ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

発達障害の.bmp

 

発達“障害”や、そうではないかと気がかりな子どもが増えている………というのは、子どもの現場にいる人に共通の実感ではないでしょうか?
そして「どうして、こんなにふえているのか?」という疑問もつきまといます。

 

『発達障害の原因と発症メカニズム
〜脳神経科学から見た予防・治療・療育の可能性』
   黒田洋一郎 木村・黒田純子   
   河出書房新社   2014年5月
   2300円+税

この本は「微細なシナプスから疫学まで、最新の脳をめぐる科学を集積し、再構築された脳の“共発達”の様相は、発達障害の常識を逆転させ、さらに予防や、脳に沿った正しい療育すら明示する」ものです。
帯には、杉山登志郎先生の「本書によって、新たな時代が始まる」ということばが書かれています。

脳神経科学をベースに、子どもの育ちに必要なことを、一般の読者にでも分かるように、実にわかりやすく書いてあります。
巻末の引用・参考文献の多さにも圧倒されます。
中から、興味深いものを読む楽しみもあります。

この秋、おすすめの一冊です。

 

 

三重県に来ています。講演です。明日(10月2日)は熊野市に移動して、夕方からの講演です。「紀南圏域発達障がい者総合相談支援センターあしすと」の主催です。

当初50名程度、と聞いていましたが、昨日の段階では130名になったとか……。
険しい山沿いの道を、また、海沿いの道を1時間、2時間かけて聞きに来て下さる方があることが、ほんとにありがたいです。

三重、和歌山は、保健師さんたちにお招きいただいて、ずいぶんいろいろなところに行かせてもらいました
津、松阪、伊勢市、熊野市、新宮、紀伊勝浦、田辺、御坊……

大阪から行くにしても、名古屋から行くにしても、3時間、4時間かかかる場所も多く、乳幼児健診に心理職を導入するなんて、夢のまた夢。ドクターでさえ、なかなか確保できないのに、という、東京だけ見ていると想像もつかない条件の中で、「子どもたちの健やかな育ちのために」とがんばる保健師さんたちの姿を知ったことが、私の背中を押してくれます。
もちろん、紀伊半島に限ったことではありませんけどね。
日本全国津々浦々、乳幼児健診の行われていない町も村もないのですから。
どんな地域にも、がんばる保健師さんの姿があります。

そうそう、いま思い出しましたが、紀伊勝浦の時は、仕事の都合で、JRの最終列車で駅に到着。ほとんど真夜中だったのですが、保健師さんが迎えに来て、ホテルまで送って下さったこともありました。

今夜もそんなことを思い出しながら、ホテルで三重テレビの「いい旅、夢気分」(だったかな?)をなんとなくつけていたら、「平治煎餅」とか建築機器のレンタルのなんだか、とか、スーパーマーケットのなんだか、とか、知らないCMが次々流れるので、目が釘づけになりました。

中でも、釘づけになったのは「グレゴリオ聖歌と真言宗声明(しょうみょう)」の宣伝。
「あ、ぜったい聞きに行こう!!  人の声ってすばらしいわよ」って思ったんですが、残念、会場は伊賀市文化会館でした。
行かれないわ。それにその日(11月29日)は札幌にいるのでした。

たとえ、仕事でではあっても、旅に出ると、考えが自由に飛翔します。

学校に出入りしてみると、読み書きに苦戦するお子さんたちが山ほどいます。その全員が、かどうかはわかりませんが、目がよく動いてない子たちも多いですよね。

追視ができない、教科書を読むときなど文字をスムーズに追えない、行から行に目を移すときに見失う……。

何の苦もなくできる人から見れば、「なんで、そんな簡単なことができないの!」って言いたくなるようなことですけど、3分でいいから本人の脳ミソとあなたの脳ミソを入れ替えてごらんなさい。「こりゃあ、大変だねぇ。怠けてるわけじゃあ、なかったんだねぇ」と、深く同情できるようになるのではないでしょうか。

さて、「目をスムーズに動かす」ためには、いろんな要素が必要でしょうが、ビジョントレーニングってものが有効です。

そのビジョントレーニングも、地味に毎日続けてコツコツと・・・と言われても、読み書き苦手な子の多くは、同時に、コツコツがとてつもなく苦手な子が多いのが問題。

そこで、楽しみながら、できちゃうビジョントレーニングの動画がユーチューブにアップされています。
https://www.youtube.com/watch?v=oIkC3MHWj4U
監修は、日本のオプトメトリストのパイオニア、北出勝也先生。

このサイトを見つけて教えてくれたのは長男です。
彼は塾で、読み書きに苦戦するお子さんを何人か担当しています。
そのお子さんたちに何をしてあげられるのだろうか、と、作業療法士の木村順先生の感覚統合教室を熱心に見学・参加し、いろんな知識が増えているうえ、自分も目が悪いので、「目」について、熱心に情報を集めているのです。

この動画の中で、お姉さんが持っている木琴のバチみたいのにきれいな色がついた教材を、頼まれて、私も作りましたわよ。赤と青の。かなり、いいできばえ。

それを使って私もためしにやってみましたが、あ〜〜〜ら不思議。
老眼と、パソコンのやリすぎと、白内障も若干始まっていて、目がしょぼしょぼして、視力ががっくり低下。本を読むのがおっくうになっていたナカガワでしたが、この体操をすると、しばらくの間、目がぱっちりと開き、遠くまで見えて、近くもはっきり見えるのです。
老眼鏡の度数を変更するのは、もうしばらく先でも大丈夫な気がしてきました。

みなさま、ど老若男女問わず、どうぞ、お試し下さい。
あ、もちろん、一番やってほしいのは、読み書きに苦戦するお子さんたちですけどね。
飽きさせない声かけと、軽快な音楽、い〜い感じのお姉さんのモデル。
見てるだけでも、楽しい気持ちになってきますよ〜〜〜ん。

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「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

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