先日、ある講演先に「子どものこころとことばの育ち」という演題をお伝えしました。
すると、担当者から「こころの方が先に来るんですね。ことばよりも」とお返事がきました。
「そうなんです、こころの育ちが一番大事なので・・・」とお返事しつつ、ああ、そうだった、このテーマは大月書店から出した本の題だった、と思い出しました。
「子どものこころとことばの育ち」
(大月書店 子育てと健康シリーズ20 2003年10月)
7月に増刷(11刷)のお知らせをいただきました。地味な本の割には健闘してくれています。
増刷に伴い、一冊献本が送られてきました。
高齢化に伴い、文字を読むのがおっくうになっているナカガワですが、パラパラと中味を読んで、「あら〜、いいこと書いてある〜〜!!」と感激しました。
当然ですよね、自分で書いたんですから。
自分が言いたいことが書いてあるんですから(笑
字も大きくて読みやすいです。
さしえは、もちろん林やよいさん(伊丹)にお願いしました。
ちょうど同じ時期
2001年「語りかけ育児」(サリー・ウォード 小学館)の翻訳協力
2003年「はじめて出会う育児の百科」 (小学館)の 監修
をしています。
いずれの本も、「育てる」「教える」ではなく、「育ちを(正しく)見守ろう!」というメッセージが揺らがずに伝えられていると思います。
今、振り返ると、それまでは、障害や遅れのある子どもたちに、STという専門職として何をできるのか、を一生懸命考え、伝えようとしていたのですが、上記の3冊を出したあたりで、「あ、そうか。子どもの育ちは障害があってもなくても共通なんだ!」ということを、再確認できたのだと思います。肩の力が抜けているのを感じます。
療育の大先輩である北九州の故・高松鶴吉先生の「療育とは注意深く配慮された子育てである」ということばに「そうだ、そうだ」とうなずいてはいたものの、どこかで、センモンカ意識が強かったのだな、と思います。
ほんと、私たちSTは、いささかの専門性を持ち合わせてはいますが、その専門性を用いて「子育てを手伝う」というスタンスを忘れてはならない、と思います。
余裕があったら、どうぞ、読んでみて下さい。
子育て中の方たちには、特に お役に立つと思います。