2020年01月31日

「ことばと発達の行動観察記録表(試案)」 (「健診とことばの相談」ぶどう社より転載)

1歳6か月以降3歳にかけて、子どもの発達が「ちょっと気になる」ということは多いものです。
子どもは一人ずつ、実に個性的ですからね!

でも、どこがどう「気になる」のかを、自分でも把握できるといいのかなと思います。
1998年に出した「健診とことばの相談」(ぶどう社)に、私なりの視点を洗い出したものを「ことばと発達の行動観察記録表(試案)」にまとめました。

子どもと遊んだり生活したりする中で、観察して記録する簡便なものです。
特徴は、
◆子どもの行動の【心配な面】だけでなく、【できている面】もとらえるようにしたこと、
ことばの発達が関係する全体発達・周りの人とのかかわり方も含めてとらえようとしたこと
◆チェック項目ごとに、見方の解説がつけてある。
         などです。

内容的には
11の大まかな「分野」に分けてあります。

@    行動的特徴
A    外界への興味や関心
B    感情・要求の表現、コミュニケーション行動
C    遊び方
D    指さし
E    音や話しかけへの反応
F    ことばの理解
G    ことばや動作の表現
H    発声
I    発声発語器官と発音
J    お母さんのようす、子どもとのかかわ

子どもの問題点やできないことを見つけるためのものではありません。
子どもの現在の姿をとらえ、今後の対応の工夫につなげて下さい。

ずいぶん前に作ったものなので、修正の余地が多々ありますが、参考にしていただければ幸いです。

なお、偶数ページ奇数ページは見開きで対応しています。
プリントアウトしてから左右を突き合わせてご覧になって下さい。

 ■00◆健診とことばの相談「ことばと発達の行動観察記録表(試案)」 P45-P72+a-圧縮済み.pdf

       転載を快く了承して下さった「ぶどう社」に感謝します。 


posted by 中川信子 at 14:37| Comment(0) | TrackBack(0) | お勧め図書室

2020年01月14日

2020年2月2日 中川信子登壇講演会「育てにくい子、発達障害かもしれない子のことばとコミュニケーションの支援〜毎日の暮らしの中でできること〜」

以前に講演会案内でお知らせしましたが再掲します。
http://www.soratomo.jp/article/16174436.html

コメディカル(リハ職)向けのセミナーを開いている(株)gene(ジーン)主催のセミナーです。

日時 2020年2月2日(日)  10時ー16時

対象は、「言語聴覚士 その他」となっていますが、作業療法士、保健師、助産師等 発達に課題の ある子どもに関わる方ならどなたでもご参加いただけます。

次のような内容でお話しします。
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1 言語聴覚士(ST)という仕事、STが対象とすることばの心配
2 STを目指すに至った個人的事情と基本的立場
3 子どもの発達について
4 子どもの現状を知る アセスメント
5 「ことば」について
  ことばの仕組みと脳のはたらき「ことばのビル」
6 望ましいかかわり
  感覚統合を意識した遊び 子どもとのじょうずな話し方
7 地域で育つ子どもたち 地域連携の必要性
8 動画で学ぶ子どもとのじょうずな接し方

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posted by 中川信子 at 14:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 徒然のぶこん

2020年01月13日

「地域の寄り合い所 また明日ー新しい時代の共生のカタチ」 太田美由紀 風鳴舎

高齢者も 子どもも 障害のある人も 住みなれた町で 
ゆるやかにつながりながら 安心して生きて行きたい・・・。

たいていの人が願うこんな「あたりまえ」のことが、なぜ、できなくなっちゃったんだろう?
人と人の間に線を引いて、「はい、あなたはこちらね」「君はあっちだよ」と分けるようになっちゃったんだろう?

法律や行政は、ある枠に入るかどうかを見定めて、入ると決まったら給付を行い、入らない人には「自立できるんだから、自分でがんばってね」と言う。

税金で回していることだから、それは、ある程度しょうがないことだけど、行政の担当者の中にだって、ほんとは、これではいけない、何とかしないと、って思っている人は多いはず。


この本を読んで、今の日本ではムリなのかな?と思っていたことを、実現している「場」があるというだけで、少し将来に希望が持てる気がしてきました。

小金井で、民間アパートを改造して、一つ屋根の下で介護保険、地域福祉、子育て支援の三つの事業を行っているNPO法人「地域の寄り合い所 また明日」のルポです。


「地域の寄り合い所 また明日ーー新しい時代の共生のカタチ」

   太田美由紀  風鳴舎  2019年12月20日発売

発売1カ月たたないうちに、早くも重版。

ここで、長々と私が感想を書く必要もありませんが、一言でいえば「みんなでいっしょにやって行こうよ、楽しいよ」ってこと。

地域福祉の試みの先進として、注目され、あちこちで紹介されているそうです。
たとえば 東京ホームタウンプロジェクト の中の 多世代交流プログラムの中で。
 風鳴舎のプレスリリース記事の中で。

おじいちゃん、おばあちゃん、赤ちゃん、スタッフ、訪問者たちの とびっきりの笑顔の写真が、ここが「よい居場所」であることを示しています。

「すごい人がいるなぁ」
「すごい所があるなぁ」
「うちの地域ではムリだわ」
で終わらせず、
自分の住んでいる地域で、どうやったらこういう場所ができるのか、考えて行けたらいいな、と思います。

posted by 中川信子 at 16:13| Comment(0) | TrackBack(0) | お勧め書籍案内

2020年01月08日

「わからなくても、こころはある  発達障害・不登校・思春期のミカタ」山登敬之 日本評論社

山登敬之先生のあたらしい本が出ました。
いろいろな本や雑誌に寄稿されたものを中心に編まれています。帯の文句には
「『あたりまえ』を大切にしながら
 親子の悩みを 軽やかに解きほぐす
 ベテラン精神科医の アプローチ」 とあります。

そしてまた

「わからないという前に 言葉に耳を傾ける
 わかるように 教えてあげる
 あるいは患者に なってみる」   とも。

私は、狛江で「療育相談」を長年ご一緒させていただきましたが、保護者に対しても、子どもに対してもいつもフラットな構えで、安心して本音の言える「場」を作りだしておられた山登先生の姿を思い出します。

狛江の市民団体「サポート狛江」で、山登先生と自閉症作家・東田直樹さんとのコラボ講演会を企画したこともあります。
行動を見ただけでは、「知的障害を伴う自閉症」と分類されてしまうであろう東田さんですが、その時も、山登先生は、完全に「フラット」な対話をなさっていました。
「ひとりずつを大切にする」「人権を尊重する」ということばは 美しいだけにともすると一人歩きしてしまいますが、そのことを「行動」をもって示すってこういうことだなー、と思いながら、ファシリテーターとは名目だけで、私は同じ壇上にいました。

ショーガイ ショーガイ と言い立てて「ふつうじゃない子」とレッテル貼りして自分と切り離して安心する・・・・みたいな風潮が強まっている今、子どものミカタ(見方)を知り、子どものミカタ(味方)になって、「ひとりずつを大事にする」「連続線上の存在としてとらえる」ということの意味を考えていただきたいと思います。

ぜひぜひ読んで下さいね!!
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posted by 中川信子 at 12:54| Comment(0) | TrackBack(0) | お勧め書籍案内