ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

第4報    2014年7月31日

飯田医院は通常どおりの診療を再開されました。担当のお医者さんも驚くほど早い回復だったそうです。

とはいえ、ご高齢ではありますので、皆さま、診療時間内にいらっしゃるようにお願いします。
午前(月・水・木・土)は9時から11時までの受け付けです。

処方箋は出していただけますので、ご近所の薬局でクスリを貰うか、または、できたらかかりつけ医に医療連携をお願いして、飯田先生のご負担を減らしていただけると幸いです。

 

第3報  2014年6月1日

飯田先生は、5月31日、とても元気に退院されました。と言っても、まだ動くと苦しかったり、完全に通常運転に戻ったわけではないので、しばらくは自宅療養されるようすです。

89歳というご高齢で、ベッド上安静を1ヶ月も強いられると、歩行も、認知機能も大幅に低下する………というのが定説ですが、飯田先生には、そういう説は当てはまらなかったみたいです。

「もう一度、こんなにやる気になれるとは思いませんでしたよ!」と意気軒昂で、診療は少し減らしてでも、Q&Aの本の執筆も考えておられるようすでした。

診療を再開されたとしても、曜日や時間は大幅に制限するつもり、とのことですのでまた、この場を借りてお知らせしますね。

なお、診療再開に向けて、カルテ探しなどの雑用をお手伝いいただける方を本気で探しています。
週に1回2時間程度でもOK。「お問い合わせフォーム」でお知らせ下さい。

 

第2報  2014年5月15日

飯田先生のこと、ここで見てくださっている方があるらしいので、続報です。
飯田先生は、まだ入院中です。大きく言えば、肺炎です。
3年前に「危うくあの世に行きかけた」(先生談)肺炎の関連かもしれません。

入院前、主治医には「心配な状態」と言われましたが、今は、ベッド上で大変お元気で、お見舞いに行くと、興味深いお話があとからあとから出てきます。
入院前はことばをひと言ずつ区切って、ほんとに苦しそうでしたが、今はフツウの飯田先生に戻っています。
ただ、まだ、起き上がったり、動いたりすると、やっぱり息苦しさは残っているそうで、長めの入院になりそうです。

奥さまが、「退院したら、もう診察はさせません!」っておっしゃってましたが、飯田先生は横で笑いながら「言うことを聞くつもりはありませんよ」だそうです。

私も、「診察しなくなったら、飯田先生は、ただのおじいさんになっちゃうんじゃないでしょうか」と飯田先生の肩を持っておきました。

診療再開されたら、カルテを探す係りや、クスリを探す係りなど、助手を見つける必要があります。近場の方で、できますよ、という方がありましたら、「お問い合わせフォーム」からお知らせ下さい。                      

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第一報 4月30日   

自閉症の漢方治療をして下さっている調布市入間町の「飯田医院」の飯田誠先生は、4月で89歳になられました。

そのお歳で現役医師というのは、ほんとうにびっくりです。

が、3月ころから体調を崩しておられ、本日精査・加療のため入院されました。
したがってしばらくの間、医院は休診です。

診療再開されたら、またお知らせしますね。

 

2014年6月28日ー29日の二日間、大宮ソニックシティにおいて、第14回日本言語聴覚学会が開催されます。担当は東京都の士会です。

今年度の大テーマは
「言語聴覚士とは何か あるべき姿を再考する」。

特別プログラムとして
特別講演 : 日本のSTの生みの親である耳鼻科医柴田貞雄先生による「ST界の発展への思い」
教育講演 :劇作家平田オリザさんによる「分かり合えないことから」、玉井邦夫先生による「障害を持って生きるー出生前診断をめぐる話題から」
など、興味深い企画が目白押しです。

シンポジウムもいくつか企画されています。私も声をかけていただき、小児領域について、してきたこと、考えていることについて、29日(日)に、お話しする予定です。

2014-04-20

同窓・同期の話題、3連発です。

1)==========

3月に、狛江市の早期療育“ぱる”の第一期卒業生が成人式を迎えたのを祝って、保護者の方たちが「祝う会」を企画。私たち関係者も招いていただきました。
平成9年の開所のころには幼児だった方たちが、それぞれにりっぱに成人した姿を、目のあたりにしたり、欠席の成人については、保護者が持って来てくださった写真に驚いたり、昔をなつかしく思い出したりしました。
人は成長しますね………

2)=============

4月、ST(言語聴覚士)の養成校「国立聴力言語障害センター付属聴能言語専門職員養成所」(二期生)の時の同級生の通信「へんし〜ん」が、復刊され、28年?ぶりに、皆さんの動向を知ることができました。当時は大卒者対象1年間のコースだったので、9時から5時までみっちり授業でした。みんなで励ましあい、(ノートを貸してもらい)一生のうちで一番勉強した1年間でした。

私たち二期生は結束つよく、仲のよいクラスでした。
まとめ役にも恵まれていたので、卒業後毎年「へんし〜ん」という文集がつくられていました。
往復はがきに近況を書いて投函。そのハガキをまとめてコピーした文集が手元に届く、という趣向。
表紙はまとめ役だった故・遠藤尚志さんが毎年書いてくれていました。
「へんし〜ん」という命名も、遠藤尚志さんでした。「返信」と一年ごとの「変身」または「変心」をかけた名前でした。

遠藤さんは、「失語症友の会」という、今で言う当事者団体の立ち上げと育成の中心人物の一人であり、同級生みんなが、そして多くのSTが尊敬し、慕っていました。
その遠藤さんが、昨年4月1日、闘病の末帰らぬ人となり、私たちはみんな、愕然としたのでした。
1986年に発行された最後の「へんし〜ん」を受け持ったのは私だったのですが、それ以来すっかり息切れして、宙に浮いていたのを、今回Aさんが引き継いで復刊にこぎつけてくれました。
同業職種なので、卒業後も、何やかやと交流はありますが、今回、いろいろな人の消息が分かって、とてもうれしかったです。

3)==============
10月に、大学の時の教育心理学科の同期会をする予定が進行中です。
5年前に一度集まったのですが、再度集まろうとしています。
何でも、私たちが、本郷の専門課程(教育心理学科)に進学して45周年になるのだそうです。

これも、まとめ役の方が奮闘してくださっていて、ほぼ全員のメールアドレスを突き止めて、「全員に返信」で話が進んでいます。
今回は、海外にいる一人を除く14人全員が参加するかもしれません。スゴイ!!

教育学部は全体が小さな所帯でしたし、教育心理学科は一学年が15人。(留年生もいたので、実際には、あと数名いたのですが)みんなの顔が見えていました。「学生控え室」という部屋が学科ごとにあり、お弁当を食べたり、空き時間を過ごしたり、何しろ「居場所」があった、ということも大きかったです。

と言っても、知っているようで、全然知らないものですね、クラスメートが考えていたことは。

卒業後は、みんな、それぞれの分野に散らばって同窓会なんて余裕もありませんでしたが、なつかしさと、もう会えないかもしれない、という思いとが、それぞれに胸にあるのではないかと思います。

  長い冬が終るまえに 春が
  夢の匂いのようにはじまっている
  落葉樹の森の まばらな透明。
  その向うでは 海が やがて落日。
        
で始まる詩と久しぶりに出会いました。(詩集「固い芽」 青土社  1975より)

「アカシアの大連」の作者であり、詩人、小説家の清岡卓行さんの作品です。
生き続けることがとても大変と思っていた30代、40代の私は、清岡さんの作品のほぼ全部を読みました。

一高の後輩、原口統三の自殺が題材となっている「海の瞳」、「鯨もいる秋の空」、自分を客観視するユーモアに満ちたエッセイ集、詩集「固い芽」「幼い夢と」………
どの本も、どの詩集も大好きでした。
清岡さんのサイトがつくられています。⇒ 
清岡卓行の世界


さて、みずみずしい愛をうたった「固い芽」の最後は「誓いの言葉は 未来を語るだろうか」と結ばれています。

私は清岡さんの「固い芽」に、うたとして出会いました。
私が参加していた地元のコーラスの指揮者の杉本龍之先生は作曲家でもあり、清岡さんの詩をいくつか作曲しておられ、「固い芽」もその一つでした。
「ことば」が「音」として立ち上がり、「うた」として自分の心を通して、他者の心にも届き、しみこんでゆく、という体験は、「ことば」も、「ひと」も信じられなくなっていた私にとって、本当に新鮮なものでした。

そこから始まって民族音楽の研究者
小泉文夫さんの「呼吸する民族音楽」(青土社) とか、「フィールドワーク 人はなぜ歌をうたうか」(冬樹社)などに興味が広がり、人の声や、鳥の歌など、あれもこれも、不思議でたまらない世界を知りました。

結局、(というのはおこがましいですが)歌は祈りから始まり、ことばも(ある意味)祈りにもなりうる………と考えられるようになったことで、“未来を語り”うるとはとても思えなかった「ことば」を、再び、信じてみようか、と思えるようになったのでしたっけ。
ヒトという動物に与えられている独特な能力「ことば」を大事にしなくてはならない、とも思えるようになりました。
そして、さらに、「ことば」を越えた、大きな力の中で生かされている自分に気づいた、と言いますか………


歌うことがあまりに好きなので、歌に接近したら、現実的な仕事なんかに興味が持てなくなることがよ〜く分かっているので、音楽としての「歌」は、当面自分に封印しています。
が、そろそろ、要請される職を、少しずつ切り捨てそぎ落とし、再度、音楽と歌に接近できないものか、ともくろんでいます。

「仕事してたって、歌うくらいできるでしょ?」と友人には不思議がられますが、一度に一つのことしかできない「特性」(アスペルガーぽい)は、深く集中できるというメリットもありますが、複数のことを並行させられないというデメリットと背中合わせ。ほんとに不便です (=_=)

ま、当面、コーラス時代の練習テープを聴いたり、あまり行ったことのないカラオケに行ったりして、封印を解く準備を始めようかな、なんて。

もう今期は着ることもなさそうな冬服を近くのクリーニング屋さんに持って行きました。中綿のコートを2枚とカーディガンを1枚。12日のことです。

そしたら、お店の人が教えてくれました。
「カーディガンは、18日以後に出した方がお得ですよ。18日から20パーセント割引になりますからね。17日までは、割引はコート類だけです」と。

そのまま出かける用事があったので、一瞬迷いました。カーディガン1枚といえども、かさばるので、割引にならなくてもいいから、預けてしまおうかな、と。
でも、せっかく安くなる方法を教えてくれたんですから、その親切を大事にすることにしました。
お店としては、定価で引き受けた方がもうかるだろうに、狛江らしいな………って、心の中でくすっと笑い、一日、あったかな気持ちですごしました。

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「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

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