ST(言語聴覚士)による、「幸せな親子の人生」のための本です。
著者である原哲也さんは、ひょんなことから知りあいになった長野県のSTです。
私が代表を務める「子どもの発達支援を考えるSTの会」(略称 子どもSTの会)は会設立の願いとして
「親子の初期のコミュニケーション改善を手助けし
その後のしあわせな人生の基礎をつくるために
役に立つ職種としてSTが認知され
質・量ともに広がる一助になりますように」
を掲げました。
生来コミュニケーションを求める動物である人間は、「よいコミュニケーション環境」の中で、持てる力を発揮し、「ボクはボクでいていいのだ」という存在の根っこ、自尊感、自己肯定感を獲得する。これは、「ことば」「コミュニケーション」をなりわいとするSTの確信です。
多くのSTが今までに、それぞれのやり方で、そのことを発信してきたと思います。
このたび出た原さんの本には、そのことが平易なことばで、しっかり書き込まれています。
「育てにくい子」「かかわりづらい子」に苦戦している親ごさんや、先生方に、「そうだったのか。」「そうすればいいんだ!」という理解とヒントが得られるでしょう。
「君と親子になれてよかった」
今は大変でも、10年後、20年後にそう言い合える親子さんが、一組でも多く生まれるように願います。
〜〜〜コミュニケーションが変わると子どもが育つ」
学苑社 http://www.gakuensha.co.jp/cn61/40801.html

●目次
序章 コミュニケーションって何だろう?
…子どもと協力して共通の幸せな瞬間を創る
第1章 ポイント1 発達障害のある子にはどんな特徴があるの?
…脳の機能的特性がさまざまな特徴をもたらす
第2章 ポイント2 どうしてほしいの?
…尊重されたい・安心したい・信頼したい・有能でありたい・
楽しみたい・人とつながりたいという子どもの思いを充たす
第3章 ポイント3 なんでそういうことするの?
…行動の理由に関心をもち、褒め方と叱り方のコツを覚える
第4章 ポイント4 どうやって遊んであげたらいいの?
…大人はガイド! 子どもと遊ぶコツを覚える
第5章 ポイント5 どうやって助けてあげたらいいの?
… 援助することで自尊心を育てる・子どもに親切に、そして信頼を育む
第6章 ポイント6 コミュニケーションのコツ まだあるの?
…アイコンタクト、真似、伝え方のコツ、オノマトペ、選択・交渉・合意
エピローグ 子どもと家族の幸せへの道筋