今年度も、「発達障害者施策検討会」が厚生労働省で開催されています。
私も構成員の一員として各都府県が展開しているモデル事業についての意見を述べたり、発達障害情報センターの情報発信について意見を述べたり、という機会を与えられています。
先日、11月2日にも、中間報告会が開かれました。それに向けての資料の取りまとめ、印刷、委員や関係先への発送、など、なかなか目に見えないところでの、事務を担当する方たちのご尽力には頭が下がります。
上記発達障害者施策検討会は、20年8月29日付けで「発達障害者支援の推進について」という報告書を出し、大まかな方向を打ち出しています。
(「発達障害者施策検討会」で検索すると資料が出てきます。)
各都府県の代表者がわざわざ東京まで出てきて、検討会に進捗状況を報告し、検討会構成員の意見を受けて事業の手直しをするなど、精力的な取り組みがなされています。
法律ができるだけはできたけど、実効が伴わない、といわれ続けて来た(それはほんとのことですが)「発達障害」のある人たちへの支援が、一歩ずつ、一歩ずつ前進していることを実感します。
みなさん、さらに、がんばりましょう。
それと共に、昨今の流れとして、「ハッタツショーガイ」への取り組みばかりが強調されて、知的障害やその他の障害の人たちをないがしろにするような風潮も感じないではありません。(もちろん、今まで日が当たっていなかった分を、一挙に取り戻そうとしているので、相対的にマスコミ等に取り上げられることが多い、ということはあるのかもしれませんが・・・・)
「早期療育」「健診後の相談」という現場にいれば、さまざまな障害のお子さんが従来と変わらず通ってくるので、全方位へのセンスを失うことはありえませんが、会議や、本の中ばかりで考えると、視点がすっかり偏ってしまう危険もないではないような気がします。
三木先生に「一番障害の重い人と付き合うことで、一番大事なことを学ぶことができる」とおっしゃっていたことを思い出します。
ハッタツショーガイを押し立てて進む、ことを当面大事にする必要はあるでしょうが、究極的には「すべての子どもに光の当たるような社会と施策」が目指されなければならないと思っています。