ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

育児用品のピジョンが運営するサイトに、「何だか育てにくい・・・・」をテーマとする記事が二回に分けて掲載されました。2回シリーズの一回目です。

「育てにくさ」のすべてが発達障害ということではありませんが、発達障害を「育てにくさ」というくくりで考えるようになれれば、お母さんたちもラクになれるかな、と思います。

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 第1回目はこちら ↓http://pigeon.info/m_feature/b_sodatu_1/

 「星の会ーー子どもを亡くした親と家族を支える会」をご存じですか?
グリーフケアに取り組んでいます。


私は、お仲間のST(言語聴覚士)の活動を通じて知りました。彼女(斉藤裕恵さん)は北九州療育センターに属し、生まれた赤ちゃんに口唇・口蓋裂があるとすぐに、出産された方のベッドサイドに行き、「誕生、おめでとう!」を伝え、これからの見通しや、「一緒にやって行きましょう」を伝える、という活動をしているとのことでした。
予期せぬ、見た目にも分かる障害と突然直面し、大きなショックを受けている親ごさんや家族にとって、どんなに大きな支えになることでしょう。

この「星の会」の中に立ち上げられた「折鶴ネットワーク」が東日本大震災後のグリーフケアを担うための支援金を募集しているそうですので、お知らせします。

グリーフケア 22%.JPG

「『にもかかわらず、人生にイエスと言う』」ことは、できるのか。

これは、生きることの意味を見出せず、社会への違和感をかかえ、悩み多き青春を送った私の人生の前半の大きな課題でした。

上記のことばは、ナチスの収容所を生き延びた精神科医、ビクトール・フランクルの本(「それでも人生にイエスと言う」)の中にあります。

人間はあらゆることにもかかわらず――困窮と死にもかかわらず、身体的心理的な病気の苦悩にもかかわらず、また強制収容所の運命の下にあったとしても――人生にイエスと言うことができるのです。(山田邦男・松田美佳訳、春秋社)

このことばをめぐって、2011年4月11日付けの朝日新聞に記事が載っています。「自殺対策支援センター ライフリンク」代表の清水康之さんにかかわるものとして、です。
     記事「それでも 人生にイエスと言う」 
 

時が流れて・・・・・・
本当にいろいろなことがあって、いろいろな人と出会えて、いろいろな応援を得て、今は、「生命はもともとイエスから始まっている・・・・・らしい」と思えるようになりました。
障害のある人たちや、親子さんたちの生き方から学ばせてもらったことも、助けになっています。
「これで行こう!」と思い定めることができたのは、40代の半ばを過ぎてからでしたが。


とはいえ、痛みや病気にとても弱い私なので、病気や障害に直面した時に、「にも関わらず イエスと言」えるかどうか、自信はありません。

おりしも、40年来の友人が、ガンで入院しています。
私は「私には、知り合いはたくさんいるけど、友だちは少ししかいない」と考える人間ですが、その人は「友だち」の一人です。
痛みの合間に、病状をきわめて客観的に、おもしろおかしく伝える「闘病記」を、親しい人たちに送ってきてくれています。毎回、「クスッ」と笑えます。
生還したら、ひさびさにみんなで集まりたいね、と言っています。


「にもかかわらず 笑う」。
これは、ドイツ語のユーモアの定義だそうです。「死生学」「死の哲学」「死への準備教育」を牽引する、上智大学のアルフォンス・デーケン教授が、おっしゃることです。 
デーケン先生の講演録が、ネットにありました。

悩み、苦しみの中にあっても、ユーモアをもって「にもかかわらず、笑う」こと。
「にもかかわらず、人生にイエスと言う」とは?
「苦悩が意味を持つかどうかは、その人にかかっているのです。その人だけにかかっているのです」
フランクルの本の中にあることばを何度も読み直します。

平成23年8月30日付けで出された、上記「骨格提言」、療育分野や、教育分野の方で、まだ目を通してない方があるかもしれません。

いちど、読んでみてはいかがでしょう? テキスト全体版で印刷すると54ページです。
障害者総合福祉法の骨格に関する総合福祉部会の提言
福祉分野は、こういう方向に進もうとしています。

実施までには、まだ紆余曲折も予想されますが、障害者の権利条約締結に向かい、障害によって差別されることのない、また、障害のある人や家族にのみ犠牲と努力を求めるのではなく、社会に「合理的配慮」を求める考え方が、やっと、市民権を得る日が近づいて来ている・・・と感じます。

 狛江市で放課後活動を中心に行っている地域デイグループ4団体で、15日、台東区のNPO法人「ほおずきの会」とNPO法人「りんご村」(台東区身体障害児を守る父母の会)を見学に行きました。
狛江市自立支援協議会の会長の赤塚光子先生のご紹介でした。

両方とも、保護者たちが立ち上げた会が、ずっと存続し、活動を広げ、必要な場を次々に作り、運営している法人でした。

説明してくれた人は、いずれも、創始者ではなく、若い職員で、だのに、熱っぽく理念と歴史を語ってくれました。次々、新しいスタッフが参加して事業をつないでいくのが、すごいなぁ、と感動しました。


狛江を11時に出発し、戻ったのは8時過ぎでした。ものすごく充実の一日でしたが、疲れました・・・・。二つの団体のパワーに圧倒されると共に、狛江に足りなかったこと(自分を含めて)、そして、今後できることに考えをめぐらせ、実りも多いけれど、宿題も多くもらった研修でした。

子どものことばを育てるにはどうしたらいいの? という問いにST(言語聴覚士)の立場からお答えするDVDが12月10日発売されました。

赤ちゃんときちんと目を合わせることの重要性、
赤ちゃんからの発信に大人が応じるだけで赤ちゃんが輝くような笑顔になりどんどん「やる気」を起こすようす、
共同注意(joint  attention)の成立のようす、
おもちゃを渡しながら視線と“こころ”とを一緒に手渡しているようす、
自分からやる気満々になったときの表情のすばらしさ
などが、可愛らしい映像で納められています。

それぞれの場面に、私(中川)が解説を加えました。

3歳の坊やのお母さんにお願いして、わざと、よくないかかわりも演じていただきました。
「子どもからの働きかけを無視する」「ムリに言わせようとする」「大人の都合で無理やり誘う」などです。
坊やがどんどん反抗的になってゆくありさまも必見!!です。
言うことを聞かなくて困る!って言うけれど、実はそのタネは大人が蒔いている・・・と分かります。

発達障害の要素があったり、育てにくかったりするお子さんの場合、自分の言い分をよく聞いてもらえること、否定されないこと、無理強いされないことが大事である、とは、広く知られてきましたが、安心感のある環境が、どの子にとっても、本当に大事なのだと、DVD作成の過程で再認識させられました。

言語聴覚士や保育士養成校での使用を想定して始まったお話でしたが、撮影が進むにつれて、保育園、子ども家庭支援センター、保健師さん、そして、一般の親ごさんたちにも見てほしい内容になりました。

個人で買うには、高価(15750円!)なので心苦しいですが、オススメしたいと思います。

 お申し込みは >>>>>(株)アローウィンまでhttp://arowin.net/library.html#title02



語りかけ育児 22%.JPG

 11月に塩尻でお会いした方から本をいただきました。
以前から、それがあることは知っていたものの、自分が直接お子さんたちへの支援には当たらないので、「へぇ〜〜」程度の反応だったのですが、やっぱり「百聞は一見にしかず」。
一目みて、そのスグレモノぶりに感激しました。

 本の名前は

「視覚シンボルで(楽々)コミュニケーション   障害者の暮らしに役立つシンボル1000」
  編  :ドロップレット・プロジェクト
  発行 :エンパワメント研究所
   
発売 :筒井書房    価格 :1500円+税

本だけではなく、ダウンロード可能な
サイト≪ドロップレット・プロジェクト≫もあります。こちらも充実。
 

いやぁ〜 そのカットの分かりやすいことと言ったら!!   
CDが付録でついています。

拡大しても画質が低下しないようになっているので、手順表、校内の掲示、など、いろいろなものに応用できます。

 先週の土曜(11月26日)に、柳川市で開かれた「ことばと発達の子育て支援講演会」に行きました。
主催は、STのYさんが中心となって活動している「柳川ことばの発達支援グループ」です。

健診後の相談に、ST(言語聴覚士)を入れてくれたら、必要な支援にスムーズにつないであげられるのにな・・・と思うのは、子どもの発達にかかわるSTには共通の思いで(と言っても、全てのSTがそう思ってるわけではありませんが)その意気に感じ、人寄せの役に立つならとの思いでお引き受けしました。

柳川は、琴奨菊関の出身地。場所中は、毎日(勝つと)花火が上がるというので、楽しみにしていましたが、残念ながら、負けてしまい、花火は見られませんでした。

講演会場で、「小さく生まれた赤ちゃん(低体重出生児・未熟児)のための親子の会  Nっ子クラブカンガルーの親子」の写真展示も行われていました。

ちなみに「Nっ子」の「N」はNICU(新生児集中治療室)の略だそうです。保育器の中のNっ子ちゃんたちは、実にけなげです。

私も未熟児の母だったことがあります。しかも、二人とも!!
お医者さんには「助からないかもしれないから最悪のことも覚悟しておくように」と言われるし、まるまる太った赤ちゃんを抱いて、嬉々として退院する大多数のお母さんたちに対して、こちらは、保育器に子どもを残し、一人でひっそりと退院です。
何とも悲しい思いがしました。

息子たちは、今や、そんなことも忘れてしまうほどの大人になりましたが、小さく生まれた赤ちゃんたちの写真を見て、そのころのことを思い出しました。
あの時は、ほんとに辛かったけれど、そういう思いをしたことは、今の私に、とても役に立っているなぁと感じます。

前日に柳川入りしたので、主催のYさんに、近隣自治体の保健センターに連れていってほしいとお願いして、自主的研修をもくろみました。
それぞれの自治体で、県や市の保健師さんや助産師さんも、子育て支援のスタッフも実にがんばっているのが分かりました。
全国いたるところ、「子どものために」と前を向いている人たちがいることに感動しました。

感動といえば、お訪ねした大川市は、家具の一大産地だそうです。市役所のデスクも、カウンターもベンチも、今どき珍しい木製でした。とても落ち着く・・・・・いい感じ。

実は、出発する前に、ネットで整理タンスを検索して、価格的にも、デザイン的にも、品質的にも、いちばんよさそうなのを注文したら、それが大川の家具でした。
安い海外産に押されているけれど、健闘しているそうです。

筑後川をいかだを組んで材木を上流から流したこと、もともと船大工が多く住んでいたことが家具生産につながったのだ、と、保健センターで教えてもらいました、ガッテンガッテン。

帰宅したら、家にタンスが届きました。作りは(クチコミ情報で選らんだのですから)もちろんしっかりしていますが、それより何より、きちんと、ていねいに梱包してあったことに感動しました。
担当の人が、心を込めて、大切に発送してくれたんだなーーと感じられました。

大切に使おうと思っています。 

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「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

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