ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

去る9月30日(日)に、東京・霞ヶ関灘尾ホールで「子どもの心の診療医研修会」が開催されました。
主催は厚生労働省・日本小児科医会・恩賜財団母子愛育会です。
九州や西日本から参加予定だった先生方は、台風の影響で飛行機が欠航になって当日キャンセルが多く出たそうでした。
お医者さんは、勉強熱心だなーと感心し、わが身の不勉強を恥じました・・・・。

毎年夏のセミナーでお話をしている母子愛育会の担当者から「1歳半健診・3歳児健診にからめて、ことばの遅れの診立てとアドバイスについて話してください」とお声がかかったので「いいですよ〜」と軽くお引き受けしたのですが、よくよく聞くと小児科のお医者さん200人が集まる会と聞いて、ちょっとビビりました。

でも、もう一人のスピーカーが、三鷹の「あきやま子どもクリニック」の秋山千枝子先生で、コーディネーターが吉村小児科の内海裕美先生だと聞いてすっかり安心。
日ごろ、1歳2歳3歳代のお子さんたちと接する時に、どんな所に着目するのか、また、ことばやコミュニケーションを促進する毎日の関わりについて、お話しさせていただきました。

秋山先生は、三鷹市の教育委員長です。私も狛江市の教育委員長職務代理者を務めて来ました。医療職の立場から教育の分野にどう関わるか、お互いいろいろ苦労があるので、待ち時間にそんなお話もしました。

発達障がいの早期発見が大事なのは、早い時期に「育てにくさ」の原因を理解し、望ましい接し方に舵を切ることで、親子の関係が悪化しないようにするためです。
何も発達ショーガイ! というハンコを押して、どうこうするためではありません。
そこの所がなかなか正しく理解されないまま、「発達ショウガイ」ということばがどんどん一人歩きしているのが、気がかりです。

気がかりのある子なのか、単に元気いっぱいなだけの子なのか、物静かな性格の子なのか、心配した方がいい対人関係希薄な子なのか。
たくさんの子どもたちを集団で見る保健師さんの「目」は、かなり確かです。

保健師がせっかく、フォローグループに誘っても、かかりつけの小児科で「お母さん、大丈夫だよ、ようすを見れば。小さいうちはこんなもんだよ」などと言われて、かかわりの時期が遅れてしまうこともあります。

1歳6か月、3歳児健診が集団健診(保健センター等で、保健師さんが関わる形での健診)ならいいけれど、個別の小児科に委託になっている地域では、小児科の先生方の悩みも深いのだろうな、「早く見つけなくちゃ!」「見逃しのないように!」というプレッシャーを強く感じておられるのだろうな、と感じました。

全国どこに住んでも、同一基準の健診がうけられ、事後のフォロー体制も等しく整っている・・・・ようになる日が早く来るといいのですが。
ま、とりあえず、自分のいる位置で努力するしかありません。

そうそう、最近、保健師研修や、地域での発達支援関連の研修会の折には、ほぼ毎回、DVD
「ことばを育てる語りかけ育児」を映写して説明しています。
共同注意(視線の使い方や指さし)の話はことばではなかなか伝わらないのですが、動画があると一発で伝わります。ありがたや、ありがたや。

自分が監修したDVDなのですが、会場で再生画像を参加の方たちと一緒に見ながら、毎回「なーるほど、そういうことだったのかー」など、感心しきりです。
価格が価格なので、なかなか個人で購入していただくわけには行かないでしょうが、子どものコミュニケーション発達についての理解が深まるために、もっともっと広がるといいな、と思っています。

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「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

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