「家族」とは、なんと楽しく、また、なんと困難な単位なのでしょうか。
介護にせよ、子育てにせよ、社会的支援の充実が叫ばれていますが(まだまだ実現してはいませんが)支援が充実したらすべてが解決する、とも思えないことも、たくさんあります。
その中の一つに、障害のある子が家族にいるということの困難さがあります。
たまたま、ネットの中に、故・西村辨作さんの講演記録がありました。
「障害児のきょうだい達の心の健康〜きょうだい達をどう健やかに育てるか〜」
西村さんは、ST養成校での一年上で、尊敬すべき先輩でした。自閉症の人たちにかかわる仕事を中心的におこなっていました。早くに亡くなられ、残念でした。
今、西村さんがいらしたら、ことばの遅れについて、コミュニケーションの取りづらい子どもたちについて、STらしく整理された見方を提出して下さったのではないかと思うからです。
さて、この記録は1995年に行われた講演記録です。
20年も前のものですが、今も、全くその通り、と思えました。
「家族まるごと支援」
医療モデル、個人モデルから、生活モデル、社会モデルへ。
世の中は、徐々にそういう方向に向かってはいますが、まだまだ個別の訓練手法や支援者のスキルアップ、対応のコツ、といった話に目が行くことの方が多いように思います。