『聴覚障害のある子どもの理解と支援』廣田栄子編著 学苑社
学苑社の「シリーズ きこえとことばの発達と支援」の中の一冊。
聴覚分野一筋にやって来られた廣田栄子先生の編著。
特別支援教育・療育における聴覚障害のある子どもの理解と支援 (きこえとことばの発達と支援) [ 廣田 栄子 ]
価格:4180円(税込、送料無料)
(2021/8/28時点)
帯の文章を紹介します。
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最新の基礎知識から明日の実践のヒントまで。
聴覚障害のある子どもの発達については、言語・認知・心理・社会・情緒発達
などの広い視点で理解を深めることが重要です。
本書では、子どもの学習上の課題について、言語獲得の基礎となる「幼児期から
学童期への発達の移行」に焦点を当てて紐解き、近年の知見を元に言語習得の
支援について解説します。
特筆すべき点は、田中美郷先生が「推薦のことば」でふれておられるように
手話にも視野が及んでいることです。
当事者中心の考え方が広がったことと、聴覚口話vs手話の対立ではなく、
「人工内耳も手話も」という新しい方法論が模索される時代になって来た
ことの証でしょう。
本書の手話の説明の中で、日本手話と日本語対応手話の両方に言及されて
いることも、とても重要な点であると思います。
目次
Ⅰ 聴覚の保健と環境
A 聴覚と聞こえの障害 杉内智子
B 補聴器による聴覚活用と支援 富澤晃文
C-1 人工内耳による聴覚活用と支援 廣田栄子
C-2 人工内耳装用児の支援 井脇貴子
C-3 人工内耳装用児の聴覚活用と言語発達の実際 赤松裕介
コラム1 補聴と環境整備 富澤晃文
Ⅱ 言語発達とコミュニケーション
A 言語コミュニケーションの基礎 廣田栄子
B 言語発達と国語科教育 齋藤佐和
C コミュニケーションと聴覚口話法 中村公枝・廣田栄子
D コミュニケーションと手話法 四日市章
E 言語発達と社会的認知 東山 薫
コラム2 手話と読み書き学習 武居 渡
Ⅲ 言語発達の個別支援ニーズと指導
A 個別支援ニーズのアセスメント 廣田栄子
B-1 語彙の発達 廣田栄子
B-2 語彙指導の展開 山本 晃
C-1 構文の発達 小渕千絵
C-2 構文指導の展開 木暮由季
D-1 ナラティブの発達 大原重洋
D-2 ナラティブの指導の展開 大原重洋
E-1 コミュニケーションの発達 廣田栄子
E-2 コミュニケーション指導の展開① 長岡康彦
E-3 コミュニケーション指導の展開② 野原 信
F-1 読み書きの発達 廣田栄子
F-2 読み書き指導の展開 玉田美子
Ⅳ 社会参加と連携
A 学校教育と合理的配慮 原田公人
B 聴覚障害のある児童生徒の情報保障と支援 中津真美
C 障害認識と発達の支援 岡野由実
D 聴覚障害児ピア交流と支援 星川則子
E 家族との連携―障害の気づきと言語発達の支援 北 義子
コラム3 聴覚障害のある教師として 奥沢 忍