ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

  「十勝ADHD&LD懇話会」をご存じでしょうか?創立は2000年2月。
 創立時の代表は“あの”田中康雄先生でした。
今は、小学校の養護教諭の吉藤さゆりさんが代表を努めています。
 この冊子は、好評だった1冊目の『ともだちだよね なかまだよね』に続き、「十勝ADHD&LD懇話会」十周年を記念して編集されたもので、懇話会ゆかりの人たちが文を寄せています。(ナカガワも一応端っこに・・・)

 代表の吉藤さんの文章の一部を抜粋してみます。

 〇「発達障害があろうとなかろうと、一個の人間として、尊厳を持って『子ども』 を語っているだろうか」
 〇「子どもに直接かかわるものが希望を失っては、こどもに希望を与えることなどできるわけがないことです。(中略) この希望は、疲弊すれば枯れそうになってしまい、又、孤軍奮闘ではいつか枯れてしまいます。支えてとなる大人こそ、希望を失ってはいけないのです。」
 〇「『Children first』 を心に刻むことを忘れずに、薄れてきているのなら、もう一度刻みなおせばよいのです。仲間と共に刻みなおし、一緒に歩んで生きたいと思うのです。
 〇「どの子も、どの人も大事な人たちです」

『ともだちだよね なかまだよね Part 2』 の申し込み方法
    送り先住所・氏名・連絡先・冊数を明記の上
    メールで  ⇒   konwakai@amail.plala.or.jp へ

       送料込みで一冊1000円。     同封の郵便振替用紙で払い込んでください。

 『気になる子も過ごしやすい園生活のヒント』(園の一日  場面別)
        執筆   あすなろ学園
        出版   学研
        価格   1600円+税

保育園の生活を一日の場面別に分けて、どんな行動をどう理解し、どういう手立てが考えられるかを、実に分かりやすく書いてあります。

 場面は登園・自由あそび・集団活動・排せつ・散歩・食事・着脱・午睡・降園 に分けられ、それぞれの場面の中でありがちな行動がとりあげられています。
 たとえば、「集団活動」の中の話題は次のとおりです。
 「次の場面への切り替えがスムーズにできない」「保育者の説明が分からず反応できない」「保育室や園から飛び出してしまう」「絵本や紙芝居の読み聞かせに参加できない」「造形活動に参加できない」「運動あそびに参加できない」「集団あそびに参加できない」「水あそびに参加できない」「ごっこあそびに参加できない」「しゃべってはいけない場面でもよくしゃべる」「当番活動に参加できない」

 多くの園でまさに先生方が困ってしまう場面が取り上げられているでしょう?

「気になる子」「発達障がいのある子(かもしれない、も含めて)」だけでなく、すべての子にとっての“過ごしやすい園生活”が作りだせそうです。

  NHK教育テレビの子ども向け番組「みぃつけた!」に登場するユニークなキャラクター、「コッシー」が大人気だそうです。
エンディングに流れる「ぼく コッシー」という曲も大人気とか。youtube で聞けますよ。http://www.youtube.com/watch?v=bbrObZ9_AU0

  何がユニークかというと「コッシー」は椅子のキャラクターだからです。
「腰かける」からコッシー・・・・・・・?

 今年も小・中の入学式に「お祝いのことば」を述べに行き、イスについて、居場所について考えました。
 小学校では、まだまだ幼児のしっぽを付けたようなかわいらしい新一年生が緊張の面持ちで入場してきます。
2列に手をつないで入ってきて、一人ずつ順々にイスに座っていきます。
みているオバサンとしては、順番がずれて座る場所がなくなったりして、新入生がうろたえたり泣いちゃったりしないかな、と、心配です。
先生がついているからたいていは大丈夫なのですが・・・・・。

  そしてつくづく思いました。

イス、って居場所なんだなー、って。
学校では、何列目の前から何番目に自分の座るべき位置が決まっています。
保育園や幼稚園では、イスに目印になるシールを貼って、「〇〇ちゃんの椅子」を決めることがありますよね。少なくとも机にはシールが貼ってあります。
お家の食卓でも、誰がどこに座るのか、決まっていると思います。
自分の椅子って≪安心してそこにいていい場所≫≪居場所≫ なのかなーって思います。

建て替えが終わり、新しい家に引っ越してちょうど一ヶ月たちました。 
台所道具などの荷物や2階の各自の個室は片付いたものの、1階は、ソファーの定位置が定まらず、食卓での椅子の位置もいまだに試行錯誤中で、ちょっと落ち着かない気分が残っています。
安定した居場所になっていない感じ・・・・・・・

上記した歌「ぼく コッシー」の歌詞に「ココッココッコ ぼく コッシー」と、音が重なるところがあるのですが、それ、もしかしたら「ここ」(ここにいていいよ)って言う意味もかけてあるのかな?などとも思いました。 

≪居場所≫、≪居場所づくり≫・・・・・   とても大きな課題ですね。

 

  ある学校のホームページの「校長あいさつ」を紹介します。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここから〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「先生、僕たちはなぜ勉強しなければならないのですか。」  先生がよく子どもたちから尋ねられる質問です。

本校の子どもたちには、次のような言葉で語りかけ、その意味をわかりやすく説明したいと思います。
 「目に見えないことが見えるようになるために、耳に届かないことが届くようになるために、言葉に表されていないことが言葉として理解できるようになるために君たちは勉強するのです。」

 物事はすべて因果関係から成り立っています。今、目の前に見えるもの、聞こえてくるもの、言葉に表されているものだけで物事を判断することは必ずしも適切とはいえません。真実だけが目の前にさらけ出されるとは限らないからです。
 現象の裏側に存在する〝確かな真実〟という本質を見抜くことができる、『心の目、心の耳』を持った人間に育てることが本校の目指す究極の子ども像です。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ここまで〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

すてきデショ?

 「ある学校」とは弘前聾学校。校長先生の名前は「風晴富貴」とおっしゃいます。

このブログに実名で登場する方は珍しいかと思いますが、風晴さんとは、彼が青森県の特別支援教育課長として青森県総合教育センターにおられた時に知り合いました。
最初に講演依頼の公式文書をいただいたとき、その苗字の文字列に目が釘付けでした。
「風」だけでも、ふゎ〜んと気持ちの中で風が動くのに、その後に「晴」とくれば、北国の真っ青な空を連想せずにはいられませんし。

 青森で実際にお会いして、その豪快な笑いと、後から後からわいて来るダジャレと、“ダジャレ”では片付けられない底知れないるユーモアに東北人の底力を見る思いがして、すっかり意気投合。「友人リスト」に登録しました。 教育に向かう姿勢は「合点!!合点!!」ですし。

 名前だけじゃなく、どんな人?って思う方は、「弘前聾学校」HPの「校長あいさつ」を開いて見てください。心の中がカラリと晴れ模様になり、思わず笑いたくなると思います。
   (風晴先生、別に他意はありませんよー。) 
  

 さて、聾学校って名前は聞いていても、実際接するチャンスは少ない方がほとんどだと思います。この機に弘前聾学校のHPもご覧になってください。
http://www.chunan-w.asn.ed.jp/~sd/

  どこも、在校生の数が減り、とても少人数になってきています。ごたぶんにもれず、弘前聾学校でも「22年度の在籍数は、幼稚部3名(2学級)、小学部5名(2学級)の計8名となりました。」だそうです。

 でも「子どもたちの数が減少すると学校全体に活気がなくなりがちですが、本校は子どもたちも教職員もいたって元気です。〝ことばを育て、心を育て、人間として育てよう〟を合い言葉に、教職員が子どもたちの〝生きた教材〟となるべく、一体となって取り組んでいきます。子ども一人一人の教育的ニーズと発達の段階に応じたきめ細かな指導の実践こそ本校の特色です。」と、意気軒昂です。

  こういうのを読むと、「特別支援教育こそ、真実の教育の源流」と強く思います。

10月1日に弘前聾学校に遊びに、いえ、講演のオシゴトに行くことになっています。秋の青森は最高です!!  うれしいな。 
 また、アップルロードをあてもなく走りたいです。

 

  今日、あるところで新しい職員の方のあいさつを聞く機会がありました。
「出会いは奇跡です」と、その方は、あいさつを始められました。
「地球上に60億人もいる人たちの中で、一生のうちに出会える人は本当に限られているから」と。

 本当にそうだな、と思いました。

  4月。新しい人たちにたくさん会います。 思えば、第一印象は最悪!だった人が、あとになってとても大切な仲間になっていたり、なんでこうもわかってくれないんだろう、と思っていた人が、外の人に向かっては私たちの仕事を大いに評価する発言をしてくれていたのを人づてに聞いたり。

  早々と結論を出したり、軽々に決め付けたりしないで、ニュートラルな気持ちで、新しい関係を紡いでいけたらと思います。   ただ、相手のペースを読み取りながら距離を測る・・というのは、かなりエネルギー(「気働き」)が必要とされる作業なので、トシを取るにつれて億劫になりますねぇ、ふぅ。

 

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「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

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