親だけで子どもを育てることが、どんどん難しくなっています。「子育て支援」ということばができて活動が広がって20年ほど経ったそうです。子育て支援の場所は増えたけれど、その質はどうなの?と考えた現場スタッフや研究者が「子育てひろば」のスタッフ向けに「本当の支援」になるようなポイントをあげて、わかりやすいイラストで説明したのがこの本です。
「つながる 育てる 子育て支援 具体的な技術・態度を身につける32のリスト」 子育て支援者コンピテンシー研究会 編著 チャイルド本社
http://www.childbook.co.jp/book/osu.html
「コンピテンシー」って聞きなれませんが、「ある分野で成果をきちんとあげられる人たちに共通の知識・技術・態度」のことだそうです。
この本はほんとうに役に立つ子育て支援をするために、支援者がわきまえるべきことの内容を
○環境を設定する
○関係をつくる
○課題を知る
○支援する
○振り返る、学ぶ
の5つに分けて、全部で32のポイントについて、解説しています。
子育て支援に限らず、さまざまな分野で「支援者」と言われる人たちが心得ておくべき基礎が述べられています。読み進みながら、「そうそう、こういう支援者だったら、どんなにかうれしいわ」と思えるような実例がたくさん出てきます。
子どもの発達の道筋についても触れられているので、親が読んでもためになりそうです。
読みながら、なんだかとてもうれしい気持ちになりました。「子どもを大切にする」「その親も大切にする」というハートが底に流れているからかもしれません。