
クリスマスですね。
雪景色をプレゼントします。
と言っても、これは、先週(12月19日)の北海道大学のキャンパス風景です。

12月18日(土)に、田中康雄先生が研究代表者となって行っておられる厚生労働科学研究の「養育に困難をかかえる保護者を支援することのできる健診評価尺度(保護者自己記入式調査票)の開発に関する研究」の研究報告会が開かれ、私が講演とコメンテーターをお引き受けしたためでした。
前夜(17日)の最終便で千歳空港に着き(22時05分)、23時過ぎにJR札幌駅に着いた時には、雪もほとんどなかったのですが、翌朝目が覚めたら、一面の銀世界になっていました。
一足早く、ホワイトクリスマス気分を味わえて、ラッキーでした。
支援の入り口であるべき乳幼児健診が、あたかも発達障害の早期発見の場であるべきであるかのような論調が強まる一方です。
でも、「発見だけして、そのあとの、“育て方”についてのアドバイスなしに放置されるとしたら、それは、「早期発見・早期絶望」に他なりません。この「早期発見・早期絶望」というフレーズは、ご自身も障害のあるお子さんの親でもある、小児科のM先生がおっしゃっていたことばです。
先生はその後に続けて「そうではなく、早期発見・適時介入・長期支援が必要なのです」とおっしゃいました。
どの時期が親ごさんにとっての「適時」なのかを見定めるためには、支援者側にも、ある種の覚悟が求められます。見つけたことを、あえて伝えないで、こちらの側でかかえておくことは、とても重たい作業ですから・・・。
でも、私は、なるべく早い「適時」を作り出していくことも、支援者側、健診する側にいる人たちが負うべき役割だと思っています。
北海道への行きかえりの飛行機の中で読んだ『乳幼児健診と心理相談』(田丸尚美 大月書店)は、あらためて、そのことを確信させてくれるすばらしい本でした。