ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
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「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。
朝日育児ファイル 「ことば」 第5回 2006年11月19日掲載
ことば育ては、からだ育てから
「ことば育ては、まずからだ育てから」って何のことでしょうか?
ことばは、舌や唇を動かして発音します。でも、舌や唇が自分から勝手に動くのではありません。脳が、「何を言うか」「そのことばを発音するには口や唇をどう動かすか」など細かく指令を出してくれているから、発音できるのです。
ことばを直接つかさどるのは大脳。でもそれ以外にも体の動き、こころの動きに関係する脳があり、全部が連係して初めてことばが話せるのです。
大脳は、鏡餅の一番上にのっている橙(ダイダイ)。体の脳が下段のお餅、心の脳が上の段のお餅と想像してみてください。
ことばがじょうずに話せるような大脳、つまり、りっぱな橙がのるためには、下の二段のお餅が大きく育ち、しっかり固まっていなければなりません。
ことばの育ちだけに気を取られて「リンゴよ、リンゴ」「バイバイって言ってごらん」などと教えても、まだ橙を乗せる準備ができていない時には成果があがりません。
早寝早起きをこころがけ、栄養バランスのとれた食事をし、楽しく遊ぶこと。子どもにとって当たり前のこういう生活こそが、ことばや知力の基礎をつくり、二段のお餅をしっかり育てるのです。中でも体全体を使う遊びは、子どもの育ちに大事な意味を持っています。
特別な運動でなくていいのです。おなかや背中をこちょこちょくすぐって遊んだり、公園で「よーいどん!」って一緒に走ったり、踏切に大好きな電車を見に行ったり。今日からできそうなこと、してみませんか?
「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。
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