ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

 

  1月23日、新潟県三条市にお招きを受けて行ってきました。そもそも、講演会の主催が「教育委員会・子育て支援課」であることにも、興味しんしんでした。幼児期と学校教育が一線上に連続しやすい仕組みですが、まだまだ、全国的には珍しいと思います。
 案にたがわず、学ぶことがたくさんたくさんありました。
 担当者の方たちの熱意で雪も溶けそうでした。

  成果物の一つが「三条市子育てサポートファイル  【すまいるファイル】」です。   保護者が所持し、支援をつなげていくために役立てる目的の「サポートファイル」作りは各地で創意工夫にとんだものが次々作られていると聞きます。

 私は特別支援教育は、「特別ではない(すべての子どものための)支援教育」「当然支援教育」であるべきだという立場から、サポートファイルが「支援の必要な子」だけに配布されるのではなく、全児童に配ってほしいと常々思っていました。

 三条市は市全体として「三条市 子ども・若者総合サポートシステム」を構築し、その一環としての「すまいるファイル」なのだそうで、「もちろん、全員配布です。それでなければ意味がありません!!」との力強い担当者のおことばでした。

  
三条市子ども・若者総合サポートシステム
http://www.city.sanjo.niigata.jp/kosodate/page00234.html

三条市子育て支援ファイル「すまいるファイル」
http://www.city.sanjo.niigata.jp/kosodate/page00223.html

 

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実際に作成し、活用が始まっている自治体はきっと多くあると思いますが、「サポートファイル」について、知人からいただいた情報を次に載せておきます。

◇北海道・旭川    (全数配布する方向で取り組み中)http://www.dokyoi.pref.hokkaido.lg.jp/NR/rdonlyres/B9459AE2-D1BA-40B0-B111-13D0BB9C33CE/0/PANFU.pdf

◇福島、仙台、大分、兵庫  (県・市と発達障害者支援センターが中心)

http://www.pref.fukushima.jp/shinshin/hattatsu/hattatu7.html
http://www.city.sendai.jp/kenkou/hattatsu/gaiyou/seminar/pdf/kisokouza.pdf
http://122.249.210.94/ecoal/book/index.html
http://homepage3.nifty.com/auc-clover/html/06.html

◇神戸、島根   (大学の研究者が関与)

http://www.edu.kobe-u.ac.jp/fhs-renkei/info-H20.5.16.html
http://www.u-shimane.ac.jp/23to_region/01topics/2009-0518-1020-22.html

◇京都府・舞鶴
http://www.city.maizuru.kyoto.jp/contents/7d7b0d0f1f3b216/other/7d7b0d0f1f3b2166.pdf

・長野県・松本市  (こども病院のリハビリスタッフなどが中心)http://www.pref.nagano.jp/xeisei/kodomo/pdf1/kobetusien.pdf

◇島根県・松江  (以前から有名な「だんだんファイル」)http://www.city.matsue.shimane.jp/jumin/fukushi/guidebook/shiryou/support_files.html

◇滋賀県・甲賀  (紛失対策としてインターネット管理)
http://www.we-collaboration.com/mt/2009/05/24/SHIGAteam_soudansien_siryou.pdf

◇九州・芦屋町  (全数配布)http://kosodate.nishinippon.co.jp/news/support/201001/13_009976.shtml

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サポートファイルの取り組みで大切なことは次のような点だと思います。(情報通の知人からの受け売りも含まれていますが・・・)

◇「作ること」や「持つこと」自体にも意味がある。
  (家族が何を記録しておいたらよいかわかる。相談の場で、専門家に何を話せばよいかわかる)
◇連続した支援を受けやすくなったり、ファイルを通して、連携が深まってゆく、という「実際に人の役に立つ、生きたサポートのツール」になることが一番大事

検討すべき点は
◇いつ、誰に渡すのか 
  (出生前後の全数配布? 相談や支援が始まった人に配布? 要望した人に配布?  
  それぞれの長所・短所をどう組み合わせるか)
◇みんなが継続的に使えるか 
  (誰かが一方的に強制すrのではなく、お互いが必要なツールにしていく工夫)
◇情報管理(個人情報管理)のルールはどうするか
   (家族や本人の許可の必要な部分とそうでない部分は何か)
◇どんなサイズのものにするのか?

◇記入する項目の精選
  (情報量を多くすると、読む側=連携先、提出先 の負担が大きくなる。
  簡潔な記述にすると、育ちの過程がぴんと来ない)

「サポートファイルサミットをやりたい!」という声もあがっているとのことで、これからの広がりと深まりが楽しみです。

 

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