『3歳までの子育てに大切な たった5つのこと』
佐々木正美(児童精神科医) 講談社
2013年5月発行 1300円+税
ISBN978-4-06-259680-0
小さい子は、思いが通らないと泣きわめき、ほしいおもちゃを奪い取り独り占めし、親に甘えたかと思ったら振り払って離れて行き、「やりなさい」といえば「イヤ」と言い、してほしくないことはしっかりやる・・・。
そんな、わけの分からない、やっかいな存在です。
そういう存在と付き合い、子どもも親も成長し、度量の幅を広げてゆくのが「子育て」の醍醐味だと私は(ふりかえれば・・)思うのですが。
ひるがえって、今、子育てまっさいちゅうの親ごさんの、子どもとのかかわりを見て、危なっかしさを感じることがたびたびです。
自分の中の“あるべき”子ども像にあてはめて、子どもをコントロールしようとしているように見えて。
佐々木先生の新しいこの本は、そんな子どもの育ちの根幹に立ち戻り、子育てに大切なことをあらためてはっきりと教えています。
5つの大切なこととは
1 遠くから見守る
2 ほほえみを返す
3 泣いたらあやす
4 できるまで待つ
5 いっしょに遊ぶ
ほんとにその通り。
たったこれだけ。
でも、「されど・・・」です。
親のあなたが望む、あなたの理想の育児をしていませんか?
幼い子が親の期待に応えることなんてありません。
子どもが望むように育ててあげる、それが育児の基本です。
望みにこたえつづけることで安心感が育つのです。