ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

 東京都言語聴覚士会からのご案内を転載します。
私たち言語聴覚士の仕事ははばが広く、多くの人の目にふれることがないのですが、広くいろいろな方に知っていただければと願います。(中川)

==========以下 転載===========

東京都言語聴覚士会第2回ワークショップ
「切れ目のない支援のために:今していること・すべきこと・してほしいこと」

日時  平成23年3月6日(日) 10時ー17時
場所  臨床福祉専門学校(江東区)
詳細は http://st-toshikai.org/event_001.html#event002_20110111_002

 東京都言語聴覚士会では上記テーマで、ワークショップを行います。

会員のみでなく、非会員にも広く開かれたワークショップです。
他の地域の方でもご興味のある方は是非お出で下さい。

午前中には、成人の各時期、小児のシンポジストが現状と問題提起を行います。

小児については、東京都教育相談センターアドバイザリー専門家スタッフの菅野由利子先生にご発表いただきます。
菅野先生は、教育や保育現場での豊富なご経験をもとに小児の領域で言語聴覚士に何が求められているのか、どの様なことが現在行われているのか、今 後目指すべきことは何か、私たちはどうあるべきなのか、といった問題提起してくださる予定です。

その後、ワークショップを経て、午後には特別講演として、

横張琴子先生の[生命の灯ふたたび 〜一生続く障害への見限らない支援」があります。
盛りだくさんの中身の濃い内容です。

お申し込みは、st-toshikai@mail.goo.ne.jp まで

ご参加をお待ちしております。

 小学館から発行されている 育児世代対象の月刊誌「edu」4月号で、「子育てが本当につらくなったときにあなたを救う心の処方箋」が特集されました。

1)怒鳴らない子育て 5つの方法
2)「発達障がい」にひとりで悩まない
の2本の記事があります。 

2)の方は中川が取材を受けて持論をお話ししました。
中川つながりで、狛江市内の、通級学級に通っているお子さんの親ごさんたちのグループの方たちの座談会「悩みに共感・励まし会える仲間がいるかがらがんばれる」 の記事もあります。
パワフルですよ〜〜。

さらに、その通級学級が設置されている小学校の校長先生のコメントもステキです。
     ↓↓
「(通級では)それぞれの苦手に個別の指導が受けられ、一人ひとりが達成感や満足感を得られるよに配慮しています。大人数クラスではできないことも、(通級では)丁寧に教えてもらえると分かると、自ら通級に行きたい!という子もいるほど。通級での指導は通常の学級の子どもたちにも参考になることが多いので、そのノウハウをどんどん活用して行きたいですね」

いくらわが愛する狛江だからと言って、狛江の現状がすべて万全とはいえません。
でも、狛江では、特別支援教育の「特別」がはずれて「当たり前の個別支援教育」が実現している、と言える日が来るように、さらに、保護者、支援者、行政、みんなで力を合わせて努力したいと思っています。 (^_^)v

なお、この4月号のメインの特集「ホンモノの英語脳は小学生のうちに育てる!」が好評のせいか、売れ行きがとてもよいようです。
20日発売だったので、売り切れ店もあるかもしれません。
お知らせが遅くなってすみません 
売れ行き好調に付随して、発達障がい記事も多くの人に読まれるとうれしいのですが。

  日置真世さんは、釧路の人です。私は、彼女が「マザーグースの会」の関係者、ということで知りました。3年間の約束で釧路を離れて北海道大学で助手をやっています。

    釧路ー札幌はJRでゴトゴト揺られて4時間かかります。
帯広ー釧路だって、帯広ー札幌だって、結構遠いんですから、札幌ー釧路は結構な旅にちがいない。
が、シカにぶつかられたりしながら、毎週釧路と札幌をこともなげに往復しています。
それ以外にも、全国各地を飛び歩き。

さて、日置さんは、北海道大学で研究者(実践的研究)をする傍ら、昨年度日経ウーマンオブザイヤーに選ばれたり、モノスゴイ活躍ぶりです。
「おいしい地域(まち)づくりのためのレシピ50」という本を読んでいただければ、彼女の底力と、「地域」てものと、そこにすむわれわれが何をしなくちゃならないのか、視界が開けると思います。

 釧路、冬月荘の活動なども、スゴイです。「地域に根ざして」とかいう常套句の域をはるかに超えた活動です。

さて、そんな日置さんのブログ「新サロン日記」があります。
なぜ「
サロン日記」かって? 
それは、日置さんといえば、釧路のネットワークサロン の生みの親だからです。


毎日、とても面白くて読んでいます。
最近のものでは2月9日「社会的生活自立に含まれること」   とか、
同じ日の「お願いし合うつながり」 などには特にガッテン!ガッテン!しました。

地域活動は、ほんと、人との信頼、つながり、絆を回復させる活動だと思います。
というか、そういう方向を意識して動かなければ地域活動はできないんだと思います。
イヤなことにも出会うけれど、それ以上に心地よいことや、仲間といえる人を発見できます。
人は、もともと助け合いたい生き物なんだな、と実感できることが多いです。
浜田寿美男先生のことばを借りるなら「生まれながらに類的存在」てことかもしれません。

日置さんの実物(?)とお会いしたのは、昨年11月が初めてだったんですが、ずっと知り合いだった気がしました。そして、何百キロも離れた狛江と釧路で、ほとんど同じことを考えている人がいることがとても不思議でした。日置さんも同じことをおしゃってました。
昨年11月21日のブログ記事にナカガワのことがチラッと登場してます。

ヒオ、ナガワ、シロ、マエ・・・・ 結構[k]の音が多いなぁ。そこが共通点?

 何度もご紹介している東田直樹くん関連のことです。
東田くんと小柳拓人さんのジョイント講演会&コンサートの詳細は以下の通りです。
 

    【演 題】 東田直樹・小柳拓人 ジョイント講演会&コンサート
        〜 ぼくたちの心がもとめた幸せ 〜

【日 時】 2011年3月27日(日) 13時開場 13時20分開演 16時終演予定

【場 所】 アムウェイ 地下1階 オーディトリアム
      東京都渋谷区宇田川町 7−1
      (JR渋谷駅より徒歩10分)

【入場料】 無料 (事前申し込み不要)

チラシは東田直樹オフィシャルブログ(1月22日)に掲載されています。

          pdfファイルはこちら
  3月27日 チラシ 表
【3/27東田直樹・小柳拓人ジョイント講演会&コンサートチラシ・表】.pdf
  3月27日 チラシ 裏
【3/27東田直樹・小柳拓人ジョイント講演会&コンサートチラシ・裏】.pdf

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ついでに。

日本と、日本以外の世界各地でパソコンあるいは筆談でコミュニケーションする人たちのようすを記録したドキュメンタリー映画「Wretches and Jabberers」が完成し、いくつかの場所で上映が始まっているようです。
2009年5月に東大で行われたシンポジウム当日も撮影クルーが入っていました。
その場面も少し映るらしいです。 
ドキュメンタリー映画「Wretches and Jabberers」の内容紹介はこちら↓
http://www.wretchesandjabberers.org/index.php

ほんとに不思議で、にわかには信じがたいけれど、でも、どうやら「現実にある」ことのようです。
コミュニケーションが人間にとって、どんなに大事なことか、周囲の人たちには何ができるのかを考えるためにまたとない機会になると思います。
日本ではスポンサーを探していると聞きました。
誰か、ぽん!とお金を出してくれる人がいないものか。 

 昨2月11日は、狛江市内のNPO法人さつき会の地域講演会にお呼ばれしました。
場所は、和泉多摩川駅すぐの「カレーショップメイ」。

                                     開店した時から存在は知っていたものの、足を踏み入れたことはありませんでした。
いつも前を通る時は大急ぎで買い物をして家に帰らなければならない時か、どこかに向かって「きゃー、遅れちゃう!!」と自転車を飛ばしている時のどちらかなので。
ほんとに居心地のよい空間でした。
もちろん、カレーも安くておいしいです。500円。狛江近辺になら出前もありますよ。
おいしさは保証ずみ。ネットにもいくつか評判が載っています。
たとえば http://3kcurry.seesaa.net/article/160104378.html

 さて、昨日の私の講演のあと、 “ハーモニカの伝道師” 浅見安二郎さんによるハーモニカの演奏が一時間ほどありました。ハーモニカはほんとは、ブルース・ハープというほうが正しいそうです。
首から下げる式の金属製の器具で固定したハーモニカを、1本ならず2本までも吹いたり吸ったりで演奏し、手では細いギター(バックパックギターというそうです。背中にひょい!と背負える)を弾き、合間でかけ声までかけて(あたり前のことですが、かけ声をかけるときはハモニカの音は止まります!!)すばらしい演奏に魅せられました。
音楽には人柄が現われるといいますが、ほんとに暖かい音色でした。

タンゴの曲目などは、目をつぶって聞いていると、バンドネオン(アコーディオンみたいなヤツ)かと思うくらいで、ハーモニカは単旋律しか演奏できないと思っていた先入観がみごとに覆されました。
You-Tube に浅見さんご自身の演奏や、指導しているグループの発表会の動画がいくつか出ていました。http://www.youtube.com/watch?v=PJXaIWE3zRU

吸うー吹くの練習は、生半可なST(言語聴覚士)による言語指導なんかより、ずっといい機能訓練になるんじゃないか、ハーモニカを自分の手で支えて、吸うー吹くの練習ができれば上肢の協調動作、巧緻性などの機能訓練、しかも曲が演奏できるようになる達成感があれば、リハビリテーション(=「再び ふさわしいものにする」)にとって、最高の題材じゃないか! などと、またまた妄想を広げました。
やっぱり、音楽はすばらしい!!

浅見安二郎さんですが、近々狛江駅そばの ブルースとジャズの店 add9th(アドナインス)でライブがあるとか。チラシをもらいました。
このお店、私はジャズもタバコもダメなので、行ったことはありませんが、ご主人も、奥さんも、ステキな方です。タバコが苦にならない方はどうぞ。

 
クリックすると拡大します

  場面緘黙(かんもく)、選択性緘黙と言われる子どもたちがいます。おうちで、また、慣れた人や安心できる場所でなら、何不自由なくお話しできるし、むしろおしゃべりだったりもするのに、園や学校で、あるいは、外出するとひとこともお話ししない(できない)状態になる子どもたちです。
  日本では、なかなか支援が広がりませんでしたが、当事者と支援者が運営するサイト「かんもくネット」の活動や、本の出版などを通して、少しずつ理解が広がってきているようです。

 ご紹介するのは、本人やお友だちに、この「緘黙(かんもく)」という状態を理解してもらうためにうってつけの絵本です。

   「なっちゃんの声〜〜学校で話せない子どもたちの理解のために」
      はやし みこ  文と絵
      金原 洋治   医学解説
      かんもくネット  監修
               学苑社    1600円+税
               ISBN978-4-7614-0735-3

なっちゃの声.jpg

「お家では話せるのだから」と、園や学校でも話すように強いるのではなく、園や学校が安心できる居場所になるように、大人たちが配慮することが何より大事なことです。
正しい配慮の前提は正しい理解。この本は、理解の助けになります、ゼッタイ。

場面緘黙Q&A.jpg

かんもくネットが手がけた本「場面緘黙Q&A  幼稚園や学校でおしゃべりできない子どもたち」(学苑社)と合わせてお読みになり、“困っている”緘黙の子たちの味方になってあげてください。

医学解説をされた山口県下関の金原(かねはら)先生がどんな人か見たい(?)方はこちらをどうぞ。かねはら小児科  

金原先生、かんもくネットの角田さん、学苑社の杉本さん、よい本を出してくださり、ありがとうございました!! 活用させていただきます。

先日の学校巡回の折、専門家チーム仲間の通級の先生から紹介していただいた本です。

 『通常学級での特別支援教育のスタンダード』
 東京都日野市公立小中学校全教師・教育委員会with 小貫悟
    東京書籍   2800円
    ISBN978-4-487-80490-0

この本を読みながら、平成19年4月1日に文部科学省の銭谷初等中等教育局名で出された通知「特別支援教育の推進について」 の中で、はっきり示された方向、すなわち

《さらに、特別支援教育は、障害のある幼児児童生徒への教育にとどまらず、障害の有無やその他の個々の違いを認識しつつ様々な人々が生き生きと活躍できる共生社会の形成の基礎となるものであり、我が国の現在及び将来の社会にとって重要な意味を持っている。》

 を思い出しました。

「従来の教育ではもう通用しない」「教育は変わらなければならない」といろいろな人が発言し、さまざまな取り組みが行われていますが、特別支援教育を軸にすれば、おのずと、教育は変わるし、変えることができる、と私はずっと思ってきました。

先生という職業の人たちは、その表現の方法はさまざまですが、子どもたちが輝くことを心から願っている人たちなんだなー、と、知れば知るほど、感じます。
先生方がこの本から、子どもを輝かせるための具体的なヒントを手に入れれば、教員という仕事がもっともっと面白くなるだろうな〜と思います。

もちろん、文字に書かれるのは現実のごく一部、しかも上ずみにすぎない、ということはあるでしょう。実際の姿は、かならずしも手放しで賞賛されることばかりではないかもしれません。
私が目にする学校現場にも、いろいろな場面があります。

にもかかわらず、全校に一冊ずつ、全学年に一冊ずつ、できたら、全教員が一冊ずつ持って、座右の書にしてほしい本だと思います。

なぜなら「特別な大先生でもなく、特別な立場でもない、ごくごく普通の教育実践者たちが、子どもが活き活きと輝く方法を、一丸になって、一生懸命考えてみたら生まれていた」本(前書きより)だからです。「特別支援」の側からではなく、「通常の学級」の側から書かれた本として、「通常の学級の先生」たちにとって、よい啓発書になると思うからです。

「特別な子への特別な支援」ではなく、「すべての子どもに対する個別の支援(個のニーズに応じた支援)」が当たり前に行われる学校に、早く変わって行きますように。

平成23年1月20日(木)〜21日(金)にかけて行われた都道府県、指定都市及び中核市を対象に「全国厚生労働関係部局長会議」(厚生分科会)での説明資料と、補足資料が厚生労働省HPに掲載されました。

厚生労働省 ⇒ 厚生労働部局長会議
http://www.mhlw.go.jp/topics/2011/01/tp0119-1.html

一番関係の深い社会援護局・障害保健福祉部から出された内容は

 ■障害者自立支援法の改正

 ■障がい者制度改革推進会議等の報告

 ■発達障害者支援

などについて、です。

新規事業として
 ●保育所などへの巡回支援専門員の配置
 ●ペアレントメンター コーディネーターの配置

 ●先進的取り組みをしている市町村をモデル都市指定して成果を全国に普及 などがあげられています。

 また、

■相談支援体制の強化、各市町村に基幹相談支援センターを設置すること、

■障害児の支援は児童福祉法を根拠法として各市町村で実施する方向

などなどがあげられています。

  日本赤ちゃん学会の第11回学術集会が5月7日ー8日に開かれます。

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日程 ; 2011年5月7日(土)  8日(日)

会場  : 中部学院大学各務原キャンパス(岐阜県各務原市)
       JR名古屋駅から名鉄で45分 徒歩7分

主催  : 京都大学霊長類研究所(大会長: 友永雅己)

共催  : 中部学院大学

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 毎回、「学際的」とはこういうことか!という驚きと刺激のある集まりです。

今年は、日程二日目、5月8日に開かれるシンポジウム2

「発達初期における子ども発達支援、子ども家庭支援の在り方を考える」
にシンポジストとしてお声かけいただいたので、勇んで出席します。

同日の午後にはシンポジウム 3

「子育ての多様性を訪ねて─チンパンジーからヒト、 そして人へ─」
が予定されています。

以前もそうでしたが、今回も、ゼッタイ興味深いお話が聞けるはずです。 お近くの方は、ふるってご参加を!!

日本赤ちゃん学会とは?

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「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

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