
発達“障害”や、そうではないかと気がかりな子どもが増えている………というのは、子どもの現場にいる人に共通の実感ではないでしょうか?
そして「どうして、こんなにふえているのか?」という疑問もつきまといます。
『発達障害の原因と発症メカニズム
〜脳神経科学から見た予防・治療・療育の可能性』
黒田洋一郎 木村・黒田純子
河出書房新社 2014年5月
2300円+税
この本は「微細なシナプスから疫学まで、最新の脳をめぐる科学を集積し、再構築された脳の“共発達”の様相は、発達障害の常識を逆転させ、さらに予防や、脳に沿った正しい療育すら明示する」ものです。
帯には、杉山登志郎先生の「本書によって、新たな時代が始まる」ということばが書かれています。
脳神経科学をベースに、子どもの育ちに必要なことを、一般の読者にでも分かるように、実にわかりやすく書いてあります。
巻末の引用・参考文献の多さにも圧倒されます。
中から、興味深いものを読む楽しみもあります。
この秋、おすすめの一冊です。