ここは中川信子のホームページです。ことばの発達や障害について、
また、言語聴覚士に関連するさまざまな情報を配信していく予定です。

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。
疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

 

疲れたとき、心弱ったとき、考えあぐねることがあるとき、ふと星野富弘さんの詩画に会いたくなります。その時々で、立ち止まる詩がちがいます。星野さんの詩は、自分の心の鏡なのでしょうか。

毎年、星野富弘さんのカレンダーをかけています。2009年用もすでにスタンバイ中。
かさばるので持ち運ぶのはなかなか大変ですが、一般書店でも手に入るようで、こちらのページに一覧が載っています。http://www.tomihiro.net/

2008年用の中から、私の大好きなものをひとつ。 何回読んでも、何十回読んでも、「ほんとだなーーー」という思いでいっぱいになります。

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 「悲しみの意味」(サフラン) 

冬があり夏があり  
昼と夜があり
晴れた日と  雨の日があって
ひとつの花が 咲くように
悲しみも  苦しみもあって
私が私になってゆく 

         星野富弘 花の
詩画集「花よりも小さく」  偕成社

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今年も、たくさんの親ごさんたちにお会いしました。

長いおつき合いの方も、一度、二度お会いしただけで次の場をご紹介した方も。
いずれの方たちにも、その方だけの昼と夜、晴れと雨、悲しみと苦しみがあるにちがいありません。
そして「支援者」と呼ばれる側にいる私(たち)にも、それぞれの無力感や悔しさ、もちろん、喜びや感動もありました。
そういう双方の思いが交錯し、「私」らしく成長しあえたかな?
そんなことを思う、年の瀬です。

年賀状作りの続きをする気になれず、ついつい、こちらの更新をしてしまいました。

 

 コミュニケーション障害学会 言語発達障害研究分科会主催のセミナーのご案内です。 コミュニケーション障害学会は、ST(言語聴覚士を含むことばやコミュニケーションの専門家)の集まりです。


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セミナー「子どもたちの文レベルの問題をどうとらえるか」のご案内
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日時:2009年2月8日(日) 10:00〜16:00

場所:北里大学 薬学部1号館4階1402講義室

会費(当日払い):3,000円(会員)、5,000円(非会員)、学生1,000円

共催:北里大学,国際医療福祉大学,明倫短期大学

内容
1.はじめに
   (分科会代表:国際医療福祉大学 田中裕美子)
  2.事例紹介
   (明倫短期大学ことばクリニック 青木さつき、 北里大学 柴玲子)
      〜昼休憩〜
  3.事例のまとめとディスカッション
   (北里大学 石田宏代)
  4.成人の文法障害と小児の文法の問題(仮題)
   福岡教育大学 石坂郁代先生
  5.全体のディスカッション および 総括

 
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申し込み方法  (〆切:1月30日/定員80名)
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お名前、ご所属、連絡先、(コミュニケーション障害学会会員は会員番号も)
ご記入の上、 mailto:lddrs01@yahoo.co.jp までお申し込みくください。

詳細は日本コミュニケーション障害学会HPをご参照ください。http://wwwsoc.nii.ac.jp/jacd/pdf/seminer_announce200902.pdf

 

派遣切り、非正規労働者の解雇。この寒空に、職ばかりではなく寝る場所も突然奪われる人たちの姿が連日テレビに映しだされています。抗議行動や、支援の輪が広がってゆく さまも一方に報道されます。
心の中で「がんばれ!」というだけで、自分はあったかい場所でパソコンに向かっていることを後ろめたく思い、せめて寄付でもできないものかと「もやい」のページを探したところ寄付の口座が載っていました。
 早速実行しようっと。

     「ご協力ください」
        ↓
http://www.moyai.net/modules/m1/index.php?id=11&tmid=22

 「もやい」が向かおうとしている方向は、どうやら、障害のある人たちを応援しようと思っている人たちが向かっている方向と共通しているようです。

moyaiさんのブログから抜粋します。

   ◇「(ボランティアとは)隣近所同士で交代にて家の前を掃く掃除当番に近い感覚なのだ。」
◇「辛い時はお互い様、今は助ける側だけど、自分がピンチになった時は助けてくれよ」と、堂々とお願いしたらいい。」
◇世の中に「ボランティア」という言葉が無くなるその時、行政の手も借りず民間の手で携えてゆける念願の日になるというのが僕の持論です。
◇新年の祈願:「人らしく生きる行為が、当たり前の世の中になりますように」

    全文はこちら
       ↓
 http://www.moyai.net/modules/weblog/details.php?blog_id=443

 また、こんな文章にも出会いました。

 

「生きている それだけではいけないの?」
http://www.moyai.net/modules/news/article.php?storyid=158

ちなみに「もやい」が発行している通信の題は「おもやい」

私は小さいころからおもちゃや服などを姉や友だちと「おもやい!」にしていました。
「ひとつのものを、分け合って使う」ってこと。
「おもやいね」「おもやいにしよう」って言っても、東京の人には通じなかったのでショックでした。どうやら九州のことばだったらしいです。
ちなみに「おもやい」には「お互いさま」って意味もあるとか。

 

「続・自閉っ子、こういうふうにできてます」(岩永竜一郎・ニキリンコ・藤家寛子ほか 花風社)
が12月10日発売されました。

岩永さんは作業療法士です。感覚統合の知識を織り込みながら、アスペルガー症候群の人の、生きづらさを説明的に、かつ楽しくわかりやすく書いてあります。

第一作の「自閉っ子 こういうふうにできてます」に出てくる「コタツに入ると足がなくなる」とか「雨があたると痛い」っていう話、感覚統合をかじっていて「固有覚」や「触覚」の知識のある人なら、何の不思議もないことですが、ニキリンコさんや、藤家さんたちは、成人するまでそういう視点に触れるチャンスもなかったわけで、本当に大変だっただろうな、と思います。

自閉症、アスペルガー症候群を含めて ちょっと「???」だったり、子育てに苦戦を強いられる子たちの理解のために、感覚統合の知識が常識! 必須、となる世の中が早く来てほしいです。

 上記の本のほかに
「育てにくい子にはわけがある」 (木村順  大月書店)
「アスペルガー症候群の感覚敏感性への対処」(ブレンダ S マイルズほか 東京書籍)
もあわせてごらんいただくと、かなり、目の前の霧が晴れる心地になれるのではないでしょうか。

 12月19日、調布警察署からの帰り、野川沿いの遊歩道を自転車で走っていたら白い首の長い鳥がいました。暖かい日だったので、立ち止まって眺めていましたが、ツルとは、ちょっと違うみたい。
散歩中らしい高齢の男性がとおりかかったので、「ツル・・・じゃないですよね」と声をかけてみました。男性は「オオサギだよ、オオサギ。この時期いるんだよ、よくこの辺に」って教えてくれました。

 そのちょっと先には、カモが数羽泳いでおりました。


暖かな冬のお昼どきの風景でした。時間に余裕があると普段見逃してしまうものに目がゆくものですね。

  「ハンドルキーパー運動」ってものを、今日初めて知りました(@_@)    平成18年の秋から行われている運動だそうです。


 どんな運動か?というと、「自動車で仲間と飲食店などに行く場合に、お酒を飲まない人(ハンドルキーパー)を決め、その人が仲間を自宅まで送り届ける運動」です。
この運動は、オランダの『ボブ運動』を参考にしたそうです。
『ボブ運動』とは、仲間同士が飲食店が「今日のボブは誰?」と呼びかけ、グループ内で飲酒をしない人を決めておき、飲食店もこれに協力する取り組みで、オランダでは8割の国民が意味を理解しているそうです。

 さて、「ハンドルキーパー運動」をどこで教えてもらったかというと、調布警察署で、です。
私は警察署協議会という会議の委員になっていて、年に何回か警察署主催の会議に出席して、市民としての意見を述べるのですが、今日、その協議会の席上で教えてもらいました。

  「ハンドルキーパー運動」  みなさん、ご存知でしたか?   「みんなの常識、ナカガワの非常識」も多いのですけど、知らなかったことを知ると、とてもうれしくて「ねえ、ねえ、知ってた?」って言いたくてたまらないので、思わず書き込んでしまいました。 小さい子どもちや、障害のある人たち、高齢者が、飲酒運転ドライバーのために事故に巻き込まれることは絶対避けたいですからね・・・・。

  「ハンドルキーパー運動」のチラシやワッペンは、各地の警察署でもらえるそうです。
        ↓
   http://www.jtsa.or.jp/topics/T-71.html

  私が警察署に出入りするようになったきっかけは、「K−Pro 多摩地区キックオフ大会」が狛江で開かれたことです。
その会に参加して、障害のある人たちの安全な生活を保障するためには、警察との連携が不可欠だと知りました。ちょうどその直後に、委員へのお声がかかったので、喜んでお引き受けしました。

 「K−Pro」とは何か? → http://www.autism.jp/etc_kpro.html
これは「警察プロジェクト」の略で、「全国の警察とお巡りさんを味方にしよう!」をスローガンに、障害のある人たちを被害者にも加害者にもしないために、まずは地域の警察官に、知的障害のある人たちのよき理解者になってもらおうと始められた運動です。
各地の親の会の方たちが、交番や警察を訪れて、パンフレットを渡すなどして、「顔の見える関係」になるような努力をしています。実際、ある地域ではお子さんが行方不明になったとき、警察と親の会が連携して、すばやく情報を配信するなどの成果をあげたと聞きました。

 子育て支援も、障害のある子の健やかな育ちを守るためにも、安全安心の町づくりも、最終的には「地域の人たちが知り合い、声をかけ合い、助け合う」ことが一番の処方箋になるはず。
警察も「地域」を支える役割をしているとは、私は、委員になるまであまり考えたことがありませんでした。

みなさんも、今度、交番などでお巡りさんを見かけたら「この子たちをよろしく」という思いを込めて挨拶してはいかがでしょう?  K−Proのグッズをもって話しに行くのも、いいかも。

 我が家の近くの道沿いの木が、今、激しく落葉しています。縁石に沿って山ほどたまった落ち葉が、でも、いつのまにかきれいになっています。風で吹き飛ぶのではあるまいし、誰がいつ、どうやって掃除してくれているのかな?と不思議に思っておりました。

 そして、今日、初めて発見! 会議の後、お仲間の一人とご飯を食べながらしゃべっての帰り、夜の11時ころに自転車で走っていると、いました!いました! はたらくじどうしゃが!  大きな回転ブラシのついたクルマがとおりすぎた後には、落ち葉がほとんどなくなっています。

 なんていうんだっけなぁ?このクルマ? 息子が小さい時分にさんざん読んだ絵本「はたらくじどうしゃ」にのってた気が・・・・   あっ! そうだ! ロードスイーパー!!!

 どんな風に作業するのか、ブラシはどんな風に回転するのか、葉っぱはどうやってどこに吸い込むのか、一部始終観察してみたくてたまりませんでしたが、いい年をした大人が立ち止まってじろじろ見るのも変なのであきらめて帰りました。

  息子が小さいころ、ガソリンスタンドの洗車マシーンや、道路工事のパワーショベルが作動していると、いつまでも張り付いて見ていたいと言ったものです。急いで保育園につれて行きたい私としては、とても困りましたが、でも、小さい子と一緒だと、はたらく自動車に見とれていても、ぜんぜん怪しまれずにすむ、というメリットもありましたっけ。

 今、子育てさいちゅうの親ごさんたちには、「今が一番いい時ですね」と声をかけてあげたくなります。
  自分が子育て真っ最中のころ、中年、熟年の女性から何回そう言われたでしょう?
  大変だったそのころは、「ありがとうございます」という余裕はありませんでしたが、今になると、あの方たちが見知らない若いお母さんに向かって「今が一番いい時ですね」って、言わずにいられなかった気持ちが分かるような気がします。 

 「子どもの発達支援を考えるSTの会」のML会員から情報をいただきました。(ST=Speech Therapist  言語聴覚士を含むことばの専門家のこと) 耳よりなお知らせなので掲載することにしました。

12月5日、沖縄地方のNHKの「おはよう日本」で、ADHDの疑似体験ができるシステムが紹介されたそうです。京都大学の岡田俊先生の監修です。 (ただし、放送日は地域によってちがうようで、NHKのホームページからは記事が探せませんでした。)

制作元のヤンセンファーマのHPは以下のとおりです。

http://www.janssen.co.jp/inforest/public/home/?paf_gear_id=2100029&paf_gm=content&paf_dm=full&vid=v11&cid=cnt53468

狛江市(こまえし)の健康支援課の主催の講演会に参加してきました。 テーマは「健康ってなあに?〜〜〜 見つめてみよう! 心とカラダのつながり  広げよう! 人とのつながり」でした。

講師は岩室紳也先生。
岩室先生は、ご専門は泌尿器科。エイズや若者の性の問題がお得意ですが、そこから派生したヘルスプロモーション分野では、「超」がつくほど有名な先生です。
元気の出るお話、今日からがんばろう!と思えるお話をしてくださるのでご多忙です。

笑いあふれる中に、「健康」を狭い医療モデルで考えるのではなく、生活モデルで、「一緒に元気になりましょう」と励ましあえる仲間がいることの大切さを教えてくださいました。

「失語症友の会」の活動や、ペアレントメンター養成の動き、当事者同士のピアカウンセリングの動きなど、いろいろなことと考えあわせてお聞きしました。

印象的なことばがいくつもありましたが、たとえば
◎「これまでのあなたは、それでいいんだよ。これからどうしていくか(一緒に)考えよう」という態度が支援者には大事。
◎今のところに足りないものを見つけ出し、それを改善するために周りの人を巻き込むことが大事
◎「健康」は関係性の中で保たれるもの。関係性の構築のためには、コミュニケーション能力の開発が必要となる

などは、思わずメモしました。

岩室先生のHPは  
http://homepage2.nifty.com/iwamuro/

中川信子講演会

心をことばにのせて

親と専門家は子どものすこやかな成長を共に喜び合う仲間です

  日時 平成20年12月18日(木)
    午前10時~12時(9時半開場)

  会場 墨田区曳船文化センター
      1Fホール 定員500人
      京成曳船駅徒歩1分

  講師 中川信子(言語聴覚士)

  聴講対象 子どもの成長について感心のある方
         子育てに大きなヒントが欲しい方

  参加費   無料

                 地図など詳細はポスターをご覧ください↓(クリックすると拡大表示されます)

ソーシャルスキルトレーニング(SST)絵カードは2001年発売以来、多くの方たちに使われてきました。このソーシャルスキルトレーニング絵カードの使い方をわかりやすく解説する講習会が開催されます。

 日時   平成21年1月31日(土) 午後1時30分ー4時40分

会場   戸山サンライズ  大研修室A        東京都新宿区戸山1−22−1

内容   (1)SSTについて
      (2)絵カードを使ったSSTの実際
      (3)ワークショップ

講師   SST絵カード著者

受講料  4000円

定員   50名(先着順)

「絵を使ったソーシャルスキルとレーニング」(平成21年1月刊行)をテキストとして使用します。

申し込み等詳細は
   ↓
http://escor.co.jp/sst.html#sst_seminar20090131

お問合せ・ご相談はこちら

「そらとも」は「この空のもと、いたるところに、志を同じくする友あり」という意味です。

疲れて、ひとりぽっちと思えるときには、空を見あげ、胸いっぱいに元気を補給しましょう。
その曲がり角の先には、きっと新しい出会いと、すばらしいできごとが待っています。

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