ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

  一年間、お世話になりました。

  年の後半、秋以降は、異常な忙しさに巻き込まれ、更新もままなりませんでした。
ご紹介したい本も机の横に山積み・・・・という状態です。

その上、年末に、メインのパソコンが使えなくなってしまい、まだ生き返りません。そろそろ買い替えの時期なのかもしれません。

  12月25日過ぎに「まだ年賀状を買ってないの」って言うと、周りの人たちに「え? 書いてないじゃなくて、買ってないの?」って驚かれましたが、結局、今年は年賀状を出すこと自体をあきらめることにしました。年賀状関係のソフトや住所録が全部ストライキ中のパソコンに入っているからです。別のパソコンにさささっと入れ替えればいいのでしょうが、そういうスキルは持ち合わせておりませんし・・・・。 10日ほど前から、親指の付け根が痛くなり、宛名の手書きも困難なことも理由の一つです。

  というわけで、今年、年賀状をすでに投函してくださった方、年が明けたら出そうと思っていた方、どうも、すみません。今年はパスします。

  なんだか言い訳ばかりを並べましたが、来年は、行くべき方向を見定めて、残された時間と体力とを考えながらできることに取り組む所存です。

 みなさま、いい年をお迎えください。

  テレビで見たことですが、関西学院大学の人間福祉学部が第二言語として日本手話のコースを設けたところ、600名の学部生のうちの129名が希望し、人気第一位だったそうです。毎週の授業で、学生たちが見る見るうちに手話表現を学び、使えるようになっていく姿が印象的でした。


  私はSTなのに、簡単な手話すらできないことを、いつも後ろめたく思っていましたが、そんな私でも、手話を身につけられるかも、と思える、とてもわかりやすい本とDVDを寄贈していただきました。
 両方とも「全国早期支援研究協議会」http://www.soukisien.info/が作ったものです。

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「おやこ手話じてん」    
     全国早期支援研究協議会 編   
     東邦出版   1800円

  「おててでおしゃべりたのしいね。
  こういうとき、手話でどうするんだっけ? 
  そう思ったとき、この「じてん」をひらいてみてください。 
  きっとそこから、あたらしい世界がひろがることでしょう。」

  日常生活に必要な語彙の中から1305語をイラストつきで配列してあります。「言う」と「思う」って、どうちがうんだっけ?  と思ったら、そのとたんに調べられます。イラストもとてもかわいく、分かりやすいです。

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「おやこ手話じてん    DVD版」(DVD2枚組)
     3500円 
  上記、「おやこ手話じてん」に入っていることばの中から
  1300あまりのことばが動画で収録されています。

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申し込み方法

1)ご希望の出版物名
2)数量
3)注文者氏名(所属機関)
4)送り先住所
   を明記の上 下記「早期支援協議会」までお申し込みください。
メール      mailto:soukisien@yahoo.co.jp
ファックス  03−5397ー6562
ホームページ  http://www.soukisien.info/

5)紹介者  そらとも広場  と記入していただければ割引特典が受けられます。

 

 

  先週、たまたまつけたテレビで映画の公開にあわせて、「のだめカンタービレ」をやっていました。翌日の後編も一生懸命見ました。本業の仕事の忙しさにかまけて、音楽や歌の楽しさと力をすっかり忘れていたなぁ、とつくづく思いました。

  それに触発されて、敬遠していたi-podを買い込み(敬遠していたのは、猫も杓子も持ってるから・・・・です)新たに曲を入れようと奮闘中です。
 別の形式のMP3プレイヤーは持っていたのですが、使い勝手がイマイチ、というか表示の字が小さくて老眼の身にはつらくなってきていました・・・・ 
 でも、新しいものは難しい。 i-tune? 同期? プレイリスト? ジャンル? レート?

 

    音楽はいいですね・・・・・・・・。
 20年前かもっと前、耐えがたく辛いことが続いたころ、一日中ウォークマンで中島みゆきの曲を聞き続け、外界を遮断していたことを思い出しました。私は若いころに戻りたいとは全く思いません。苦しいことが多すぎました。私は、今が一番好きです。

 春に話題になったスーザン・ボイルさんのCDも出ましたね。
クリスマスに合わせてこれも購入。物入りなことです。
スーザン・ボイルさんの歌声はYou Tube で1億2000万回再生されたとのこと。
私も何回聞いたかわかりませんが、聞いているだけで、なぜか涙が出てきます。

 ことばは人間にとって、とても大切な「心の乗り物」であることは疑いようのない事実です。
でも、ことばを越えたところで、「何か」が伝わる、しかも、深く伝わるっていう経験を、もっともっとしたいものです。

  来春、新しい家ができたら、ここ数年、弾く暇も気持ちの余裕もなくて、ずっと預けっぱなしになっていたピアノが再度戻ってくることになっています。音楽のある暮らし。ちょっとワクワクします。

  そして今日会った古くからの友人と「ねぇねぇ、狛江でコーラスやりたいねぇ、障害のある人も、保護者も支援者も一緒に歌えるような・・・」「誰か、教えてくれる人の心あたり、ない? もちろんボランティアかそれに近い謝礼で?」などと盛り上がりました。
  「強く願えば、きっとかなう。」
 今回も、誰かが、どこかで助けてくれて、来年は、「ともに うたう」というこの夢、実現するような気がします。  

  我が家から自転車で5−6分のところにあるそば屋さんは、そばやうどんや丼物のおいしいお店です。日本そばやうどんのほかに、中華そばもやっています。   私たち家族がそろって大好きなのはここのタンメンです。近所の知り合いのお母さんたちは「かくじつ家のタンメン」って言うと「おいしいのよねーー」と声をそろえて言います。あ、このそば屋さんの名前は「かくじつ家」って言うのです。どういう意味だろ?

 先日久しぶりにお店にタンメンを食べに行きました。いつもと変わらず、とてもおいしかったです。
一日分の野菜の必要量がらくらく取れそうなほど、野菜満載で、しかもさっぱりしているのです。
 で、今回初めて気が付いたのですが、モヤシのひげ根が全部取ってあるのです!! 
感動したので、思わず、奥さんに「もやしの根っこが取ってあるんですね!!」って言ってしまいました。

 「おいしさ」とか「よさ」とか「本物」とかいうものは、いろいろな側面から成り立っているのでしょうが、たかがもやし一つについても、その下処理をきちんとていねいにやる・・・ということが、できあがりの姿や味を作りだしているのですね・・・・。

 毎時間が真剣勝負! と自分に言い聞かせても、この仕事、長くやっていると「いつものアレ」でやり過ごせることが増えてきます。細部にいたるまで緊張感を持って、最善の臨床を提供しようとしているか? と もやしを食べながら、自問自答しました。 

  夕方、狛江の町を自転車で走っていたら、後ろからこんな会話が聞こえました。
   母「どうしたの? おひざが寒いの?」
   子「うん」
   母「ひざ掛け、もってくればよかったね」
   子「・・・・・・」
  どんな親子かしら?と、思わず自転車のスピードをゆるめて追い越してもらいました。幼稚園の年少さんか年中さんくらいの男の子が、自転車の後ろの席に乗っていて、確かに半ズボンの素足。今日は日中がとてもあたたかだったので、寒さ対策をせずに出かけて来てしまったのでしょう。

 それにしても・・・・・

子どもが「おひざが冷たい」と訴えたりすると、母たるもの、「もうすぐだからガマンしなさい!」ってついつい反応しがちだと思うのに、「ひさ掛けもってくればよかったね」って、すぐに言ってあげられるお母さんってステキ。

  なんだかほのぼの気分で家に帰って、夕食にしました。今日のメニューは豚汁と、焼きサバとお漬物。塩分、多かったかな?
  

  12月6日、大阪で開かれた「日本コミュニケーション障害学会 第29回講習会 『リハビリテーションに役に立つ脳と心の視点〜高次脳機能障害の理解のために』」に参加してきました。

  失語症を扱うSTは、失行・失認を含めて、高次脳機能障害にかけては誰にも負けない! と言い切れるだけの力量を持っているといいのですが、残念ながら、目前の患者さんたちの「訓練」に追われて、なかなか広い視野を持つことができないでいるのだなぁ、という感想を持ちました。  

 講師の宮森孝史先生は臨床心理をバックグラウンドとする先生でした。本当に充実の講習会で、10時から16時半までが短く感じられるほどでした。知的興奮って久しぶりの体験でした。  

  宮森先生は、右半球損傷の方たちの構成失行、観念運動失行、着衣失行や、半側空間無視などの例を豊富に挙げて話してくださいました。私も、昔、病院のリハビリテーション室に属していたころ、脳血管障害や交通事故後の脳の損傷のためにおきる様々な症状の患者さんたちにお会いしていたころのことを思い出しました。
  半側空間無視なんて、教科書では習いましたが、目の前の患者さんが実際にそのような状態でおられるのを見ると、不謹慎な言い方ではありますが、「脳ってスゴイなぁ・・・」と感動したものでした。同時に、STとして、どう工夫をしてもそういう状態を治してあげられないという無力感にもさいなまれましたっけ。

  今は、私は、いわゆる発達障害のお子さんたちと多く接するようになりましたが、子どもの行動を理解し、望ましい対応策を繰り出すためには、高次脳機能障害の知識が不可欠だといつも感じています。特にLDの場合には。 でも、今日の宮森先生のお話で、「右半球損傷による症状」という視点を導入すると、ADHDやPDD(広汎性発達障害)のお子さんたちの行動も、より理解しやすくなるように思いました。

 脳科学、脳画像診断が進み、病巣部位、障害部位を特定することによって症状をキレイに説明しようという方向でものごとが動いているような昨今ですが、それには獏とした違和感を感じていました。その“感覚” があながち間違っていなかったらしいと確信できて、ちょっと興奮気味です。世の中には、広い視野での研究をしている研究者がおられるんですねーーー。

宮森先生が監訳された本が紹介されました。早速買って読んでみようと思っています。 

『右半球損傷  認知とコミュニケーションの障害』 P.S.マイヤーズ 協同医書出版
   

  アマゾンでは次のように紹介されていました。面白そうでしょう??
患者のQOLに重大な影響を及ぼす右半球損傷による障害、特に認知とコミュニケーションの障害について広く研究を概観し、その診断と治療、リハビリテーションに関して十分な情報を提供する、臨床的視点を重視した待望の書です。
病識が浅い、楽観的、集中力に乏しい、意欲が空回りする、指示に従わないといった右半球損傷者の特性が、なぜ生じるのか、そして、どのように対処したらよいのかについて、それぞれ認知機能障害とコミュニケーションの視点から丁寧に解説されています。
密接に関連し合っていることの多い右半球損傷の徴候や症状に関しても、臨床経験や実験、そして様々な研究を交えながらその関連性について詳説されており、臨床家にとっては治療へのさらなる応用のヒントが、研究者にとっては患者の行動に影響を与えている一連の症状をより深く知るための手がかりが豊富に示されています。

 日本感覚統合学会の第27回大会が岡山で開かれます。

 大会テーマは「あそぶ わらう それも療育 つなげよう 子どもリンク」です。  
  
http://www.geocities.jp/si2009okayama/


とても魅力的なテーマが並んでいたので、早くお知らせしなくっちゃと思っていたのですが、超!のつく多忙のため書き込む時間がありませんでした。
  やっと一息ついたら、すでに事前申し込みは定員に達し、当日申し込みは受付ないそうです。残念。

でも、この機会に、ぜひ、感覚統合学会のホームぺージのぞいてみてください。
http://www.si-japan.net/
発達障害などの子どもの理解のために、ステキな入り口になると思います。
また、「実際にしてあげられることがある」というのも、とてもうれしいことですし。
来年の大会は北海道だと小耳にはさみました・・・・。

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「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

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