『新版 ADHD のび太・ジャイアン症候群
〜〜〜ADHDとのじょうずなつきあい方がわかる』
司馬理英子 主婦の友社 1600円+税
司馬理英子先生の「のび太・ジャイアン症候群」シリーズは、既刊の4冊いずれもとても楽しくてためになる本でしたが、今回、新版が出ました。
司馬先生がクリニックを開いたところ、ADHDではないかと受診される中に、自閉症スペクトラムのお子さんが予想以上に多かったそうですが、今回の本でもADHDと自閉症スペクトラムの関係をわかりやすく述べてあります。
お医者さんなので、診断基準、診断の持つ意味や薬物療法についてもきちんと触れてありますから、支援者・保護者の双方にとって助けになるでしょう。
何より司馬先生ご自身も、また、お子さんのうち二人がADDまたはADHD! 「そうか! そういうわけだったのか! 分かった!」というところから始まっている本なので、全巻通じてポジティブ思考に満ち溢れています。 読んでいて、「そうか、こういうふうにとらえれば、こう接すれば、よい方向に育つのね!」と元気が出てくるでしょう。
「自分を好きな子に育てよう」
「そのために、周りの大人が子どもの行動と気持ちを理解しよう」
それが全巻を貫いているメッセージ、と私は読みました。
それって・・・・・・。多数派の子育てでも忘れちゃならないことですね。