週末(2月1日−3日)北海道に行っていました。
お目あては 名寄(なよろ)。旭川と稚内の間を結ぶ宗谷本線の沿線です。
名寄から講演依頼をいただいたとき、「名寄って、たしか、稚内の方だったゾ!」と思い、大喜びでお引き受けしました。
というのも、道内の飛行場でまだ降りたことのない唯一の空港が稚内空港だったからです。しめしめ、稚内空港を使うチャンス!と考えましたが、残念ながら、今回はその野望(?)は実現しませんでした。
というのも・・・・
名寄は、宗谷本線経由、旭川から特急だと一時間少々で行くのに、稚内からだと二時間かかります。そして、この線は、吹雪いたり、強風だったりすると止まってしまうことが多いのだそうです。
そんなわけで、稚内空港を利用するのは、またの機会の楽しみにして、今回は安全な方を選び、旭川空港を利用することにしました。
ちなみに、旭川からのJR線は、比布(ぴっぷ)ー塩狩(しおかり)ー和寒(わっさむ)−剣淵(けんぶち)−士別(しべつ)ー風連(ふうれん)などを通って名寄に行きます。
名寄から北には美深(びふか)、音威子府(おといねっぷ)、歌内(うたない)などの魅力的な名前の駅がたくさんあります。いつかゼッタイ通りたい!!
さて、出発一週間ほど前には、北海道の猛烈な寒さが報道されていました。
零下20度とか、25度とか。
名寄市は内陸なので、例年、とても寒いそうです。ダイヤモンドダストもみられるとか。ちょっと楽しみ。
ところが、出発前後から全国的に異様なあたたかさになりました。
1日夜の最終便で行ったのですが、旭川空港に着陸する前の機内放送で「ただいまの地上気温は摂氏3℃」と言われてびっくりしました。
夜だというのに旭川市内は、雪がとけて びちゃびちゃの水たまりができ、雪も溶けかけてざくざく、ぐちゃぐちゃでした。あり得ない!!この時期の北海道は、雪がキシキシいうほど寒いはずなのに。
ありったけの暖かい服を着込んで行ったので汗ばむ思いでした。
2日は、時間の余裕があったので、知り合いのSTさんのいる東神楽(ひがしかぐら)町や東川町の子育て支援関係者、療育関係者の勉強会に混ぜてもらい、とても勉強になりました。
いつもながら、北海道の早期療育システム、支援ネットワークはすごい!
人の熱意がつなぐネットワーク。
東神楽町は旭川空港のある町です。以前、旭岳ロープウェーに乗ろうと行ったときや、富良野・美瑛に行く途中で通ったことがあります。
そういえば、旭岳ロープウェー、1回目は強風のため運行中止、雪辱のために行った2回目は定期点検のためにお休みでしたっけ。私は、高いところが大好きで、ロープウェーとかケーブルカーとかがあると、すぐに乗りたいクセがあるのですが。

2日の午後、時ならぬあたたかい雨の中、旭川から汽車で名寄に向かうと、途中から雪になり名寄に着いてまもなく、猛烈な吹雪になりました。
すっごく居心地のいい「Bird Inn」というホテルを取っていただいていました。
夕方、ホテルの向かい側のお店までちょっと買い物に出ようとしましたがあたりは真っ白で、道も、方角もまったく見当がつかず、遭難の恐れがあったので(?)いっぺん道路を渡っただけで、すぐに引き返しました。

翌日、3日の名寄は雪。待望の零下10℃
何から何まで真っ白。
そんな中でも保育士さん、保健師さん、療育関係者、子育て支援の関係者、学校の先生方、保護者などなど多様な方たちが100人以上がわざわざ話を聞きに来て下さったことに感激しました。
申し込みは150人だったけれど、道路が通行止めになってこられない方もあったそうです。

帰り 旭川方面行きの電車の前面は雪だらけ。
でも このあたりでは当たり前のことらしいです。
一両編成の快速だったのですが、運転手さん1名のワンマンカーです。
途中で雪崩があったり、何かの支障があったときに、一人じゃあ心細かろうなど思いつつ、でも、こんな中だから、北海道の方たちは、互いに手を貸し、力を出し、助け合うことが当たり前になり、また、自分の力で考えて判断する気風になってるのかも・・・などと思いました。
私が、ディーゼルカーの写真に撮りながら「前面は、全部雪がつくんですね」と運転手さんに言ったら、ちょっと面食らった様子で「雪の時は、いつもこんななんですよ。雪を巻き上げるからね・・・」と笑っていました。
そういえば、タクシーの運転手さんに、「東京では、こないだちょっと雪が積もった時、横断歩道が全然見えなくなって、クルマの運転はすごく大変だったんですよ」といったら「こっちでは、横断歩道が見えるなんてことは冬場にはありえないからね・・・」とびっくりされました。
帰り道、JR旭川の駅から、吹雪の中、空港行きバスの停留所に行くまでが一苦労。
バスを待つわずか5分の間、零下(たった!)10度とはいえ、だいぶ寒かったです。 あったかい北海道と、寒い北海道を味わえて、よかったです。
東京にいると見えないことが、たくさんあります。
名寄市には市立大学があるのです。保育、看護、栄養などの科があるそうです。
若い学生さんがたくさん住むので、市の活力にもなっているとか。
狛江にも、大学を誘致できないかしら・・・など考えたことがあるので、とてもうらやましかったです。
蛇足ですが、「名寄(なよろ)ってどういう意味かしら?」ってとても気になっていました。アイヌ語の「ナイ・オロ・プト」(渓流に注ぐ口)が由来。名寄川が天塩川に注ぐ様子をいったもの、だそうです。