばを鍛える
◇テレビ、ビデオでは育てられない子どものことば
◇ことばの悩み相談室        などです。

 なお、同じ号で「『三歳児神話』ってホントなの?」という特集があり、これも、大変興味深かったです。
  本屋さんで見かけたらどうぞ。

 東京都教育委員会が乳幼児を持つ保護者のための資料「乳幼児期を大切に〜〜心と体の基礎を育てるとき」を作成しました。(21年11月作成)

  主な内容は、

●乳幼児期は心と体の基礎を築く大切な時期であること
●その心と体の基礎である脳の構造や発達のメカニズムの科学的な説明

◆「まずは早起き・早寝!夜の光は危険です」
◆「『食べること』で育てる」
◆「『動くこと』の基礎を育てる」
◆「遊びが子供を育てる」
◆「五感に受ける刺激が子供を育てる」
◆「ふれあって親子の絆を」
◆「乳幼児に絵本の読み聞かせを」     などです。

視覚的に分かりやすく、科学的根拠に基づく説明つきで、実にスグレモノで私は感激しました   \(~o~)/

しかも、HP上からダウンロードできます。

「東京都乳幼児期からの子供の教育支援プログラム」
              http://www.nyuyoji-kyoiku-tokyo.jp/

        ↓

保護者向け資料「乳幼児期を大切に〜〜心と体の基礎を育てるとき」資料
     http://www.nyuyoji-kyoiku-tokyo.jp/download.html

同じサイトから「早起き・早寝」のパンフレットもダウンロードできます。    

  テレビで見たことですが、関西学院大学の人間福祉学部が第二言語として日本手話のコースを設けたところ、600名の学部生のうちの129名が希望し、人気第一位だったそうです。毎週の授業で、学生たちが見る見るうちに手話表現を学び、使えるようになっていく姿が印象的でした。


  私はSTなのに、簡単な手話すらできないことを、いつも後ろめたく思っていましたが、そんな私でも、手話を身につけられるかも、と思える、とてもわかりやすい本とDVDを寄贈していただきました。
 両方とも「全国早期支援研究協議会」http://www.soukisien.info/が作ったものです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「おやこ手話じてん」    
     全国早期支援研究協議会 編   
     東邦出版   1800円

  「おててでおしゃべりたのしいね。
  こういうとき、手話でどうするんだっけ? 
  そう思ったとき、この「じてん」をひらいてみてください。 
  きっとそこから、あたらしい世界がひろがることでしょう。」

  日常生活に必要な語彙の中から1305語をイラストつきで配列してあります。「言う」と「思う」って、どうちがうんだっけ?  と思ったら、そのとたんに調べられます。イラストもとてもかわいく、分かりやすいです。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「おやこ手話じてん    DVD版」(DVD2枚組)
     3500円 
  上記、「おやこ手話じてん」に入っていることばの中から
  1300あまりのことばが動画で収録されています。

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

申し込み方法

1)ご希望の出版物名
2)数量
3)注文者氏名(所属機関)
4)送り先住所
   を明記の上 下記「早期支援協議会」までお申し込みください。
メール      mailto:soukisien@yahoo.co.jp
ファックス  03−5397ー6562
ホームページ  http://www.soukisien.info/

5)紹介者  そらとも広場  と記入していただければ割引特典が受けられます。

 

 

  小児保健協会発行の「小児保健研究」2009年 2号に掲載されている報告です。
「子どもの生活リズム改善の取り組み  
        生活リズム調査がもたらす養育者の行動変容に関する考察」

  論文の要旨は以下のとおりです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 適切な生活習慣(早起き早寝、朝型)がヒトの健全な生活には不可欠な要素であることを最新の脳科学の進歩が教えているが、子どもたちの生活習慣に大きな影響を与える養育者自身の行動変容がなかなか進まない実態がある。

われわれは子どもの生活リズム改善の取り組みとして、生活リズム調査を実施。その結果を養育者と共有することにより、養育者に行動変容がもたらされ、その変容が継続していることを知った。

今後各地で同様の取り組みの応用と発展が進み、こどもたちの生活環境が適切になることを期待したい。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  この報告のもとになった調査では「アクチウォッチ」という機器を利用したことが特徴です。  「アクチウォッチ」は腕時計くらいの大きさで、加速度計と記憶装置を内蔵し、装着した人の活動量を一定時間記録し、解析ソフトによって図示できる機器です。

 この機器を返却するときに、養育者による観察記録と、機器による記録とを即座に比較し、養育者と著者らが議論・共有することを試みたそうです。

 この「アクチウォッチ」というなじみのないデバイスへの興味が調査への関心を高めたことはもちろんですが、この調査に参加することで養育者が自分の生活リズムを客観的に振り返ることができました。

 「生活リズムが整うと、子育てがラクになると思いますか?」という質問に対しては100%の参加者が「そう思う」と答えただけでなく、90%の参加者が調査終了後も「生活リズムを意識するようになった」と答えたとのこと。  健診後のフォローの場などでは子どもの生活リズムの改善をお話ししても、ほとんど改善していただけないのが実情なので、このやり方は魅力的だと思いました。

 報告の別刷りは以下でお頒けいただけるそうです。

  神山潤  115−0053  東京都北区赤羽台4−17−56
         東京北社会保険病院
     電話    03−5963−3311
     ファックス 03−5963−6678

    なお、神山潤先生が主宰される「子どもの早起きをすすめる会」のHPは以下のとおりです。http://www.hayaoki.jp/

富山大学の大規模調査(富山スタディ)の結果も上記サイトからダウンロードできます。 関根道和先生による「富山スタディからみた子どもの睡眠習慣と健康ーーー寝ぬ子は太る」です。

  グローバルスポーツアライアンス(GSA)というNPO法人は「エコプレーの実践を呼びかけるスポーツ愛好家の世界的ネットワーク」だそうです。http://www.gsa.or.jp/

  この活動の中に「スポーツエコネット」があり、スポーツ用品の3R(リデュース・リユース・リサイクル)を行っています。その活動の一環としての中古テニスボールを希望する学校に送ってくれる取り組みがあります。テニスボールを何に使うのか? 不思議でしょ?

  学校で使う机やイスの脚に取り付けます。すると、教室のガタガタいう音がとても静かになり、勉強に集中しやすくなるのです。
   音が気にならない人には全く気にならない教室の騒音ですが、どうしても気になってしまう「脳のタイプ」を持っている子ども(おとなも)にとっては、机やイスの音が静かになると、とっても助かるものです。また、それ以外の「定型発達」の子どもたちも助かります。
  スポーツエコネットhttp://sports-eco.net/  のページには、中古テニスボールをとりつけた 学校からの声がたくさん掲載されています。たかがボール、されどボール、です。申し込み方も書いてあります。

  ある学校では、最初、落ち着きのない子が通う通級学級で机につけたところ、大変いい感じだったので、全校でテニスボールをつけることになりました。硬式のテニスボールに切り込みを入れるのは結構大変な作業なので、PTAと「おやじの会」が協力して手際よく仕上げ、終わったあとのビール会で(いつも以上に)親睦が深まったそうです。一石何鳥だったのかな?

   「子どもたちのために」って協力する保護者や地域の大人の姿、ってカッコいいですよね?

  リンクで紹介してある、青森県総合学校教育センターの特別支援教育課のぺージを私は時々訪問します。情報量の速さと確かさには圧倒されます。
http://www.edu-c.pref.aomori.jp/tokushi/

   私はここ数年、青森のセンターに続けてお招きいただいていますが、ここの方たちの「こころざし」に触れるたびに 「よっしゃ!」と自分にも言い聞かせます。

「リンクしてあります」だけではもったいないので、トップページの全文(青森県総合学校教育センター 特別支援教育課長 風晴冨貴さんによる)を貼り付けておきます。

http://www.edu-c.pref.aomori.jp/tokushi/kayori.html

 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

特別支援教育は、『教育』の片隅にわずか数%存在する「日陰の教育」ではない。

特別支援教育は『教育』の基礎・基盤となる部分に位置づけられるべき教育である。

『教育』の基底の部分に特別支援教育というブルーの部分があるとすると、それが徐々に色を薄めて、〝限りなく透明に近いブルー〟となるまで上へ広がっていく。

 

 特別支援教育の対象となる子どもかどうかの線引きはできないし、境界線も存在しない。

障害のあるなしにかかわらず誰でもが程度の差こそあれ個別の教育的ニーズを持っている。

それに対して支援していくのが〝特別支援教育〟つまり〝誰もが必要に応じて受けられる教育〟である。

 

 「この世の中に支援を必要としない子どもは一人もいない。

  子どもというのは支援を必要とすることを前提とした存在である。

   だからこそ〝子ども〟なのである。」 

 

特別支援は、『特別な子』のための『特別な扱い』ではない。

特別支援は、『一人一人違ったニーズを持つすべての子』のための『個別の配慮』のことである。

『一人がみんなのために、みんなが一人のために』のスローガンこそ、特別支援教育の精神である。

つまり、「一人の(教師)が(子ども)みんなのために、(教師)みんなが一人の(子ども)のために」力を出し合い協働で進める教育である。

特別支援教育においては、いわゆる「学級王国」は存在しえない。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

通常学級の担任(担当)の先生に以下の三点について、もう一度見直しをお願いします。

(1)画一的な子どもの見方を

   子どもとはこういうものだという思いこみや子どもはみんなこうあるべきだという一律の考え 

(2)旧態然とした授業を

   子どもを自分の教え方に従わせようとするばかりで、子どもに合わせて自分の教え方を変えようとしない指導方法

(3)教師集団のあり方を

   あの先生にはあの先生のやり方があるので、という縄張り意識

    ・学校、学年全体の足並みを乱さないで、というしばり

 

校長(教頭)先生にお願いがあります。

 

(1)特別支援教育は学校の共通課題として、自校のすべての子どもを対象に全教職員が取り組んでいくという明確な認識を示して、特別支援教育に対する教職員及び保護者の意識改革を図っていただきたい。

(2)  特別支援教育は、校長(教頭)先生のリーダーとしての存在が重要となるので、教職員を支援するとともに、『学び』のリーダーシップを発揮していただきたい 

 

(3)   特別支援教育に関わり、不安を抱えて相談にきたり、協力や支援を要請したりする担任や特別支援教育コーディネーターを、「能力がない」、「要求が多すぎる」、「自力で課題解決ができない」などのマイナス評価をしないでいただきたい。

 

  特別支援教育という名称で、私たち教師は、どのような意識改革を図る必要があるのか。

 私たち教師は、子どもの何を支援しようとしているのか、そしてそれは、何のために行っているのか、教師一人一人が問い直しを求められているのだと思います。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  調布市にある「飯田医院」の飯田誠先生は、長く、国府台の国立精神・神経センターにお勤めでしたが、定年退職後、調布で小さな医院を開業されました。私はひょんなことから、花粉症の漢方薬をいただきに通い始めて以来、飯田先生がかかりつけ医です。

  飯田先生は、ずっと精神障害、知的障害や自閉症の人たちとかかわって来られ、必要に迫られて漢方の勉強と良導絡の研究を始められたそうです。   偶然の出来事から、大柴胡湯などの漢方薬が自閉症の人たちに効果があることを発見し、現在、多くの患者さんたちが全国から通って来ています。

  症状が“改善”することを「治療」と言っていいのかどうか、お医者さんでない私はちょっと迷うところですが、実際、漢方を飲み始めて、本人も、親ごさんも、とてもラクになる場合が見られます。

  科学的に数量化して説明しろといわれても不可能ですが、からだの周りに尖った“気”を発散してイライラしていた子が、ほんわりとやわらかい雰囲気になったり、眠れなくてキーキー言っていた子がぐっすり眠れるようになっておだやかになったりすることを、私も何人か、目の当たりにしています。

  最近、飯田医院に関する記事を載せたホームページができました。先生が発表された論文も収録されています。
http://www.iida-neurological-clinic.biz/

  漢方薬は飲んだからと言ってすぐには効き目が出ないことも多いですし、続けてみても効かないと思う人は通院しなくなるわけですから、すべての人に効き目があるわけではないと思います。
  でも、お子さんたちが、いかにも「生きるのがラクになる」ようすを見るにつけ、日本のドクターの多くが、漢方薬を選択肢の中に入れて、一度は試して見る、という日が来ることを私は切に願っています。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 自閉症の漢方治療 飯田医院  受診体験記
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  先日、飯田医院に行ってみた方がありました。体験記(5日目までですが)を書いてくださったので、ご紹介します。

お子さんは高等部のAAさんです。  
〜〜〜〜〜〜〜初診の日〜〜〜〜〜〜〜〜
 

二時ちょうどに子ども(AA)を連れていきました。 無人の診察室。あいたままのドア。
でもとっても室内があったかくて、ほっとします。
 

二時少しすぎに、がらりとガラス戸があいて、飯田先生が登場。
受付の人などは誰もいなくて、全部一人でされているんですね。

 
AAと一緒に診察室に入ります。患者の椅子にAAが座って、私はわきの椅子に。
先生はあくまでAAの方をみて話をしていて、私の方をほとんどごらんになりません。
そっぽをむいて話をしている感じになっているのですが、お聞きになることは、短く的確でした。 

始歩は普通。一歳のときママなど言葉が出ていたのが、消えてしまった・・・・というと、
「折れ線型ですね」
「いわゆる折れ線型です」
「診断はどこで?」
「Z大病院です」
「誰に?」
「XX先生です」

「ああ、XXさんね」

     名誉教授のXX先生も飯田先生にとっては、後輩なのでしょう・・・・。

   飯田先生がおっしゃるのに、「初歩が普通か早いくらい。言葉も最初はあったが、なくなってしまった。どうもいろいろわかっているようなのに、言葉がなかなか出ない。てんかん波は出たことがない。

 
いろいろできるのだけれども、自分ができないかもしれないと自信がない。
この人のようなのが、まさに自閉症です。こういう方がうちにはいっぱい来てます。
本当は、とっても頭がいいんです。
でも、緊張が強くて言葉もスムーズに出ないし、行動面でもいろいろある。
混乱がある。手先もうまくいかなかったりする。
でも、緊張をとれば解決します。
(AAに)
ね、緊張をとって、もっと楽になろうね。そうしたら大丈夫だから」
 

それを聞いていたAAが面白かったです。
先生の話を聞いてないようなそぶりなのですが、どうも聞いているみたいで、
「大丈夫だからね」、といわれて、ぱあ〜っとニッコリしていました。

 医院に行く途中では不安で泣きそうな顔をしていたのに、先生に会ったとたん、普通の表情になり、診察室で椅子にこしかけている間、今思えば不思議なくらい長い時間、のんびりと座っていて、退屈そうでもなく、落ち着かなくもなく、実に“まったり”していました。
 
後半は先生の言葉にあわせてニッ・・・ニコニコ・・・・ふふふ・・・・と笑っているのです。

 なんか、相当分かっているような感じ・・・・・で、安心したようにぼんやりして、リラックスしてあくびをはじめ、ぼんやり、おっとりとしていたのです。 
何?これ、と言う感じ・・・・
だって、リラックスするという薬は、まだぜんぜん飲んでないのに(笑)

 AAはトイレに行きたくなり、帰宅後もまたトイレ、その後少し昼寝して、またトイレ・・・・と、なんだか、顔つきもむくみがとれたような?すっきりした感じ。
 
でも、まだ薬はのんでないのです!!   先生に会っただけです。
 
でも、「ああ、これで万事大丈夫」、というような顔で、ゆったりしています。
これってどういうこと・・・・(笑)


薬の効果などはまだわかりません。
でも、AAは先生のことは好きなようです。
 
というわけで、飯田先生はごく普通の方でした。  

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜受診の翌日〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 

受診したとき、飯田先生に「粉薬飲めますか?」と聞かれました。
AAは錠剤は大丈夫なのですが、中二くらいのときに漢方を試して、シロップで溶いたりしても、半分くらいで「げえ・・・」といって、なかなか飲みにくかった経験があるので、「どうかわからないのですが、なんとか飲ませます」といって来ました。
 

先生は、「大柴胡湯が錠剤なので、粉の方は飲めなくてもまあ、大丈夫ですから、二週間分出しておきますね。どうしてもダメなら電話してください」といわれました。
 

AAは、このやりとりをよ〜〜〜〜く聞いていたらしく、帰宅してから、薬を飲ませようとすると、さっさと粉から飲んだのです・・・・(一応、お湯にといて、砂糖を少しまぜましたが、私は味見して、まずいっ・・・と思った)
 
 

今朝は、容器についている粉をなめるように、残らないようにきれいに飲むじゃないですか!! 
これを飲むと楽になる、といわれたのをよく聞いていて、これは飲まないといかん!と思ったのでしょう。
 
空腹時に食後2〜3時間あけて昼の薬を飲むのですが、「学校から帰ってからでいいですよ」といわれました。でも、AAは、障害児学童クラブに行っているのです。
 そこで、今日は、学童の職員さんに長々と電話して事情を説明して、飲ませ方も説明しておきました。

夕方、迎えにいったら、「あの・・・・薬見せたら、AAちゃん、自分でコップ出してきて、水に粉薬をといて、まぜて飲んでましたよ・・・・砂糖が入ってましたよね? それもちょっとだけ出して、本当に砂糖だと確かめてから、混ぜて、きれいに飲みました。自分でできるんですね・・・・」
 
ええええ!!!!
やり方など教えてません!!!!
しかも、超過保護な母は、昨夜と今朝は、全部作って飲ませたのです。
できたものを見て、どう作るのか想像して、AAが自分でやってみた、ということになりますよね・・・・・
 
どうなってるのか・・・・
いやいや、もしかして、そもそも私がものすごい認識違いと言うか、子ども扱いしていたのかも・・・・(でも、昨日まで、こんな感じではなかったのです)
 

受診後丸一日たってないので、薬のせいもあるかもしれないとはいえ、多分、これは本人の気持ちの問題ですよね。
昨日、飯田先生に説明されて、「そうか、私はやればできるはずなんだわ」と思ったのか・・・・
 
なんだか、すごいです。
何よりも、本人が苦い薬を積極的に飲んで、よくなりたい、と思っているところが、すごいものだと思います・・・・ 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜その二日後〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
面白い変化は毎日あります。 これは変化なのか、別のものなのか、まだ明確ではないのですが・・・・
今まで、学校に行き渋るときも、からだが動かない、と言う感じの登校しぶりだったのです。
でも、一昨日のロードレース大会の前日、「ややや。いや〜〜。おやすみする」というのです。
「な、なんで・・・・?あ?マラソン?よーいドンってやつ?」 「よーいドン、いきません」
このように、本人、主張の内容がハッキリしてきているのです。 断固とした拒否なのです(笑)
学校にいったら、結局、マラソンは走りました。 障害児学童にむかえにいったら、ニコニコで出てきて、「あ、今日、走ったのね?」と聞くと「はいっ!!」と嬉しそうでした。
この日の夜の時間は、なんというか、「くつろぎ」と顔に書いてあるかのようなくつろぎぶり。疲れていても妙なうたたねをしてしまうようなことはなく、お風呂に入って普通に時間になったら寝ました。
こういうのは、別にたいしてなんということもないともいえますが、流れがスムーズで、おだやかなんです・・・・。

そのほか「晩ご飯よ〜〜」と呼ぶと、AAがす〜〜〜っと来るんです。
いままで、部屋にいって顔を見て呼ばないと来なかったです。

このへんについては、微妙な変化なのですが、何かが、ちょっと違うような・・・。

でも、従順になったわけではないところが、面白いです。

拒否の言葉は明確に言うようになりました。

「いや」も、ハッキリしてきたのです・・・・

毎日新聞に2回連載で「ことばの遅れ」が取り上げられました。

    ◎発達には個人差があるから無理には教え込まないこと、
    ◎障害の有無をはっきりさせるよりも、早めのサポートが大事
    ◎子どもの特徴をつかみ、情報を共有すること
   など、大切なことが分かりやすくまとめられていると思います。
平成21年1月18日
毎日新聞21年1月18日_0001.pdf
平成21年1月25日
毎日新聞21年1月25日_0002.pdf
                ↑
      青字をクリックするとファイルが開きます

 「子どもの発達支援を考えるSTの会」のML会員から情報をいただきました。(ST=Speech Therapist  言語聴覚士を含むことばの専門家のこと) 耳よりなお知らせなので掲載することにしました。

12月5日、沖縄地方のNHKの「おはよう日本」で、ADHDの疑似体験ができるシステムが紹介されたそうです。京都大学の岡田俊先生の監修です。 (ただし、放送日は地域によってちがうようで、NHKのホームページからは記事が探せませんでした。)

制作元のヤンセンファーマのHPは以下のとおりです。

http://www.janssen.co.jp/inforest/public/home/?paf_gear_id=2100029&paf_gm=content&paf_dm=full&vid=v11&cid=cnt53468

おすすめ記事

発達障害に気づく

(厚生労働省のサイト「発達障害情報センター」内)
  
  特に「乳幼児編」は写真入りの解説が掲載
   されていて、子どもの発達がよくわかります。

おすすめパンフレット

「子育てママを応援します!〜育児ストレスを減らす3つのヒント」
  

  NPO法人えじそんくらぶ から出ています。
  無料ダウンロード可能です。育てにくい子を
  持つ親ごさんと周囲の人たちのために。

 パンフレットのダウンロードはNPO法人えじそんくらぶ内の

 NPO法人えじそんくらぶ発行、ダウンロードできる冊子のご案内から

 実力を出しきれない子どもたち〜AD/HDの理解と支援のために〜

 〜大人のADHDストーリー〜ADHDという名の贈り物

 子育てママを応援します!〜育児ストレスを減らす3つのヒント〜

 の三冊です。

お問合せ・ご相談はこちら

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

お気軽にお問合せください