ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

文部科学省の会議資料が文部科学省HPにアップされました。

「新しい時代の特別支援教育の在り方に関する有識者会議(第6回)」
            2020年2月25日開催

たくさんの資料・参考資料がありますが、今回中心的に議論されたのは
〇資料 : インクルーシブ教育システムにおける障害のある子供の学びの場の在り方 
〇資料 : 特別支援教育を担う教員の専門性の在り方に関する論点
のようです。

参考資料を含めて、文部科学省がどう動こうとしているのかがよくわかる資料なので、ご紹介しました。
インクルーシブ教育・・・・
いうは易く、行うは難し。
しかし、「難しい・・」とだけ言っていないで、どこから、なにから始めたらいいのかを、一人でも多くの人が「知る」「考える」だけでも、意味があると思います。




金子書房の編集者と東京学芸大学研究者「二足のわらじ(本人の言)」を履いている加藤浩平さんからお知らせをいただきました。加藤さんには、「ハンディシリーズ 発達障害支援・ 特別支援教育ナビ『発達障害のある子どもを育てる保護者の気持ちと向き合う』」(金子書房)で、お世話になりました。

加藤さんが
一生懸命取り組んでいるTRPGのDVDが発売されるそうです。

「TRPG=テーブルトークロールプレイイングゲーム」とは、パソコンやタブレットで大人気のゲームを、実際に対面して「テーブルで話し合い」(テーブルトーク)ながら、役割を決めて(ロールプレイ)遊ぶ、というものです。

人に会うのは苦手、「協調性に問題がある」とか思われてしまうようなお子さんたちが、ゲームマスターの関与のもと、楽しく、自然にルールを意識して、いっしょに遊べるように工夫されています。

発達“系”の人たちの余暇支援は大事です。しかも、遊びの中で、ルールやコミュニケーションやチームワークを
身につけて行けるので、ステキだと思います。
ちなみに、「いただきダンジョン」のテキストのイラストは、加藤さんの奥さんが描いておられます。すごい才能のある人がいるもんです。

以下、加藤浩平さんからのご紹介です。 

〜〜〜〜〜〜〜〜紹介ここから〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

今月末にTRPGや余暇支援の拙研究・実践をまとめたDVDを出すことになりました。 

タイトルは『発達障害のある子の余暇支援:TRPGで楽しくコミュニケーション』です。

※詳細は、以下のURLとなります。DVDの内容の一部が視聴可能です。 https://www.japanlaim.co.jp/fs/jplm/gr2336/gd8814

DVDには、発達障害のある子の余暇支援の研究・実践についての拙講演が収録されているほか、TRPG『いただきダンジョン』の遊び方の紹介動画と、通常学級の規模の人数が1時間で遊べる多人数TRPG『みんなでダンジョン』の進め方の紹介動画も収録されています。

発達障害やその傾向のある子ども・若者の小グループ支援・余暇活動支援にご興味のある方に、DVDを通じて、拙研究やTRPGについて知って貰えれば嬉しく思っています。

〜〜〜〜〜ご紹介 ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

このDVD発売元のジャパンライム https://www.japanlaim.com/  はセミナーを開いたり、講演等のDVDをたくさん販売しています。

「発達障害・特別支援教育」https://www.japanlaim.co.jp/fs/jplm/c/gr1826  あたりにいくつか興味深いものがあります。子育て中や、地方在住などで、なかなか実際のセミナーに参加できない方には便利です。

 

知人からご案内をいただきました。

映画『星に語りて』は、大災害時における障害のある人の状況と支援者の活動を描く劇映画です。
 東日本大震災による傷跡は、未だに人々の心の中に深く刻まれています。

 この映画は、当時を知る証言者たちへの取材に基づき、その知られざる実情を、山本おさむ氏の脚本と、新進気鋭の松本動監督によって描き出す群像劇です。

 

 実力派俳優陣に加え、障害当事者を出演者として起用し、人間味あふれるドラマが繰り広げられます。

映画「星に語りて」サイトはこちら
 ↓https://www.kyosaren.or.jp/starrysky/

 

2月21日から順次、全国で上映されるようです。全国の上映スケジュールはこちら ↓https://www.kyosaren.or.jp/starrysky/#schegule

 

 

中川信子の新刊が出ました。
「保育園・幼稚園のちょっと気になる子」(ぶどう社)
      2000円+税 =2200円  2020年2月20日発売

保育園・幼稚園のちょっと気になる子 [ 中川信子 ]
価格:2200円(税込、送料無料)

(2021/8/24時点)

保育者向けの雑誌「エデュカーレ」http://ikuji-hoiku.net/educare/上に2003年から2011年までの連載を手直ししました。
連載中から「単行本にしてください」って言われていたのですが、生来のモノグサで、こんなに遅くなりました。

 

題の通り、幼稚園や保育園の先生方に「ちょっと気になる子」をどう理解したらいいかのヒントをお伝えできたら、と考えて書きました。

「発達障害があるか、ないか」を分けて「特別な支援をする」という考え方からはそろそろ脱却して、子どもが毎日の生活の場で居心地よく暮らせるようにみんなで支える「当たり前の支援」に向けて、少しでもお役に立てばと願っています。


目次
ーーー
はじめに 

1章 ちょっと気になる子の理解
・ちょっと気になる子ってどんな子?
1 困った行動について考えてみましょう
2 子どもにはどう聞こえているのかな?
3 触れられること触れることが苦手な子
4 目の使い方がうまくいかない子
5 偏食の強い子
6 不器用な子
7 突然叩いたりかんだりする子
8 姿勢がくずれやすい子
9 集団参加が苦手な子
10 園ではまったくお話ししてくれない子
11 場面や気持ちの切り替えがむずかしい子
12 ユニークで風変わりな子


2章 子どもを支える配慮と工夫
1 目で見てわかる支援
2 わかりやすい話し方


3章 こんなときどうすればいい?
1 登園しぶりがあるとき
2 朝のお支度ができないとき
3 席から離れてしまうとき
4 お友だちの中に入りにくいとき
5 大人から離れられないとき
6 場面の切り替えがうまくできないとき
7 遊びが続かないとき
8 絵本や紙芝居に集中できないとき
9 ホールの活動に参加できないとき
10 外遊びに出たがらないとき
11 製作の課題に取り組まないとき
12 体育遊び運動遊びが苦手なとき
  ・すべての子に注意深く配慮された子育てを


4章 つながりの中で育てる
1 保護者と協力するために
2 子どもをめぐるシステム
あとがき

 

 

待望の本が出ました!

「みんなでつなぐ 読み書き支援プログラム」
   井川典克 監修  
   高畑脩平・奥津光佳・萩原広道・
   NPO法人 はびりす/編著

学校年齢になると、読み書きに苦戦しているお子さんはとても多いものです。
そして多くの人は点つなぎ、なぞり書きをせっせとやらせ、「読む練習」「書く練習」をくり返して学習させようとします。
でも、成果は上がらず、子どもはますます読み書きが苦手に・・・。

そりゃあそうでしょう。
「読む」「書く」(「話す」も)は、からだや脳の中で複雑ないろいろなプロセスをたどった末の最終産物です。
その途中の「いろいろなプロセス」をきちんとアセスメントし、どの部分にテコ入れしてあげたらいいのかを見つけ、いっしょにトライして行くのでない限り、そのお子さんの人生はどんどん不幸なものになってしまいます(涙

「肩が痛くて動かせない」で困ってお医者さんに行った時に、検査も何もしないで「痛くてもなんでもどんどん動かしなさい、そうすれば動くようになる!」って叱咤激励され、かえって悪化させるのとおなじくらいひどい話だと思います。

この本を読むと、読み書きに至る「いろいろなプロセス」がこんなに重層的で広範囲なものだったのか、と目からウロコを何十枚も落ちること請け合いです。
そのことを専門とする医師、オプトメトリスト、作業療法士、視能訓練士、理学療法士、そして現場の先生や保護者、そして何より、いちばん苦労している本人とで「ワンチーム」で動いて行けるようになる日は、すぐそこ!にはありませんが、近づいて行きたいですね。
苦戦する子どもたちへの「本当の支援」が実現するように願います。

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「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

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