ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

 

 教育委員の楽しみの一つは、毎月の「学校だより」の全10校分(小学校6校、中学校4校)を届けてもらえることです。学校のカラーや校長先生、副校長先生の気持ちがよくあらわれていて、読むのが楽しみです。

7月号の記事をそーっと転載します。

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子供たちの気持ちを大切に
         ○小  副校長  鬼村 哲志


 昨年、校内を巡回していると、4階のトイレに大きなカエルがいました。
予想外の場所でカエルに遭遇したので大変驚きました。
調べてみると、6年生の教室から逃げ出したカエルであることが分かりました。

子供たちは時に、大人が想像しないような行動をとることがあります。
しかレ、ただだ怒るのではなく、子供たちの話をよく聞き、なぜそのような行働をしたのか聞いてあげることが必要です。

私か教師になったばかりの頃、3人の男子が水槽にヘビを入れて学校に持ってきました。 家で飼えないので、学校で飼いたいとのことです。しかしヘビはヘビですから、学校でも飼えないと断ると、わずかな期間でもいいから学校において欲しいと頼まれました。
仕方なく、その週だけ男子更衣室に置くことを認めました。


それから2〜3週間後、ヘビのことなど全く忘れて職員室て採点をしていると、用務主事さんが職員室に飛び込んできました。
「教頭先生、大変だ!ブールの更衣室にヘビがたくさんいます!」

急いで更衣室に行くと、10匹以上のヘビが更衣室を這い回っていました。事の成り行きを理解した私は、このヘビは私のクラスの子が持ってきたものであることと、すぐに処分することを説明しました。
そして、子供たちを読んで話を聞くと、私が更衣室て飼うことを認めてくれたので、毎日放課後河原にヘビを捕まえに行き、捕まえたヘビをせっせと更衣室の中に放していたそうです。
子どもたちにはこれ以上更衣室でヘビを飼うことはできないこと、ヘビにとって更衣室より自然の中の方が幸せであることを話しました。
子供たちは、捕まえた場所にヘビを放すことを納得してくれました。
その日の放課後、子供たちとヘビを持って河原に行きました。
水槽の蓋を開き、逃げて行くヘビを3人はずっと見ていました。
おそらく3人は、目を輝かせてヘビを捕まえていたことと思います。
そんな子供たちの気持ちを大切にしてあげたいと思ったことを今でもよく覚えています。

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自分をかけがえのない存在、価値ある存在として肯定的にとらえる気持ち
              ○○小   校長 尾川 光男 

「情けは人のためならず」とは、他人にかけた情けはいずれ回り回って自分に戻ってくる、と言う意味です。 さて、電車・バスで座っていたとき、杖をついたご年配の方が目の前に、いえ、数メートルでも近づいてきたら、私は、即、席を譲ります。何が何でも譲ります。
これは「とても、良いことをした。」と私がとても気持ちよくなるからです。
「やったね!少しはオレ、かっこいいじゃん、やるじゃん。」(心の中の言葉ですので実際には表現しませんよ、念のため。)となり、心が軽くなり多少の精神的な疲れはこれで吹っ飛ぶのです。

まあ、あっさり言えば、自分自身に自惚れて爽快感を味わっているのです。

学校でも、指を押さえている子どもには「怪我をしたのかな?」草をもっている子どもには「どこでとったの?」悲しそうな子どもには「何か心配事でも?」・・・・・ これを続けたところ、子どもたちにこう言われるようになりました。「校長先生って、やさしい!」 

こうなると止まりません。子どもを誉めまくっています。結果的に「自己肯定感(自分の存在が世の中のためになっている感覚)」全開になります。 

 

もっとも、これは、教師であれば担当している子どもには一日一回は行っていることです。カウンセラー、教師、コーチ等、他人に何らかの援助や賞賛の言葉がけをしている人たちは「自己肯定感」が高まり、自分のことを愛せる人間になっている確率が高いようです。

反対に、ひとり閉じこもって生きている人(不登校の子どもたちをさしているのではなく、どのような方法で社会と繋がっていいか分からない大人の人たちのことです。)は「自分は幸せだなあ、いいことしよう。」と思えないわけです。

また、他人をいじめる人は、いじめて快感に浸るより、心にチクリチクリとした罪悪感を伴っているでしょう。すると、だんだん自分以外の関係のない人間を敵視することになり、巡りめぐって「自分白身を敵視すること」にもなります。

他人をいじめ、他人を敵視する人は、回り回って、いつの間にか「自分自身を傷つけている]ことになるのです。

自己肯定感を育てる場面は学校よりも家庭・地域で多くあります。

また、保護者の何気ない一言で一喜一憂している子どもたちの繊細な心をじっと理解する夏休みにしてください。

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子どもたちの「気持ち」や「育ち」を、こんなふうに大切に思う方たちが管理職でいてくださること、狛江の子たちはラッキーだな、て思います。  

 

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