毎日新聞に2回連載で「ことばの遅れ」が取り上げられました。
ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。
「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。
毎日新聞に2回連載で「ことばの遅れ」が取り上げられました。
片倉信夫さんという人がいます。大学時代の知人です。 「僕が自閉語を話すわけ」(学苑社 現在品切れ)「僕と自閉症」(学苑社)など、何冊か本を書いてもいます。
片倉さんは、強度行動障害の子どもや成人を対象に、文字通りからだを張って取り組むことをやってきたのですが、そのための会社を作りました。
それが「かくたつグループ」です。
今は体調不調のためリタイアしています。
ストレートな物言いから、批判も賞賛も多い片倉さんですが、彼の書いた原稿をアップしているHPがあります。
「辰源のひとりごと」
http://www2.bbweb-arena.com/kakutatu/
今日は、ちょっと、ある必要があって、このページをのぞきました。その中に、「アスペ・エルデの会」が出している「アスペハート」に連載した文章が収められています。
http://www2.bbweb-arena.com/kakutatu/myweb117052001.doc
中でも第四回、精神科医の臺弘(うてな・ひろし)先生の本「誰が風を見たか?」(星和書店)、をめぐる随想は、読み終えて「ふーーーっ!」と言いました。
また、「講演集・対談集」の中の「対談編」に収められている「現代思想」97年11月号の対談「一緒に食べる、一緒に寝る、力を抜く、ためらう・・・」は、人と人との関係、コミュニケーションということについて、ほんとにスゴイところまで掘り進んだ人がいるものだ・・・・と舌なめずりするような気持ちにさせられました。
http://www2.bbweb-arena.com/kakutatu/myweb117_049.htm
ちょうど今、精神科医の中井久夫先生の「こんなとき私はどうして来たか?」(医学書院)を再読しているところです。
自分をも、相手をも相対化するまなざしを獲得し、その中で「希望を処方する」ことが「センセイ」と呼ばれる職種ーーセラピストも含めてーーに共通して求められていると思います。
詩人、アラゴンは「教えるとは(共に)希望を語ること、学ぶとは誠実を胸に刻むこと言いました。支援だって、同じでしょう?
個別の障害名を題名につけた「接し方」「扱い方」の本の洪水です。
でも、表面的なスキルだのメソッドだのにとどまらない、人間の「関係性」について、思想・哲学の領域のことを、生きたことばで語れる現場の人が、今こそ必要になっている・・・・と思いました。
かなり読みでのあるHPなのですが、これからしばらく、「辰源」さんのHPの追っかけをしてみようと思っています。
まほうを手に入れました。ナベの話。一般商品名は「保温調理鍋」です。
数日前、ボタン型電池を買いに近所の量販店に行き、ついでに台所用品・鍋の売り場で以前から気になっていた「保温調理鍋」のふたを開けたり閉めたりして、「これはどのような品なのか?」と検分していました。
そしたら、後ろから「それ、便利ですよー」との見知らぬ奥さんの声。何でもその方は、4年前に定年退職した時に、その鍋を買ったのだが、便利で便利で、ついに小ぶりのも追加で買ったほど。今日も、かぼちゃの煮物をしかけてきたので帰るとできているはず、すぐにご飯になるはず、楽しみだ・・・・とのこと。
1万数千円もするので簡単には買えないゾ。
でも、忙しいとついつい炒めものが多くなり、健康にもよくなさそう。よっしゃ!決めた!買いましょう!とネットの「価格com」で最安価格を検索して、1万円ちょっとで購入しました。
届いたのが4日前ですが、先輩のご忠告どおり、すでに毎日活躍しております。10分火にかけて煮たあとは、その「保温用外鍋(魔法ビンのような仕組みの、熱を外に逃がさない構造)」にすぽっと入れておくだけで、数時間後に帰宅すると、ほくほくの肉じゃがや、とろとろシチューができているのです。
ありがたや、ありがたや。実際に体験した人の声は、頼りになるなー、ってあらためて痛感しました。あのとき、あの奥さんが声をかけてくれなければ、私はまだこの鍋を買わなかったはず。
仕事についても同じようなこと、あります。
迷いに迷って就学先を決めた方に聞くと、先輩お母さんの話が一番の決め手になった、という話をよく聞きます。
専門家はどうがんばっても、先輩にはなれないんだな・・・とちょっとひがんだりして。当たり前のことですが。
「一手間余分にかかる、苦労多い子育て」を体験した先輩お母さんたちを組織化して、相談組織を立ち上げた母たちが調布にいます。
体験者の話こそ、一番の頼り。
全国各地にそういう気軽な相談のしくみができるといいですね。
(株)ファイザー製薬による「全国保健・保健活動セミナー」が開かれます。
テーマは二つです。
「子どものことばとコミュニケーション」(中川)と「子どもの成長に関する最新の知見」(伊藤純子先生 小児科医)
テレビ会議システムを使って、全国の会場での受講が可能です。
日時 2009年3月7日(土)午後2時ー5時
場所 全国の受信可能会場(63会場)
全国保健センター連合会 HPにも掲載されています。
http://www.zenporen.or.jp/se_ev/index.html
会場等の詳細は
http://www.zenporen.or.jp/se_ev/pdf/2009_03.pdf
受付開始は2月2日ですが、事前にお伝えしておきます。 遠隔地の方はどうぞご利用ください。
どこかで、こんなことばに会いました。
「絆」という字は「糸」と「半(分)」と書く。
片方が糸の半分を出し、片方が半分を出し、その糸が結び合うと「絆」になる、と。
辞書的な意味での「きずな」の語源は「引き綱」とか「騎綱」というところから来ているらしいのですが、「半分ずつ差し出した糸が、結び合って きずなになる」っていう、主体的、意図的な行為である、という説明はとても納得!でした。
おりしも、今年の1月19日は東大安田講堂「落城」から40年。
いろいろな番組でそのころの映像が流されています。
私は全共闘ではありませんでしたし、火炎瓶と投石とで革命が成就できるとは思っていませんでしたが、でも「世の中間違っている」「強いものの言いなりの世界はおかしい!」というメッセージを発し、また「何のために、誰のために学ぶのか?大学は誰のためにあるのか?」という問いを自分と社会とに向けた大学闘争(紛ではなく)は、今も自分の中にも宿題として残っていると思っています。
「落城」した、安田講堂の中に残されていたという落書き
連帯を求めて孤立を恐れず
力及ばずして倒れることを辞さないが
力尽くさずして挫けることを拒否する
というフレーズは、いつ読んでもカッコいい、と思う。 トシを経た分、表現の仕方は若いころよりもたくみになったはずですが、障害のある人たちにかかわる仕事をする以上、こういう意識を忘れたくない、忘れるべきではない、と思います。
つまり、たとえ一人ででも、しっかり立って、糸を差し出し続ける。そうすれば、必ず、糸を差し出してくれる相手が見つかるはず。そこに結び目、絆ができ、ネットワークができてゆく、ということ。
今は、カッコいい「孤立」を感じることはほとんどなくなりました。 それはそれでうれしいことですが、「たとえ一人だけでも、我は行く!」みたいな、どこか、悲壮な感じも美しくて、捨てがたいような気もしたりして・・・・。
あちこちでセミナーや講演会が開かれます。 情報過多の気もしますが、目に留まったものや、私自身がかかわっているものについて情報提供をしていきますので、よろしくお願いします。
稲城市で講演会が開かれます。詳細は以下の通りです。
「ひとりひとりを大切にーー特別支援教育がめざすもの」
稲城市内の各学校でも特別支援教育がスタートしています。
障害のある子もない子もそれぞれの力をのびのびと伸ばしていける教育を親たちは求めています。
特別支援教育の導入で学校現場はどのように変わり、子どもたちはどういう支援をうけられるのでしょうか?
長年、子どもの発達支援に関わってこられた言語聴覚士の中川信子先生(「子どもの発達支援を考えるSTの会」代表)をお招きして、特別支援教育がめざしているものとはなにか ひとりひとりの子どもを、障害のある子もない子も、すべての子どもを大切にしていく教育の根幹とは何かをお話しいただきます。
☆ 日時 平成21年1月17日(土) 午後2時〜4時
☆ 場所 城山体験学習館・視聴覚室
042−378−7100
(JR南武線南多摩駅下車徒歩10分
稲城市立中央図書館内)
☆ 講師 中川信子先生
(言語聴覚士・子どもの発達支援を考えるSTの会代表)
☆ 参加費 資料代100円
※ 保護者教育関係者、また、子どもの教育に関心をお持ちの方など、どなたでも参加できます。なお聞こえない人への情報保障として手話通訳とパソコン要約筆記がつきます。
主催 たんぽぽの会(稲城市聴覚障害児を持つ親の会)
後援 稲城市教育委員会
独立行政法人 特別支援教育総合研究所主催のセミナーが 開かれます。
テーマ
発達障害のある子どもの支援を考える−これまでとこれから−
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■期日 平成21年 2月13日(金)
■会場 国立オリンピック記念青少年総合センター
■定員 700名
■主催 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所
■内容
◆シンポジウム
関係機関の連携・情報の共有化による総合的な支援の確立を目指して
◆発達障害教育情報センターの取組の紹介
◆ポスター発表
◆分科会
【第1分科会】
一貫した支援システム−後期中等教育に焦点を当てて−
【第2分科会】
発達障害の脳機能に迫る−脳科学からの理解−
■セミナーIIの詳細および参加申し込みはこちら→http://www.nise.go.jp/blog/2008/06/post_865.html
争いのない、平和な年になりますようにとか願ったばかりというのに・・・・。
今日、用事があって狛江駅まで出かけました。駅前のバス停のすぐ前にでっかいワンボックスカーが停まっていて、バスが発車できません。あと2メートルくらい前に寄ってくれれば、発車できる程度のスペースができます。 バスの運転手さんは最初は控えめに「プッ、プッ」と警笛を鳴らしました。が、クルマがぜんぜん移動してくれないので、「プップップッ!」「プッ!プッ!プッ!プ!!」とだんだん大きな音で鳴らします。ぜんぜん反応がないので、ついに「プ-ーーーーーーッ!!!!!」と連続音で鳴らしました。が、前のクルマの50歳くらいの運転者(男性)はまったく平然としています。
そして 男は、ウィンドウを全開にして「野次馬がうるさいんだよ! 田舎ものが!!」と私めがけて怒鳴りました!!
さっすがに、ここまで言われると、もう、アタマに血がのぼった!!!
「田舎だけど、大好きな町なのよ!!」と大きな声で怒鳴り返してやりました。
私も、いざとなったら怒鳴り返すことができるんです。トシを取ると、できるようになることがふえます。でも、あーー、血圧上がった!! あぶないあぶない。
そばにいた人がクルマに向かって「そういうあんたの方が田舎者だよ! 人の迷惑も考えられないで!!」っていっていました。
でもそのときは、その運転者は、ウィンドウを閉めてしまったので、聞こえなかったかもしれない。残念・・・・。
急いでいたので、そのまま電車のホームに入ったのですが、そのあとどうなったのか?
「関係ない!!」って、運転男は怒鳴ったけれど、私は「関係あるわよ!!」って思いました。だってここは「私の町なんだから!!」って。
「悪いことはしてない!!」って怒鳴ってたけど、「悪いことはしてなくても、人に迷惑をかけてるわよ!!」って言ってやればよかった、と、後になってから、思いつきました。
新年早々、勇気ある行動(?)をして、ちょっと気分よかったです。
そして、轢かれないでヨカッタ。
◆ みなさま、お元気でお過ごしくださいますように。
中川信子
「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。
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