ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

  昨日(2月26日)、冬季オリンピックの女子フィギュアの決勝が行われた時間、私はちょうど北九州市に向かう飛行機の中でした。機内テレビでNHKニュースを放送しますというので注視したら、それは午前6時のニュースの収録で、「決勝は4時間後に始まります」とのことでした。がっかり。

  で、真央ちゃんはどうなったのかなーと思っていたところへ機内アナウンスあり。「女子フィギュア決勝のようすが機内ラジオ、チャンネル○○で“お聞きに”なれます」
  乗客、一斉にごそごそイヤホンをつけて“聞き”ました。
  が・・・・・・・・。

 分スケートに詳しいアナウンサーが選ばれているのでしょう。ぺらぺらぺらぺら、専門語も加えて実況中継してくれます。   「左足を軸にしてスピンです」「右手を大きくひろげ、リンク内を左方向に移動します」くらいなら動きが想像できます。でも「ルッツです、着地もスムーズです」とか、「トリプルアクセルを決めました」「何たらかんたらを入れて何たらかんたらしました」となると、その「ルッツ」「「トリプルアクセル」「何たらかんたら」がピンとこない人間にとっては全く動きが想像できませんでした。音声だけによる実況中継は、理解が難しいんだなという言うことがつくづく分かりました。

  日ごろ、子どもたちに「通じない!」「指示が通らない」という嘆きを抱えがちな私たちですが、「こちらは言っているつもり」でも、相手には「わからない」ことも多いんだなーーー、特に音声だけでの話しかけの場合には・・・と痛感。

  発達障害のお子さんを含め、すべての人たちへのコミュニケーションは、相手の理解レベルに合わせた内容を、視覚的なサポートも加えて伝えようとすることが大事、と、いうことですね!

  北九州市小児保健研究会主催の研修会はお医者さんをはじめとする医療関係者、保健師さん、療育関係者、保育士さん、幼稚園の先生方など200人予定のところ350名参加とのことでうれしいことでした。小児科のお医者さんをはじめとする連携への熱意にも圧倒されそうでした。

  それにしても・・・・・100万近い人口があり、保育園が157(!)小学校も同じくらい、幼稚園も80(?)だかもある規模の市で、「連携」とか「一貫した支援」をシステムとして構築するにはどうしたらいいのだろう? と、人口7万6千、「顔の見える連携」が絵空事ではない狛江の住民は途方に暮れる思いでした。   大規模自治体のみなさま、がんばってくくださーーい、とエールを送ります。

 昨年(平成21年)5月に発足した「東京都言語聴覚士会」(都士会)の第1回ワークショップが開かれました。100名近いSTさんたちの参加のもと、温かみのある、有意義な、元気になれる集まりでした。テーマは連携、ネットワークづくり、でした。

   東京都言語聴覚士会
都士会 第1回ワークショップ案内

  全国的にも、成人対象のSTさんが圧倒的に多い中、東京の都士会もご多分に漏れず、小児のSTは少数派です。でも、グループに分かれて、小児対象の人だけで顔をあわせて話ができて、とても楽しかったです。楽しかったと共に、先を歩いてきた人間としての責任も、あらためて感じました。

具体的には、必要とされていながら、なかなか社会的認知が進まず、また配置も進まない子どものSTの配置を進めること、非常勤STたちの後ろ盾になれるような組織を作ること、など、です。

 ちょうど、朝、会場に行く途中の電車の中で、「十勝ADHD&LD懇話会」から送っていただいたばかりの冊子「ともだちだよね なかまだよね Part 2~これからもずっと」を読んでいたのですが、その内容と重なっていろいろなことを思いました。

 上記 十勝懇話会の吉藤さゆり代表は「連携とは・・・ 『限界を知る』『(境界を)にじませる』『任せる』『待つ』『ゆるしあう』『感謝する』こと」とおっしゃっています。本当にそうだなー、と思います。田中康雄先生がおっしゃる「非力の自覚」ということばと共に、連携をめぐって、私の中にあるのとほとんど同じ感覚です。

  この空のもと、全国、いたるところに友あり。   都会にも友あり・・・・。

 ちょうど、あることをめぐって割り切れない思いがあったのですが、「空を見上げて 友を思う」気持ちになりました。
 

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都士会ワークショップ参加者の方へ
 お約束の当日資料(pdf)はこちらにアップしました。
    東京都士会 当日資料 
   ↓
22年02月21日 ST東京都士会 子どもの育ちを地域で支えるため.pdf 

参加者以外でも興味のある方はご自由にご覧下さい。

  冬季オリンピックたけなわです。

 東北地方に住む私の知人が(お母さんですが)「近くで行われるカーリングの講習会に応募したら当たったので練習することにした」とおっしゃいます。私はてっきりスケート靴を履いてやるのかとびっくりしたら、靴は普通の靴なんですね。ほっ。

  カーリングのイメージ、私も大好きです。
ストーンそーっと押し出したり、氷の上をゴシゴシこする動作って「支援者」と呼ばれる私たちの姿そのもののような気がするからです。

  障害名をバン!と告げたり、正しい療育の方法をレクチャーしたり、無理やり教えたりすることを通して、子どもたちや親ごさんたちの鼻づらを引っ張って「ほらほらこっちに来いよ!」ってつれて行こうとしても、なかなか思い通りには行きません。

  「あっちに行くといいんだけどなー」と思いながらストーンをそーっと押し出し、「こっちに行くとラクなんだけどなー」って祈る思いで氷面をゴシゴシするしかできない。
それが私たちの仕事なんだな、って思うことがよくあるのです。

  本当の目的地を見出すのは、本人の力と決断。
支援者がやっていることは、実は、余計なお世話に類することであることも多いのかな・・・と思いながらも、ついつい、「こっちのほうがいいと思うよー」と氷上をゴシゴシするナカガワなのでした。

  2月20日午後の講演はテレビ中継
  システムを利用して、全国40箇所
  ほどの会場でお聞きになれます。

 ←クリックすると拡大します        

テーマは2つです。
 ①子どもの育ちを地域で支える
   〜「ことば」を入り口とした連携のために〜
      (テレビ中継  中川信子)
 ②子どもの成長曲線と発達にかかわる講義
        (各会場で、担当Drのお話)

会場によっては、まだ余裕のあるところもあるそう
ですので、再度のご案内をいたしました。
 (満員になっていたら、ごめんなさい )

詳細は 中川信子講演会案内 をごらん下さい。
           

  大きな本屋さんに行くついでがあって、「そうそう、本を探してみましょう」と思いつきました。 

  しばらく前にテレビで作者との対談を放送していて、中味がおもしろそうだった本です。
  何でも音楽を志す自意識過剰な高校生が、いろいろな挫折や体験を経て、成長していく・・・・とかいった内容のようでした。  
  でも肝心の題は何だったっけ? えーと? 「何とかに何とかしろ!」ってな題だったっけ・・・・。と考えて、あ、そうだ「橋を渡れ!」だったかな、と思いつき、お店の人に調べてもらうと「ホラーですけどいいんですか?」と言われました。

 いや、ホラーじゃなくて、ジャンル的には青春小説、って感じ。それと、三冊連続して出てるはず。
おかしいなぁ・・・・と数日間、割り切れない思いでいたある日「そうだっ!」とひらめきました。
 「船に乗れ!」でした。
  早速ネットで(私は極力アマゾンではなく、近隣の書店を経由するe-hon(いい本)で買っています)注文して読み終えました。

   「船に乗れ! Ⅰ 合奏と協奏」 
         藤谷治 著 
         JIVE  発行

     おもしろかったです。合奏と協奏のちがいについての主人公の捉えかたも、興味深かったです。
  早速2冊目、3冊目を注文したいところなんですが、1600円×2冊をすぐに読み終えてしまうともったいないなぁ、図書館でリクエストして読むことにしようかなぁとまだ決められずにいます。
   そうこうしているうちに一冊目のストーリーを忘れてしまうかもしれません・・・。

  複数の人たちで音楽を作り出すことって、地域でいろんな考えの人たちと目的に向かって進むことと似ている気がします。一人ずつの主張をきちんと出しながら、全体の目的にむかって出っ張ったり引っ込めたり。

  以前参加していた合唱団の指揮者はいつもこうおっしゃいました。 「(他のパートの声を)聴こうとすれば響くんだよ。響かせようと思わなくても、聴けばいいんだ」って。

  子どもの育ちをどう考えたらいいか、よく分からない時代になってきました。世間を覆う論調は「大切に見守る」「安全を保証するのは大人の役割」と言った方向に向かっています。でも、本当にそれでいいのでしょうか?   「生きる力」を育てると言いますが、「生きる力」って何?

    浜田先生たちのこの本は、子どもの育ちをめぐって、育ちを支える環境としての大人の腹のくくり方について、多くの考えるタネを提起しています。

        『赤ずきんと新しい狼のいる世界
      子どもの安全・保護と自立のはざまで
     〜〜「子ども学」構築のために〜〜』

     浜田寿美男+奈良女子大学子ども学プロジェクト
     洋泉社 発行  (2008年2月)
     1700円+税

  ご紹介したい文が多すぎるので、「ともかく読んで見てください」としかいえないのですが、一部分だけ紹介します。

≪親や教師は「子どもたちにどんな力を身につけさせればよいか」とか「どうすればこの子の力を伸ばせるか」と言った話をよくします。(中略) 
  人は何のために力を伸ばすのかと問うてみます。
  あえて答えるとすれば、力を伸ばすことで、その伸ばした力を使って、それまでできなかったこともできるようになるからです。それまでなかった新しい力が身につけば、その力を使ったあらたな世界が広がる。だからこそ力を伸ばすこと、力を身につけることが大事になるんですね。
 「力を伸ばす」ということ、「力を身につける」ことは「この身につけた力を使って生きる」ということとセットではじめて意味を持つということになります。では、私たちは「力を使って生きる」という後者の面をしっかり見ているでしょうか?「力を身につける」という前者の面ばかりに目を奪われて、それを使ってどう生きているか、というところにじゅうぶん目が届いてないのではないかという気がするのです。≫

  今日は、調布市健康推進課「こどもの相談室」(健診後フォロー)事業の一つ「ことばを育てる遊び方教室」の日でした。

  これは、「ことば」の個別相談(月に半日×6回。1回ごとに3枠(3人) 30分きざみの予約制)にお誘いしても、なかなかいらしていただけない方たちに、毎日の暮らしの中で、ことばやコミュニケーションを促す接し方を知っていただき、ついでに「ことば」の個別相談のこともお知らせできるような気軽な会をやりたいね、と始めたものです。今は年に3回実施で定着してきました。

 わらべ歌や手遊び歌がことばの育ちにも大きな意味を持つこと、体を使った遊びが「ことば」の基礎になる、ということなどを解説しつつ一緒に楽しく遊ぶ1時間のプログラムです。

  「ことばが遅めかな?」のお子さんたちにそのつど保健師さんたちが声かけしてくださるのですが毎回反応は上々で、今日は、な、な、なんと18人の参加でした。今までの最高記録かも。 毎回大泣きする子、脱走したくなる子、おもちゃを離したくない子、いろんな子がいてほんとにかわいいです。

  リーダーを務めるナカガワは、個々のお子さんのことなどほとんど目に入らす、進行させることで精一杯になってしまいますが、でも、毎回、とっても楽しいです。わらべ歌って、なんてスゴイ教育的音楽なんだろう、と説明しながら自分が感動します。

  事業って、ともすれば「こなせばいいや」みたいになりがちな中、担当の保健師さん、助っ人に来てくださる児童館職員の方たち、きょうだい児の保育を担当してくださるシルバーさんたち、みんなで一生懸命作り上げる感じがまた何とも言えず、充実感があります。  終わってから、「事故がなくてよかった!」って思います。これについては、結構、緊張します。  

詳細は「地域保健連載バックナンバー」 をご参照ください。
2007年7月号〜10月号「ことばを育てる遊び方教室」です。

  福井県鯖江市の保健師さんたちのお招きを受けて行ってきました。   京都で打ち合わせを済ませてから、福井方面に向かったのですが、それこそ「トンネルを抜けると、突然雪国に!」という不思議さでした。

  5日の夜は保育園や幼稚園の先生たち、保健師さん、療育の関係者の方たち、6日は地域で子育て支援にかかわる方たちの集まりでした。時々強く吹雪く天候の中、沢山の方たちに話を聞いていただき、またまた元気になって帰ってきました。

  保健師さんという人たちは、対象者に寄り添いながら、でも、どこかでは“引導を渡す”時期を測りつつ、いつもゆれながら悩みながら仕事をしている人たち。今回も、2講演を終えた後、おいしいお料理をいただきながら、しゃべりにしゃべって、あらためて、保健師の底力を感じました。   保健師の仕事は、なかなか説明するのが難しいですが(STの仕事も同じですが)ともにがんばろう!と思います。

  帰りは、雪がひどく、もしかすると電車が止まってしまうかもしれない、という状況でした。新潟県内ではほんとに運転中止になってました。こういうスリリングなシチュエーション、私は大好きです。
 鯖江から東京へは、通常は米原経由(琵琶湖の東側を通る)名古屋に出るのが一般的ですが、米原方面行きの電車は30-40分遅れとのこと。いつになるか分からないので、遠回り覚悟で、ちょうどホームに入ってきた京都方面行き(琵琶湖の西側を通る)の「サンダーバード」に飛び乗りました。そしたら、なんと!!  湖西線内が強風で通行できないので、代わりに米原経由京都行きという経路をとる、との車内アナウンス。ラッキー!!でした。  
  猛烈な吹雪を通って走り、米原を過ぎてしばらくすると、ウソのような晴天。キツネにつままれたような・・・とはこのことです。

     鯖江では、雪がクルマのガラスに当たってカラカラ音がしました。長く生きてきたけど、こんな雪は初めて。何でも、雪にあられが混じっているからだそうで、「ええーー、いつも、雪が降るとこんなですよぉ」って、おっしゃってました。
  家に帰ってから、ウィキペディアで調べたら、あられには雪あられと氷あられがあるそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9C%B0
 

  『日置真世の  おいしい地域(まち)づくりのためのレシピ50』 
        著者  日置真世       
        発行  全国コミュニティライフサポートセンター
        発売  筒井書房

    北海道の釧路には名物がたくさんあります。
「マザーグースの会」しかり、「えぷろんおばさん」しかり、「ネットワークサロン」「ゴキゲン子育て」「小児科医の堀口貞子さん」そして、そして・・・・・。
  この本の著者の日置さんも、もちろん、名物中の名物と言っていいと思います。

日置真世とは何か? ご本人の言によれば「所属は地域、肩書きは地域コーディネーター」。 今は、地域の底力について、大学で研究中です。 

  障害のある娘さんと一緒に暮らすことを通して、「地域」に深く切り込んでいった日置さんがたどり着いた境地は「課題を宝に変えて地域づくりをするのなら、地域経済が抱えている課題も福祉の発想を取り入れてやってみよう。それはけして、非現実的なことではなく、おもしろく重要な示唆を含んでいる方法だと思うのです」 

  「障害」を入り口として、結局それは「まちづくりの本質」とつながるものになって行きました。   私もささやかながら、「わが町」に根ざすとはどういうことか?考え、体を動かす中で、日置さんと全く同じように考えるようになったので、とても共感しました。

  「地域に軸足を置くと、元気で、楽観的になれるよ!!」と、私も言いたいです。

  特別支援教育巡回相談のチームとして、狛江市内の小・中学校を回っています。   最近お尋ねした小学校は、ちょうど息子二人が卒業した学校で、しかも、クラスまで同じでした。チョロチョロしたり、先生の質問にだしぬけに答えてしまったり、イスをガッタンガッタン揺らしたり、ハイハイ!と手を挙げるのに当てられるとモゾモゾして答えられなかったり・・・。

  「そういうこと、あったよなぁ」「そういう子、いたよなぁ」「うちの子も、ちょうどあんな具合だったなぁ」と、25年も前のことを思い出しながら、なんだか、タイムスリップしたような気分でした。

  泣き虫だったり、おこりんぼだったり、勉強が苦手だったり、かけっこが速かったり、いろんな子がいました。いろんな先生の影響を受けながら、6年間一緒に過ごし、さらに中学校でも一緒に育ち、それぞれにりっぱな大人になって行きました。わが息子たちもいろんなエピソードをたくさん残してくれました。

 そういえば、息子が1年生の体育の授業参観のとき、マット運動だったか(?)に全然参加せず、体育倉庫に隠れて出てこなかったことがありました。
 先生に「いつもあんなでしょうか?」と聞くと、「だいたい、あんな具合ですよ、でも心配いりません、そのうち出てきますからね」とのこと。
  「ええーーっ? 大丈夫なの?」と心配でしたが、先生のおっしゃるとおり、「そのうち」出てきて、時間の後半には、何食わぬ顔で参加していました。 

 そんなことがあれこれ思い起こされて、ついつい、ニヤニヤしながら、クラスと授業の観察をしていました。子どもたちは、本当にかわいいです。

  先生たちは、昔も今も変わらず、勉強を教えるのが好きで、育ちゆく子どもたちを愛しています。この国の未来は、この教室の中で作りだされているんだと実感します。  教育予算を増やし、もっともっと子どもたちと直接かかわれるよう、先生方の負担を減らしてあげたいものだ、とつくづく思います。

  地方での講演が続くと「大変ですねぇ」とよく言われます。確かに体は疲れますが、でも、講演に行けば行くほど元気になって帰って来る日々です。  かえって、家にいるより、講演先でのほうが体にいいかもしれません。

  「保健師さんからの依頼は基本的に、お断りしないようにしてます!」というのが、私の自己宣伝だったのですが、最近はちょっと様変わり。
  地域での発達障害理解を進めるため、あるいは、ネットワーク作りのために多職種・地域の方たち、時に保護者も交えて、一緒に同じ話を聞いてもらうという企画が多くなっています。必ずしも保健師主催とは限りませんが、お引き受けすることがふえています。
 発達障害概念は、すべての人たちが理解し合い、つながるためのまたとない入り口だと思っているナカガワにとっては、これは、またとないチャンスなので、いそいそ出かけるのです。

  1月30日、31日は、熊本市発達支援センター主催のそういった講演会でした。話を聞きに来てくださった支援者の方たち、一般の市民の方たち、保護者の方たちに理解が広がっていくことを願っています。所長はじめ、センターのスタッフの方たちの熱い思いに触れ、私もがんばろうと思いました。

 それと、最近感じることは、私ってなんと幸運なんだろう、ということです。 トシは経てきたものの、狭い範囲で、自分の感覚と三木先生の教え+旭出学園での経験のみを頼りに、ただただ現場ではたらいて来た私ですが、そんな、自分のささやかな経験や考えをお話しするだけで「なーるほど」「元気になった」「自分のやっていることがこれでいいんだと思えた」「明日からまたがんばろうと思えた」などという感想をいただくことができまるからです。

  そういう感想をいただくことで私は「私の考えてきたこと、やってきたことは間違ってなかったのかもしれない」と思え、それこそ「元気になる」ことができます。エンパワーの循環ですね。

  東京都多摩地区の社会教育委員の方たちの集まりで、今、「学び返し」ということばが使われるようになっていると言います。社会教育、公民館活動などの中で、市民として学んだことを、今度は地域に具体的に返して行こうという動きのことだそうです。

 私もお会いしたお子さん、ご家族、いろいろな人たちに学ばせてもらったことを、今度は、新たにお会いする方たちにお返しできているのかな。  仕事で「学び返し」ができるって、本当に幸運なことだ、と思います。

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「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

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